昨夜は小屋泊まりですので風の音に悩まされることなく、ぐっすりと寝ることが出来ました。
7月31日(木曜日)
朝4時にガサゴソする音で目を覚ましましたが、外はまだ薄暗いので寝袋の中でうたた寝を貪っていました。
隣にいるツァーの人達は早くも出発準備をしています。
それではと起き出して朝食の準備をします。
今回の食事は、とても簡単です。
マルチャン正麺を主にして、これに尾西のアルファー米を加えるだけです。
ご飯は前夜の残りを使いますのでとても簡単にできあがります。
チャチャカと朝食を済ませて、パッキングを済ませると丁度5時です。
それではと、出発です。
外は曇り空、でも気温が高いんで下草は濡れていません。
雪渓を登り、登山道をゆっくりと登ります。
15分ほどで分岐に着きます。
化雲岳方面を見ますが、トムラウシ山はガスに隠れています。
誰もいない山道を五色岳に向かって登ります。
朝一の歩きですのでペースを抑えめにして歩きます。
ハイ松のトンネルなどがありますが、登山道はハッキリしていますので何の心配もいりません。
6:00分、五色岳に到着。
給水のため一息ついてすぐに出発します。
ここからは、緩い上り下りが続きます。
身体が動くなってきたので自然にピッチが上がります。
木道を降っていくとお花畑があります。
黄色い花が咲いていますが、高山植物というよりは、浜辺にある原生花園に咲く花のようです。
花の名前を調べてみるとエゾゼンテイカという花のようでした。
群落となって咲いていますが、この場所だけに咲いていました。
途中の登山道ですが、ハイ松が切り払われ綺麗に整備された場所があります。
しかし、この刈り払方は少し行き過ぎた感があります。
ハイ松の切り口が白く見えますが、それが痛々しく感じます。
こんなに広く刈り払わなくても、と思いました。(ハァ、残念!)
6:45分、化雲岳とヒサゴ沼への分岐に到着です。
ここで、男女2人の登山者に出会いました。
話を聞きますと鹿児島から来てるといいます。
そして、ヒサゴ沼から直接稜線へ出るには雪渓を登らなければならず、自信がないので遠回りにあるけれどこちらへ回ってきたといいます。
賢い選択だと思います。
自分たちの力量に会わせて登山することは大切なことです。
この先、ロックガーデンなど登山道が分かりづらい箇所があるので注意して登るように助言します。
ヒサゴ沼へ向かって降りますが、そこにチングルマのお花畑がありました。
雪渓も出てきます。
遠くにヒサゴ沼が見えてきました。
所々雪渓から溶けた水が登山道を洗っています。
足場の悪いところもあるので注意して降ります。
降り終えるとヒサゴ沼です。
ここからは木道を歩いて小屋へ向かいます。
7:35分、ヒサゴ沼の避難小屋に到着です。
中を覗くと誰もいません。
入り口側の床にザックが2個置いてあります。
私も小屋泊まりとしてザックを一番奥に置いて、水と食料、雨具などをサブザックに詰めます。
準備が出来たんでトムラウシ山に向かって出発します。
正面に見える2つの雪渓を越えます。
右手に見える雪渓は下の方をトラバースしながら歩きます。
これが意外と難敵でした。
傾斜はないものの、雪面が堅く滑ると湖面に落ちてしまいます。
ここは慎重に歩きます。
最初の雪渓を越えると次の雪渓は長く途中が急斜面となっています。
これは、ステップを切った跡があったのでそれを使って慎重に登ります。
登り終えて振り返るとヒサゴ沼が目の下に見えています。
この景色を見るのは50年振りです!
昔と変わらない光景です。
雪渓の大きさもそれほど変わらないような気がします。
しかし、昔は両側の岩場からナキウサギの警戒音が沢山していたのですが、今はシーンとしています。
あれだけいたナキウサギはどこへ行ったのでしょうか?
