雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

たとえ惰性で見てたとしても。

2020-07-19 17:47:09 | …and so on


昨日の午後、俳優の三浦春馬さんが亡くなったという号外がスマホに飛び込んできて、最初は狐につままれた感じでした。
NHKのアプリも、Yahooのアプリも同じ号外が流れて、しかも自殺だという報道に、ますます訳が分からなくなりました。
先々週の日テレ「世界一受けたい授業」に講師役で出演して、日本各地のものづくりについて熱く語っていたのを偶然見ました。
ワタクシは、今どきの俳優さんはどなたも同じ顔に見えるのですが、三浦さんは、顔と名前が一致する数少ない一人でした。

昨日も9月開始の連ドラの撮影中で、時間になっても現れなかったので、マネジャーさんが自宅に行って発見されたとのこと。
仕事だけで言えば、同年代の俳優の中でも順風満帆だったようで、来年公開予定の映画まで撮り終わっていたらしい。
ファンの方はとても受け入れられないというのが現実だと思うのだけど、30歳で、仕事の途中で命を絶つ理由が分からない。
報道では、残された手帳に「死にたい」というメモが残っていたとのことですが、周囲はその気配を感じ取れなかったのか。

「死にたい」という思いと、それを実行に移してしまうまでの間には、いくつもの大きな壁があるものだと個人的には思います。
例えば、死のうと思った瞬間に親兄弟や友人の顔がよぎることもあるし、そうなると、人間っておいそれとは死ねないものだと思う。
前日まで仕事に参加していて、誰にもそういう素振りを見せていなかったとすれば、彼が抱えていた闇は大きかったのかもしれず。
コロナ禍の中で仕事がなくなるという心配もなさそうだし、もっと個人的な闇があって、生きていくのが嫌になったとしか思えない。

惰性で見てたテレビ消すみたいに 生きることを時々辞めたくなる 平井堅「ノンフィクション」

でも、たとえ、惰性で見ていたとしても、30歳でそのテレビを消してはいけないと思う。
周囲には、あなたのさわやかな笑顔を必要としていた人がたくさんいたのだから。