井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

大峯山奥駈道を歩く・その6

2018-09-28 13:45:25 | その他の本州の山
 5月14日

 快適な小屋ですっかり休養を取ってリフレッシュできました。
雨は未明には止み、今日はいい天気のようです。
朝4時に目覚ましで目を覚まし、いつものように出発の準備をして5時に小屋を立ちます。

    
    小屋の前に立っていたのが、この行者堂です。

 あれだけ雨が降ったのも関わらず、奥駈け道はしっとりと濡れているだけで快適に歩けます。
    
    赤が映えます。

 6:20分、笠捨山に到着です。
    

    
     立派な石碑が建立されていました。

    
     葛川辻まで来ました。

 この先の槍ヶ岳から地蔵が岳までが今日一番の核心です。
鎖場が連続する難所なのです。
しかし、この鎖場が楽しかった!!
何回も上り下りを繰り返し、息をも付かせぬ有様です。
写真を撮る余裕もないほどなのです。

    
     やっと、最後の鎖を下ったところで1枚写すことができました。
最後の3mほどは、ほぼ垂直の岩壁でした。

 この難所を歩き終えると、あとは、平凡な登山道となります。

    
     こんな石仏が修行の道を示してくれます。

    
     四阿の宿跡です。 

 8:25分、香精山に到着です。
    

 ここからどんどん下ります。
そして着いたのが塔の谷峠です。
 10:00分、塔の谷峠です。
    
    辺りは杉の人工林です。
すっかり人里近くまで降りてきました。

    
     きれいに手入れされた人工林が美しいです。

 やがて、12世紀の森への分岐点に到着です。
    

    
     如意宝珠岳です。
 立派な名前がついていますが、なんていうことのないピークです。

    
     クモの口です。
ここは交通の要所となっています。

    

 ここから花折峠まで登りになります。
そして、立派な道路と交差するようになります。
こんなところから奥駈け道の古い景色と近代的な道路が交錯し、旅の終わりを実感させられます。

 11:20分、花折峠まで歩いてきました。
    

 ここまで来ると玉置山ももう少しです。

    
     道路の脇を歩くようになると修行の道もむなしい歩きに変わります。
 展望台が見えてくると玉置山の山頂ももう一息です。

 12:00分、玉置山の山頂です。
    
     山頂には何もなく、ペロンとしたむき出しの広場に山頂標識がぽつんと立っています。

 ここから立派な杉木立の斜面を下ります。
どんどん下ると右手の下の方に大きな杉が囲われた物が見えてきます。
    

    
     玉置神社の「玉石社」でした。

さらに5分ほど降ると、やっと、玉置神社に到着です。

 社務所の脇にザックを置いて本堂にお参りします。

 12:20分、玉置神社に到着です。
    
     立派な本堂です。

    

    

 そして、杉の巨木が何本もあります。
    
     夫婦杉です。

    

    
     神代杉です。

この他にも巨木があちらこちらにあります。
これら杉の巨木が玉置神社を荘厳にして神聖な雰囲気を醸し出しています。

 さて、この山の中から里にある市街まではバスが通っていません。
どなたかに乗せてもらわねばなりません。

 本堂前でご婦人2人連れに会いました。
十津川の市街まで乗せてもらえる尋ねたところ快諾していただけました。
しかも、新宮まで行くのでその途中なら十津川の先でもいいと言ってくださいました。
図々しく、熊野本宮まで乗せてもらうことにしました。

 お二人は大学の同級生とのことで一人は宝塚から、もうお一人は東京から来て観光をしているとのことです。
私より少し年上の素敵なご婦人でした。

 熊野本宮前で車を下ろしてもらいます。

    
     いよいよ熊野本宮にお参りです。

    

     この山門を潜ると三山神社がありますが、ここから先は写真撮影が禁止されています。

 熊野本宮をお参りしたので大斎原へ向かいます。
    

    
  
 熊野川の中州にあった旧熊野本宮跡地ですが、こちらの方が静かで霊気が感じられる場所でした。

 さて、これで2年越しの大峰山奥駈け道の歩きを終えたことになります。
昨年は台風のため途中で下山することになってしまいましたが、いろいろな人に助けられ気持ち良く歩くことができました。
このルートは水の補給が困難な道です。
古の人たちも水の補給に耐えながら歩いたことと思います。
まさに、修行の道です。
一番歩きたかった道を歩き終え、まだまだ日本中にある山岳修行の山を尋ねたいと思う気持ちが強くなった奥駈け道でした。