8:25分、稜線分岐に到着です。
ここからは、稜線通しにトムラウシ山へ向かって歩きます。
少し登って振り返るとヒサゴ沼の反対側に小さな沼が見えています。
この沼には大きな思い出があります。
50年前、高校2年の夏山合宿でこの沼の横で2泊したのです。
この時は、悪天のためトムラウシ山に登ることは出来ませんでした。
私が初めて大雪山を縦走した思い出が甦ってきました。
天気は良くありません。
ガスの中で見通しが悪く、時折風が強く吹いてきます。
それでも気温が高いのでウィンドブレーカーを着ないで歩きます。
曇っていても高山植物の花が目を楽しませてくれます。
天沼です。
晴れているともっと綺麗だと思います。
ロックガーデンは登山道を見失いやすいので方向を十分に見定めて歩きます。
この辺りは本当に標識のペイントが薄くなり、ルートミスしやすい所です。
ロックガーデンを越えて砂礫地を登っているとキキヨウの花が目に飛び込んできます。
ちょっと紫色が薄いのでイワキキョウだと思います。
そして、お色の濃いのがチシマキキョウです。
私はこのチシマキキョウの濃い紫が好きです。
こんなに混み合って咲く株は初めて目にします。
ヒタ、ヒタ、ピチャ、ピチャと不思議な音が聞こえ来ます。
9:45分、北沼に到着です。
不思議な音の正体は、北沼の水が岸に打ち寄せる音でした。
ここから山頂へ向かって登りますが、風が強くなってきます。
ガスも濃くなってきましたので視界もあまりありません。
岩の上を歩くときは慎重にルートを見定めます。
10:10分、トムラウシ山の山頂に到着です。
風が強いので写真を1枚写すとすぐに風の陰に避難します。
山頂には数人の人が休んでいました。
私は、大きな岩陰で風を避け、昼食を取ります。
ここで、何か食べておかなければ体力が持ちません。
昼食を食べ終えるとすぐに下山します。
風にともなってポツポツと雨が落ちてきます。
雨具をすぐに出せるようにして降ります。
少し降ると雨足が強くなってきたので雨具を着ます。
北沼へ下り、時折強く風に吹かれながら歩きます。
降るにしたがって雨が小降りになってきます。
雨は、通り雨だったようです。
雨具を着ていると暑いので脱いでしまいます。
あとは来た道を引き返すだけです。
ヒサゴ沼への降りは、雪渓を慎重に降ります。
今回はストックを持ってきていません。
簡易アイゼンは持ってきているものの、使うほどでもないかと思い、雪渓の急斜面は横の岩伝いに降ります。
12:00分、避難小屋に到着です。
天気には恵まれなかったのですが、トムラウシ山に登れたのですから良しとしましょう。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
ヒサゴ沼を目にしたのは50年振りとなります。
50年前の高校2年生の時です。
夏山合宿で愛山渓から天人峡へ抜ける大雪山の縦走が行われました。
この時にトムラウシ山へ登るためヒサゴ沼の登山道を挟んだ反対側にある沼の
横でテント泊をしました。
この当時は、テントを張る場所も自由に決めて張っていました。
しかし、天候が回復せず、トムラウシ山に登ることが出来ないまま天人峡へ
下山しました。
高根ヶ原のコマクサに感動し、重いザックに喘ぎながらトムラウシ山へ向かったのは
とても良い思い出となっています。
若かれし頃の貴重な思い出を造ってくれた山が大雪山でした。
7月31日(木曜日)
朝4時にガサゴソする音で目を覚ましましたが、外はまだ薄暗いので寝袋の中でうたた寝を貪っていました。
隣にいるツァーの人達は早くも出発準備をしています。
それではと起き出して朝食の準備をします。
今回の食事は、とても簡単です。
マルチャン正麺を主にして、これに尾西のアルファー米を加えるだけです。
ご飯は前夜の残りを使いますのでとても簡単にできあがります。
チャチャカと朝食を済ませて、パッキングを済ませると丁度5時です。
それではと、出発です。
外は曇り空、でも気温が高いんで下草は濡れていません。
雪渓を登り、登山道をゆっくりと登ります。
15分ほどで分岐に着きます。
化雲岳方面を見ますが、トムラウシ山はガスに隠れています。
誰もいない山道を五色岳に向かって登ります。
朝一の歩きですのでペースを抑えめにして歩きます。
ハイ松のトンネルなどがありますが、登山道はハッキリしていますので何の心配もいりません。
6:00分、五色岳に到着。
給水のため一息ついてすぐに出発します。
ここからは、緩い上り下りが続きます。
身体が動くなってきたので自然にピッチが上がります。
木道を降っていくとお花畑があります。
黄色い花が咲いていますが、高山植物というよりは、浜辺にある原生花園に咲く花のようです。
花の名前を調べてみるとエゾゼンテイカという花のようでした。
群落となって咲いていますが、この場所だけに咲いていました。
途中の登山道ですが、ハイ松が切り払われ綺麗に整備された場所があります。
しかし、この刈り払方は少し行き過ぎた感があります。
ハイ松の切り口が白く見えますが、それが痛々しく感じます。
こんなに広く刈り払わなくても、と思いました。(ハァ、残念!)
