井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

飯舘村へ除染に来てみた! その5

2013-07-10 07:13:43 | その他
 昨夜のニュースで福島第1原発が地震と津波に襲われた現場で収束作業の指揮した吉田昌郎元所長(58)が9日死去した。
とのニュースが流れていました。

 日本の原発にとってあり得ない事故に直面した時に何を考えどう行動したか、その結果がどうなったのか、これらを身をもって体験した方でしたのでもっと事故に関することを語っていただきたいかった。

 ご冥福をお祈りいたします!


 さて、除染作業中に感じたことの中に汚染された枯葉や土などがどう処理されるか考えたことがあります。
山林などから集められた枯葉や表土、住宅周りから剥ぎ取った土などはフレコンといわれる大きな袋に詰められます。
この袋は、一旦、「仮仮置場」に集積されます。

「仮仮置場」、変な名前ですね。
これは、各市町村が設置する「仮置場」に集積する前段として一時保管する場所としての名称です。
現場で作業をしていると「仮置場」の設置が上手く進まず、さらに「仮仮置場」の設置自体も地権者の了解などが得られず進んでいないと言う声が聞こえてきます。
地権者にとって最終処分場が決まっていない現状では、仮仮置場として一旦認めるとその既成事実が優先して仮置場の場拡充や最終処分場が決まらない場合には、なし崩しで何時までも汚染部質の保管をしなければいけなくなるという懸念があるからではないでしょうか。
ひいてはこのことが除染作業のネックになっています。

 除染作業を進めるに従って大量の汚染物質を詰めたフレコンが造られます。
このフレコンは1個ごとに放射線量を測り管理されています。
私も「仮仮置場」へ行ったことがありますが、黒いフレコンが山のように積まれていました。
しかし、このフレコンを「仮仮置場」から「仮置場」へスムーズに運ばれているという話が聞こえてきません。

 まして、最終処分する場所や方法がどうなっているのか見えてきません。
ここでも、原発自体が放射性部質を最終処分する場所を持っていない現状が影を落としています。
「トイレのない住宅」と揶揄される日本の原発です。
原発から出てくるプルトニュウムをどう処理するのかそれを決めないで再稼働させようとする政治家や電力会社、これはどう考えてもおかしいことです。

 私は、除染作業によって出てきた汚染物質は福島第1原発の隣接地に保管するしかないと考えています。
原子炉から保管容器、さらには建家にまで融け出した燃料棒を処理することは不可能でしょう。
おそらく福島第1原発は「石棺処理」するしかないと思います。
そうするなら、ここにすべての汚染物質を集めて管理するのが理にかなっているのではないかと思います。

 こういった考えは、南相馬市にある原町の図書館から借りてきた原発に関する本なども読んで得たものです。