除染作業に携わって3週間が経過しました。
そこで、実際の除染作業がどんな風に行われているか全体像が分かってきましたので紹介したいと思います。
実際の除染作業は、次のような手順で行われています。
1 まず、三菱マテリアルの人たちが除染対象者の土地家屋の放射線量を計測します。
そして、線量の高い場所(屋根の雨が集まる縦樋の下)には赤いコンポストを立てて注意を促します。
2 家屋をはじめとする生活圏の周りの山林(生活圏から21m)の落ち葉を除去します。
枯れ葉を除去すると放射性物質が飛散したときの地面が現れますので一時的に放射線量が高くなります。
次に枯れ葉の下の地面を箒などで木の根が現れるくらい軽く土を剥ぎ取ります。
こうすると放射線量が低下します。
3 周囲の除染が終わったところで高い場所から下に向かって順次作業を行います。
4 家屋は、屋根の除染から行います。
高所作業車などを使い紙製の四つ折りされたキムタオルを水に浸したもので屋根のトタン板を拭きます。
このときの作業も細かく決められていて、キムタオルは上から下へ一方向に拭きます。
上から下、下から上への往復拭きはしないようにします。
一度拭いた面を変えて拭き取りの作業を行います。
このとき大変なのがこのキムタオルを剥がして新しい面を出す作業です。
3重の手袋をしている指で薄い紙製のキムタオルを剥がすのは神経の疲れる作業です。
下手をすると拭いている時間よりキムタオルを剥がす作業の方が時間が掛かるくらいです。
屋根が終わると壁を同じようにしてキムタオルで拭いていきます。
5 家屋が終わると周辺の土を5センチほど剥ぎ取りそこへ砂や砂利を入れます。
6 ホットスポットは、15センチほど土を剥ぎ取ります。
ホットスポットでの作業にはタイベックスという例の白い防護服を着て作業を行います。
この服は通気性がないので汗や熱気がこもってしまいます。
そのため直射日光の当たる場所での作業は汗だくになり大変です。
7 住宅周辺の草なども刈り取ってしまいます。
8 最後に除染効果を測定します。
測定結果が良好であれば除染作業は終了となります。
こんな具合に作業は進みますが、作業の大半は細かな作業が主体ですので手作業がほとんどとなります。
バックホーなどの建設用機械が使えるのは住宅周りなどのほんの一部になります。
私が除染作業に携わっているお宅は数頭の肉牛を飼っている農家さんです。
そのため広い敷地と母屋のほかに納屋や畜舎など数棟の家屋を持っています。
必然的に作業面積も広く作業量も膨大になっています。
4月中旬からこのお宅の除染作業に掛かり、5月が終わろうという今でもまだ作業が続いています。
さて、こうやって除染作業は進んでいきますが、この結果大量の土砂と枯れ葉などの廃棄物が出てきます。
これらの廃棄物は汚染物質ですので簡単に処理することはできません。
仮仮置場という場所に集められ一時的な保管を行っています。
除染作業が進んでもいろいろな問題が解決されたわけではありません。
一番の問題は、こうやって除染作業が進んだ結果として村民の人達が戻ってきて住めるかということです。
私が除染作業を行っていたお宅のご夫婦は時々帰ってきていました。
聞くところによると村には5百人ほどの人が自主的に戻ってきて住んでいるようだといいます。
しかし、村にはお店などはありません。
工事関係車への給油をするガソリンスタンドも一日2回朝と夕方に店を開くだけです。
この状態では、日常的な買い物などはすべて近隣の町で行わなければなりません。
また、村民の方々すべてが除染作業に同意しているわけではありません。
まだ気持ちの整理がついていない方も多いのだと思います。
除染作業が終わったからといって東電や国としての責任を果たしたような顔をされては困ると考える人がいても不思議はありません。
休憩場所に藤棚があります。
真っ白い藤が何事もなかったように咲いています。
飯舘村の住民に方々は何時になったらこの藤を楽しむことができるようになるのでしょうか?
