最近、二軒の信者様よりお仏壇のご相談を受けました。
どちらも古いご先祖様のお位牌が所狭しと祀られており、どうすればよいでしょうかとのご相談です。
お姑さんが健在の時のまま、お祀りしているそうで、
最近になり、この祀り方でいいのかと心配になられたそうです。
共にお仏壇に、先祖代々のお位牌がないということでした。
旧家でお金がなかったからという理由ではなく、
お寺さん(菩提寺)から先祖代々のお位牌は必要ないと言われたそうです。
どちらも商売をしておりましたが、店閉いの憂き目にあいました。
偶然でしょうか?
当山の山主 寳顕師は、
見えない世界の大師様からこういうお話を聞かれたそうです。
お仏壇の中での先祖代々のお位牌はなぜ、お祀りしなければいけないのか?
最近では、墓地に先祖代々の墓があり、墓参りさえしていれば良いという教えもございます。
毎日お参りできれば、問題はありませんが、
遠方でお参り出来ない家も昨今は多くございますよね。
ご先祖様は、樹木に例えれば大事な根っこの部分にあたります。
毎日毎日根っこである先祖代々のお位牌に感謝し、供養する為に、
お仏壇に先祖代々のお位牌をお祀りするのは、当然のことでございます。
大事な根っこがなければ、植物は育ちません。
根っこがしっかりしておれば、木の幹が太く大きく育ちます。
幹は両親であり、私たちは枝葉にあたります。
根がしっかりしていれば、枝葉は茂り、花が咲き、実がなります。
実ができれば、種子ができ、それが我々子孫にあたります。
お位牌の話に戻りますが、
故人のお位牌は、五十年の法要後は過去帳に移し、お位牌はお焚き上げいたします。
ご両親は、夫婦位牌でお祀りします。
当山ではこのようにご指導させていただいております。
家も同じです。親(先祖)を大事にする家は必ず栄えます。
お墓やお仏壇を新しくしたり、直したりしてから
家運が良くなられたというお話はよく聞きます。
又、同様にお墓や仏壇を処分して家が没落したという話もよく、実に多く聞かれます。
「 積善に家に必ず余慶あり 積悪の家には必ず余殃(よおう)あり」
南無大師遍照金剛