すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【プレミアリーグ 23/24 第6節】ヌニェスの超絶ボレー弾でレッズが激勝する 〜リバプール 3-1 ウエストハム・ユナイテッド

2023-09-29 05:00:45 | イングランド・プレミアリーグ
ヌニェスをレギュラーへ押し上げる一発

 プレミアリーグ第6節が9月24日に行われ、リバプールがホーム・アンフィールドでウエストハムと対戦した。試合はCFダルウィン・ヌニェスの超絶弾などでリバプールが3対1で勝利した。彼らは前節に引き続き冒頭から不安定だったが、次第にゲームをリードし持ち前の得点力で押し切った。

 試合のハイライトは後半に来た。60分だ。

 レッズのアンカー、マクアリスターが敵陣中央から絶妙な浮き球の長い縦パスを入れた。前線にいるダルウィン・ヌニェスは、頭上を飛ぶボールを見上げながら着地点に回り込む。そして自分の前に落ちてくるボールをうまく右足の甲に乗せ、ワンタッチで豪快なボレーシュートを放つ。ボールは凄まじい勢いでゴール左に飛び込んだ。

 チームを2-1とリードさせる決定的なゴラッソだった。非常にむずかしいシュートだ。しかもヌニェスはひとつ前で惜しいチャンスを逃しており、レギュラーに生き残れるかどうかの分かれ目だったーー。

 試合を決めたこのアクロバチックな美技を見て、クロップはさぞほくそ笑んでいたに違いない。おそらくヌニェスはこれでレギュラーへの切符を取っただろう。

マクアリスターがまたミスをする

 試合の滑り出し、リバプールは前節を思わせる不安定さだった。開始早々の6分にマクアリスターがボールを奪われ、カウンターを食らう。ウエストハムにシュートまで行かれた。GKアリソンが奇跡的なセーブをしたからいいようなものの、完全な1点ものだった。彼はどう考えてももっと前のポジションがいい。

 続けて8分にも(レッズの)左サイドからアーリークロスを入れられ決定機を作られる。それだけじゃない。ボールを保持した右SBのジョー・ゴメスが、自陣で足裏を使ったトリッキーな技で敵を交わそうとしてボールを取られる。DFなのにあまりに軽すぎるプレイだ。次々に起こるピンチの連続。まるで前節の再現ビデオを見ているみたいだった。

 そんな流れを吹き飛ばそうとするかのように、レッズが前4枚でウエストハムの最終ラインにハイプレスをかける。ハイプレスはいまやプレミアリーグの風物詩だ。

 さてピンチのあとにはチャンスあり。前線のヌニェスが自分へのパスをヒールでそらし、右WGのサラーにパスした。そのサラーがボックス内で足をかけられ、PKになる。まだ前半の16分だ。サラーがPKを蹴りゴールやや左に決める。先制点が取れた。立ち上がりのミスで先に失点するのとでは天と地の違いだ。やれやれである。

 リバプールのフォーメーションはいつもの4-1-2-3だ。スタメンはGKがアリソン。最終ラインは右からゴメス、マティプ、ファン・ダイク、ロバートソンが構える。アンカーをマクアリスターが務め、右IHはソボスライ。左IHがカーティス・ジョーンズ。3トップは右からサラー、ヌニェス、ルイス・ディアスである。

 対するウエストハムは4-2-3-1だ。

ハマーズがダイビングヘッドで同点に追いつく

 左IHのカーティス・ジョーンズは、本当にあちこちよく動く。というか「チョロチョロうろつく」。バランスを何も考えず、右サイドにしばらく行ったりしている。チーム全体が不安定なだけに気になってしようがない。せめて試合が落ち着くまで持ち場を守ってはどうなのか。

 またマクアリスターも前節に引き続き、トラップひとつ取っても四苦八苦している感じだ。一方、右SBのゴメスは一列上がって中へ絞り、また偽SBをやっている。

 CBのマティプはドリブルで持ち上がるプレイも見せる。さすがにポゼッションではリバプールが上だ。それに対しハマーズがカウンターをかける流れで試合は進行した。

 そんなこんなで40分だ。ウエストハムに4〜5人で攻められ決定機を作られる。それが終わると今度は彼らの右CKだ。試合はまだどっちに転ぶかわからない。

 続く42分。ハマーズのパケタが長い縦パスを入れて前線でMFボーウェンが落とす。受け手のFWアントニオがワンタッチで右サイドへ展開。オーバーラップしたSBコーファルが右からクロスを入れ、ボーウェンがダイビングヘッドで凄いゴールを決めた。1-1。同点だ。

 だがリバプールもチャンスを作る。

 45分、ソボスライが左ボックス外から山なりのボールを入れ、ジョーンズがゴールするがオフサイドだった。47分にもレッズは好機を作る。サラーから右足でパスを受け、ヌニェスがフィニッシュしたが入らない。きわどかった。

 前半が終わった。ポゼッション率はレッズが65%、ウエストハム35%だ。ハマーズはこれで1-1の同点なのだから効率がいい。

途中出場のジョッタが止めの3点目を取る

 試合は後半に入った。

 レッズの攻撃だ。まずソボスライが縦にボールを入れてサラーに送る。彼が折り返し、ヌニェスがシュートを打つが外れる。彼はこういうところをしっかり決めて行かないとレギュラーは取れない。と、思った次のプレイで、なんと冒頭に紹介したすごいボレーシュートをヌニェスが叩き込んだ。どうやら聞こえたらしい。2-1だ。

 それにしてもソボスライのポジショニングすばらしい。動きはするが、基本どっしり中央に構えて安定感がある。頼もしい。

 73分、ウエストハムのアーリークロスはきわどかった。シュートはできなかったが、局面的にはハマっていた。

 続く77分。1点リードしたリバプールは左IHのジョーンズを下げた。代わりにバイエルンからやってきた期待の新顔、ライアン・グラフェンベルフを投入する。そして81分にはCFヌニェスに代えてコーディ・ガクポを、左WGルイス・ディアスに代えてディオゴ・ジョッタを入れた。

 85分。レッズは左CKをファン・ダイクが頭で落とし、入ったばかりのジョッタが右足でゴールした。3-1のリードだ。その2分後、クロップはマクアリスターに代えて遠藤航を投入。「締め役」というよりプレミアリーグに慣らせるためだろう。

 かくてゲームセット。リバプールはベストではないながらもプレミア5連勝だ。デキはともかく確実に勝って行く。これがでかい。6試合を終えて5勝1分け、勝ち点16の2位である。首位シティとは勝ち点2差だ。このままついて行こう。

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