『ブラック・ウィドウ』3D映像評価
3D映像は...
画面のサイズは基本、シネスコサイズ... 場面に応じてビスタサイズに変化。
(これは3D盤のみの仕様。2DBD & UHD盤は全てシネスコサイズとなっています。)
視差は強く、奥行深し、飛び出し要素多い...のではあるが、何時ものマーベル特有のクリアで透き透るような高画質とは若干劣る映像。
シーンによって違いがあり、特にプロジェクターの大型スクリーンでは顕著にその違いが表れる。
致命的なのが暗いシーンは潰れており、視聴していてストレスを感じる映像になっております。
これは恐らく、今回の作品は4K映像の高画質重視の試みで撮影されているらしく、今迄のMCUとは趣が違う映像になっているようで、
UHDソフトの4K映像も明るいシーンは恐ろしく綺麗ですが、暗いシーンは情報量不足で今一つ。
(デジタル処理され加工映像ではなく、「生」の映像といった感じなのです。)
聞いた話では、4K、6K、8Kとカメラを何種類も使って撮影されたそうで?その辺りの新しい試みの問題点が3D映像に影響したと思われる。
基本、『ブラック・ウィドウ』は、生身の人間のキャラなので、必然的に格闘術での戦闘やカーチェイスなどの実写系アクションが多い。
マーベル作品はほぼ、「後付け3D(2D変換)」で製作されている。
CG部分は、CGのモデリングによる3D撮影、もしくはモデリングのデーターからの書き足しを行っているらしく、
その為、派手なVFX映像は部分が特質して3D映えしている。
その点で、生身の実写アクションが多い『ブラック・ウィドウ』の3D映像は少なからず物足りなさを感じてしまうのである。
それでいても、そこは天下のマーベル3D作品。派手なVFX映像のシーンはS級クオリティの見せ場となっております。
お勧めの3D映像の見せ場のシーンは、
クライマックスの「空中落下」のシーン!
遥か上空の高所からの、爆破された建造物とともに高速で落下しながらの敵と空中戦をする、まさに手に汗握る迫力の3D映像。
画面はビスタサイズで鮮明な高画質な映像、視差は強烈になり、奥行きは限りなく深し、目が眩むほどの高所からの高さが演出されており、
『ゼロ・グラビティ』のようにバラバラに崩壊する建造物、その建造物を避けながら高速落下するナターシャ、それを追いかける敵キャラ。
ジェットコースターのようなスピード感あるグリグリ~の演出が、大いに耳の三半規管を刺激する圧巻の3Dを体感できる。
その3D映像は他のマーベルS級作品と遜色のない、3D映画史に残る名シーンとなっております...必見!
↑(【お勧めの3DBDソフト一覧表】では、この位置でも十分にクオリティの高い3D映像揃いの ランクです。)
派手なVFXアクションシーンが2つほどなので、S級揃いのマーベル作品と比べると物足りなさを感じてしまうのは致し方ありません。
しかしながら、実写シーンでも丁寧な視差つくりがされており、その辺はマーベルクオリティは保たれていると思います。
UHDの4K映像が、今迄のMCUと比べてかなり高画質な映像となっていますので、その辺もギャップも評価に影響していると思われます。
1回目の視聴はUHDで視聴し、派手なアクションシーンを3D映像で堪能するがお勧めの視聴方法かと...
それでいても、3D映像としては素晴らしい作品なので、「買い」の3Dタイトルで御座います。
現在の所、世界で3D盤が発売されているのは日本だけ、ディズニー・ジャパンさんの粋な計らいに感謝しつつ、
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』も「in 3Dパッケージ」で発売されるのを強く願います。
(ディズニー・ジャパンさん、今回はかなり儲けたでしょう?『シャン・チー』も是非とも3D盤の発売をお願い致します...ペコリン~。)
PS.
なお、今回のUHDの4K映像の記事は省かせて頂こう。
現在、まだUHDの映像評価に対して、これといったスタイルを定められてはいない。
ちなみに、4K映像だが、今迄のマーベル作品とは違った、まさに4K画質とも言えよう精細な映像が多く見られる。
4K映像として、クオリティの高いソフトになっていると思います...画質目当てでも、かなりお勧めの1本となっております。