そこで、実際の除染作業がどんな風に行われているか全体像が分かってきましたので紹介したいと思います。
実際の除染作業は、次のような手順で行われています。
1 まず、三菱マテリアルの人たちが除染対象者の土地家屋の放射線量を計測します。
そして、線量の高い場所(屋根の雨が集まる縦樋の下)には赤いコンポストを立てて注意を促します。
2 家屋をはじめとする生活圏の周りの山林(生活圏から21m)の落ち葉を除去します。
枯れ葉を除去すると放射性物質が飛散したときの地面が現れますので一時的に放射線量が高くなります。
次に枯れ葉の下の地面を箒などで木の根が現れるくらい軽く土を剥ぎ取ります。
こうすると放射線量が低下します。
3 周囲の除染が終わったところで高い場所から下に向かって順次作業を行います。
4 家屋は、屋根の除染から行います。
高所作業車などを使い紙製の四つ折りされたキムタオルを水に浸したもので屋根のトタン板を拭きます。
このときの作業も細かく決められていて、キムタオルは上から下へ一方向に拭きます。
上から下、下から上への往復拭きはしないようにします。
一度拭いた面を変えて拭き取りの作業を行います。
このとき大変なのがこのキムタオルを剥がして新しい面を出す作業です。
3重の手袋をしている指で薄い紙製のキムタオルを剥がすのは神経の疲れる作業です。
下手をすると拭いている時間よりキムタオルを剥がす作業の方が時間が掛かるくらいです。
屋根が終わると壁を同じようにしてキムタオルで拭いていきます。
5 家屋が終わると周辺の土を5センチほど剥ぎ取りそこへ砂や砂利を入れます。
6 ホットスポットは、15センチほど土を剥ぎ取ります。
ホットスポットでの作業にはタイベックスという例の白い防護服を着て作業を行います。
この服は通気性がないので汗や熱気がこもってしまいます。
そのため直射日光の当たる場所での作業は汗だくになり大変です。
7 住宅周辺の草なども刈り取ってしまいます。
8 最後に除染効果を測定します。
測定結果が良好であれば除染作業は終了となります。
こんな具合に作業は進みますが、作業の大半は細かな作業が主体ですので手作業がほとんどとなります。
バックホーなどの建設用機械が使えるのは住宅周りなどのほんの一部になります。
私が除染作業に携わっているお宅は数頭の肉牛を飼っている農家さんです。
そのため広い敷地と母屋のほかに納屋や畜舎など数棟の家屋を持っています。
必然的に作業面積も広く作業量も膨大になっています。
4月中旬からこのお宅の除染作業に掛かり、5月が終わろうという今でもまだ作業が続いています。
さて、こうやって除染作業は進んでいきますが、この結果大量の土砂と枯れ葉などの廃棄物が出てきます。
これらの廃棄物は汚染物質ですので簡単に処理することはできません。
仮仮置場という場所に集められ一時的な保管を行っています。
除染作業が進んでもいろいろな問題が解決されたわけではありません。
一番の問題は、こうやって除染作業が進んだ結果として村民の人達が戻ってきて住めるかということです。
私が除染作業を行っていたお宅のご夫婦は時々帰ってきていました。
聞くところによると村には5百人ほどの人が自主的に戻ってきて住んでいるようだといいます。
しかし、村にはお店などはありません。
工事関係車への給油をするガソリンスタンドも一日2回朝と夕方に店を開くだけです。
この状態では、日常的な買い物などはすべて近隣の町で行わなければなりません。
また、村民の方々すべてが除染作業に同意しているわけではありません。
まだ気持ちの整理がついていない方も多いのだと思います。
除染作業が終わったからといって東電や国としての責任を果たしたような顔をされては困ると考える人がいても不思議はありません。
休憩場所に藤棚があります。
真っ白い藤が何事もなかったように咲いています。
飯舘村の住民に方々は何時になったらこの藤を楽しむことができるようになるのでしょうか?