すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー日本代表】田嶋会長が唱える「ジャパンズ・ウェイ」の虚妄

2018-07-29 07:30:00 | サッカー日本代表
3-4-2-1ありきの森保ジャパン?

 日本サッカー協会の田嶋幸三会長が掲げる「ジャパンズ・ウェイ」「日本人の長所を生かすサッカー」が、早くも音を立てて崩れようとしている。

 ネットその他のサッカー論壇を見ていると、森保ジャパンは当然のように3-4-2-1でスタートすることになっている。だが代表候補選手の中で3-4-2-1に慣れてる選手なんて見事に浅野拓磨と青山敏弘くらいしかいない。

 ええっ? するってえと、なんですか? 森保ジャパンは戦術やシステムがまず先にあり、あとから選んだ選手をその鋳型にハメ込むようにチームを作る「ハリル方式」を取るんですな?

 だが確か田嶋会長が唱える「ジャパンズ・ウェイ」は選手個々の個性を生かし、彼らに合った戦術を使って長所を伸ばす「日本らしいサッカー」じゃなかったのか? なのにいきなりハリル方式ですか? ふむふむ、なるほど。

欧州の一流SBに勝てるWBなんて日本にいるの?

 おまけに森保流の3-4-2-1はWBをサイドで意図的に孤立させ、敵のSBと1対1で競らせるのがミソだ。しかし田嶋会長の「ジャパンズ・ウェイ」なら、ハリルお得意の1対1でデュエルするのでなく、数的優位を作り日本らしく組織で対抗するのではないのか?

 というか日本に決定的に欠けているのは個で勝負できるロッベンやリベリみたいなウインガーであり、欧州の一流SBに1対1で勝てるWBなんて日本にいるのだろうか? もともと森保流3-4-2-1はJリーグを想定した戦術だけに、世界が舞台となればこんなふうにギャップも生まれてくる。

 とすれば当然世界向けのアレンジが施されると考えるのが自然であり、過去のデータだけをもとに今あれこれ判断するのは無理がある。すなわち森保流が田嶋会長の「ジャパンズ・ウェイ」にどれだけマッチしているのかなど、現段階ではだれにもわからない。

 にもかかわらずどっかの広告代理店が考えたようなキャッチコピーを振り回すのはいかがなものか。森保流3-4-2-1は世界を相手にどう生まれ変わるのか? 今は静かに事態を見守るべきときである。
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