6:45分、化雲岳とヒサゴ沼への分岐に到着です。
ここで、男女2人の登山者に出会いました。
話を聞きますと鹿児島から来てるといいます。
そして、ヒサゴ沼から直接稜線へ出るには雪渓を登らなければならず、自信がないので遠回りにあるけれどこちらへ回ってきたといいます。
賢い選択だと思います。
自分たちの力量に会わせて登山することは大切なことです。
この先、ロックガーデンなど登山道が分かりづらい箇所があるので注意して登るように助言します。
ヒサゴ沼へ向かって降りますが、そこにチングルマのお花畑がありました。
雪渓も出てきます。
遠くにヒサゴ沼が見えてきました。
所々雪渓から溶けた水が登山道を洗っています。
足場の悪いところもあるので注意して降ります。
降り終えるとヒサゴ沼です。
ここからは木道を歩いて小屋へ向かいます。
7:35分、ヒサゴ沼の避難小屋に到着です。
中を覗くと誰もいません。
入り口側の床にザックが2個置いてあります。
私も小屋泊まりとしてザックを一番奥に置いて、水と食料、雨具などをサブザックに詰めます。
準備が出来たんでトムラウシ山に向かって出発します。
正面に見える2つの雪渓を越えます。
右手に見える雪渓は下の方をトラバースしながら歩きます。
これが意外と難敵でした。
傾斜はないものの、雪面が堅く滑ると湖面に落ちてしまいます。
ここは慎重に歩きます。
最初の雪渓を越えると次の雪渓は長く途中が急斜面となっています。
これは、ステップを切った跡があったのでそれを使って慎重に登ります。
登り終えて振り返るとヒサゴ沼が目の下に見えています。
この景色を見るのは50年振りです!
昔と変わらない光景です。
雪渓の大きさもそれほど変わらないような気がします。
しかし、昔は両側の岩場からナキウサギの警戒音が沢山していたのですが、今はシーンとしています。
あれだけいたナキウサギはどこへ行ったのでしょうか?
8:25分、稜線分岐に到着です。
ここからは、稜線通しにトムラウシ山へ向かって歩きます。
少し登って振り返るとヒサゴ沼の反対側に小さな沼が見えています。
この沼には大きな思い出があります。
50年前、高校2年の夏山合宿でこの沼の横で2泊したのです。
この時は、悪天のためトムラウシ山に登ることは出来ませんでした。
私が初めて大雪山を縦走した思い出が甦ってきました。
天気は良くありません。
ガスの中で見通しが悪く、時折風が強く吹いてきます。
それでも気温が高いのでウィンドブレーカーを着ないで歩きます。
曇っていても高山植物の花が目を楽しませてくれます。
天沼です。
晴れているともっと綺麗だと思います。
ロックガーデンは登山道を見失いやすいので方向を十分に見定めて歩きます。
この辺りは本当に標識のペイントが薄くなり、ルートミスしやすい所です。
ロックガーデンを越えて砂礫地を登っているとキキヨウの花が目に飛び込んできます。
ちょっと紫色が薄いのでイワキキョウだと思います。
そして、お色の濃いのがチシマキキョウです。
私はこのチシマキキョウの濃い紫が好きです。
こんなに混み合って咲く株は初めて目にします。
ヒタ、ヒタ、ピチャ、ピチャと不思議な音が聞こえ来ます。
9:45分、北沼に到着です。
不思議な音の正体は、北沼の水が岸に打ち寄せる音でした。
ここから山頂へ向かって登りますが、風が強くなってきます。
ガスも濃くなってきましたので視界もあまりありません。
岩の上を歩くときは慎重にルートを見定めます。
10:10分、トムラウシ山の山頂に到着です。
風が強いので写真を1枚写すとすぐに風の陰に避難します。
山頂には数人の人が休んでいました。
私は、大きな岩陰で風を避け、昼食を取ります。
ここで、何か食べておかなければ体力が持ちません。
昼食を食べ終えるとすぐに下山します。
風にともなってポツポツと雨が落ちてきます。
雨具をすぐに出せるようにして降ります。
少し降ると雨足が強くなってきたので雨具を着ます。
北沼へ下り、時折強く風に吹かれながら歩きます。
降るにしたがって雨が小降りになってきます。
雨は、通り雨だったようです。
雨具を着ていると暑いので脱いでしまいます。
あとは来た道を引き返すだけです。
ヒサゴ沼への降りは、雪渓を慎重に降ります。
今回はストックを持ってきていません。
簡易アイゼンは持ってきているものの、使うほどでもないかと思い、雪渓の急斜面は横の岩伝いに降ります。
12:00分、避難小屋に到着です。
天気には恵まれなかったのですが、トムラウシ山に登れたのですから良しとしましょう。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
ヒサゴ沼を目にしたのは50年振りとなります。
50年前の高校2年生の時です。
夏山合宿で愛山渓から天人峡へ抜ける大雪山の縦走が行われました。
この時にトムラウシ山へ登るためヒサゴ沼の登山道を挟んだ反対側にある沼の
横でテント泊をしました。
この当時は、テントを張る場所も自由に決めて張っていました。
しかし、天候が回復せず、トムラウシ山に登ることが出来ないまま天人峡へ
下山しました。
高根ヶ原のコマクサに感動し、重いザックに喘ぎながらトムラウシ山へ向かったのは
とても良い思い出となっています。
若かれし頃の貴重な思い出を造ってくれた山が大雪山でした。
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