すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【セリエA 18/19 第2節】アンチェロッティの魔術 〜ナポリ 3-2 ミラン

2018-08-30 07:13:29 | その他の欧州サッカー
ハイプレスが生んだ奇跡の逆転劇

 アンチェロッティが指揮するナポリは、激しいハイプレスで試合に入った。ミランのビルドアップに対し、ナポリは7人が高い位置でプレスをかけるシーンが頻出する。それでもミランはこの第1プレッシャーラインを突破しながら先制し、リードを保つ展開が続く。だが最後に試合を決めたのは、アンチェロッティの機敏なシステム変更と選手交代だったーー。

 ナポリのフォーメーションは4-3-3。スタメンはGKがオスピナ。最終ラインは右からヒサイ、アルビオル、クリバリ、マリオ・ルイ。中盤はアラン、ハムシク、ジエリンスキ。3トップはカジェホン、ミリク、インシーニェだ。

 試合が動いたのは前半15分。ミランが右からの大きいサイドチェンジのボールをボリーニが落とし、ジャコモ・ボナヴェントゥーラがダイレクトでゴールに沈めた。

 意気上がるミランに対し、ナポリは相変わらずの全域プレッシングだ。彼らはボールを失ってもリトリートせず、その場でプレスをかけてあくまで即時奪回をめざす。リードはされたが、ナポリはハイプレスでボールを保持したミランを自陣に押し込めるシーンが多発している。そしてボールを奪うとショートカウンターを狙う。だがフィニッシュに失敗し、ミランがリードのまま追いつけない。

ミランが2点目を奪う

 ナポリのプレスをかいくぐり、ミランが2点目を取ったのは後半4分だった。ミランは低い位置から右前にいたスソへの長い縦パスが通り、スソが落としたボールをカラブリアがダイレクトで左スミに決めた。これで0-2。

 だがその4分後の後半8分に、ナポリ待望のゴールが生まれる。ナポリがミランのビルドアップの1本目のパスにプレスをかけて高い位置でボールを奪い、中への折り返しをジエリンスキが右スミに叩き込んだ。

 そして続く後半18分には、ナポリはアンカーのハムシクに代わり、ベルギー代表のメルテンスをトップ下に投入。同時にシステムを、アランとジエリンスキがセントラルMFを務める4-2-3-1に変えた。

 これが奏功し、後半22分。ナポリは右CKからのクリアボールをまたもジエリンスキがゴール右スミに突き刺し、2-2の同点とした。

開幕から2連勝、今季もナポリは強い

 追いつかれたミランは自陣に4-4-2のゾーンを敷き、引きっぱなしになる。だがそれをナポリが攻めて押し込み続ける展開が続き、ついに逆転した。決勝点を決めたのは、途中投入したメルテンスだ。

 後半35分。ナポリは途中出場した中盤のディアワラから右サイドに開いたアランに縦パスが通り、そのアランの右からの折り返しをファーサイドにいたメルテンスがゴールに押し込んだ。

 終わってみれば、戦術家サッリからナポリを引き継いだアンチェロッティ監督の選手起用とシステム変更が光った。これで開幕から2連勝。今季のナポリは積極采配がちがう。ユベントスのリーグ8連覇を止める一番手として、アンチェロッティのナポリが雄々しく名乗りを上げた。

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