こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ヨッフム、晩年のモーツアルト その2

2021年08月01日 23時29分12秒 | モーツァルト
金メダルラッシュの一方で、コロナ感染は増加の一途。最悪の状況だそうです。まあワクチン以外打つ手がないのが日本の現実。ワクチン接種と人流の抑制しか、菅さんも言ってないですね。五輪は家でしか見ることができないから、五輪が盛り上がればステイホームが増え、人流が押さえられる。このための五輪開催だったんですかね(笑)。しかし、朝日新聞は、五輪関連を一面トップにはしないですね。これはこれで一貫性があってよろしいですね。

ということで、今回はモーツァルト。オイゲン・ヨッフム指揮バンベルグ響による演奏で、交響曲第39番変ホ長調K.543であります。1982年3、11月の録音です。このコンビによるモーツァルトは1984年の第35番と第38番の録音があります。そして『リンツ』はないのか、と思っていたら、1985年の録音の33・36番があるのを知りました。他ヨッフムは、1902年の生まれですから、80才代の最晩年の録音になります。1986年には死の半年前に来日していますね。

そもそも、ヨッフムはモーツァルトをどれくらい録音しているのか。ベートーヴェンやブラームス、ブルックナーの交響曲は周知のとおり、複数回の録音があります。しかし、モーツァルトとなるとそれほどありません。まず、1960年のACOとの35,36,38,40番の四曲の録音があります。なぜ39,40番がないかわかりませんが、標題付きのものを録音したのでしょうか。そして、1973年のボストン響と41番があります。そして、このバンベルク響との録音になります。ですので,39.40番以外は、すべて2種類の録音が残されていることになります。案外、少ないな、という印象ですねえ。交響曲以外でも、セレナードと『後宮からの逃走』がある程度です。ライブではその他の曲もありますがね。1986年の来日では交響曲第33番を演奏し、ブルックナーの7番とともにCD化されています。

ヨッフムのモーツァルト、以前にもこの組合せでの『プラハ』を取り上げました。今回は39番ですが、これも実に素晴らしい演奏。もう何の不満もありません。まずは、このバンベルク響。非常に精度の高い演奏であります。質実剛健で渋い音色。ドイツのオケの底力を感じますね。そしてヨッフムも、いつものように締まった演奏。それぞれの楽器の特質をうまく現し、特にいつも言っているのですが、弦楽器の地味ですが、美しい演奏に、魅力を感じるのでありました。そして、この39番、実に堂々とした佇まいで、重厚な響きであります。そして、気持ちもこもっており、モーツァルトの心情が現れるようです。オケの堅い響きが、ヨッフムによってさまざまな色彩に味付けられているのがとてもいいです。

第1楽章、序奏から実に堂々とした演奏。力強いオケの響き。そして主部にはいると、なめらかな美音で弦が奏でる。そしてヨッフムの最晩年の演奏とは思えないような躍動感と明朗さであります。第2楽章。弦の美しい響き、木管の非常に引き締まった音色。それらによって明るさに時折暗が顔をのぞかせる。それの対比がいいですね。第3楽章メヌエット。実に堂々としたメヌエット。力強い舞曲。中間部の木管も美しい。しかしバンベルク響、スキが無いですねえ。実に立派。それにヨッフムの統率力も衰えることなし。そして第4楽章。終楽章らしく躍動感にあふれる。それを支えるオケのも力一杯。澄んだ響きがモーツァルトのよさや凄さが浮かび上がってくる。最後には、やっぱりモーツァルトはいいなあと実感させてくれます。

お盆が間近となりましたが、県をまたいでの旅行や帰省は、控えるようにと言われています。もしする場合は、PCR検査をしてからとも。いやー、お盆の帰省はどうしたもんでしょうねえ。困りましたねえ。
(ORFEO C045832A 2010年 輸入盤)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トスカニーニも『英雄』だっ... | トップ | ディヴィス=SKDによるモーツ... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (popotoku)
2021-08-02 16:29:52
ヨッフム&バンベルグの39番は私も愛聴しています。この時代のバンベルグ響は充実していますね。1990年代に東京で実演を聴いて木管と中低弦の美しい響きに感激した覚えがありますが、指揮者が誰だか思い出せないです。
返信する
コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2021-08-06 23:06:52
popotoku 様、コメントありがとうございます。ヨッフムの晩年の録音は、どれもすばらしい内容の者で、聴く機会も多いです。バンブルグ響も立派です。1990年代は、誰と来日したんですかね。ホルスト・シュタインでしょうか。そんなオケを生で聴かれたとは、なんともうらやましいですね。また、ご教示ください。
返信する

コメントを投稿

モーツァルト」カテゴリの最新記事