こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ウェストミンスターのバリリによるモーツァルト。

2017年04月02日 19時42分51秒 | モーツァルト
私事でありますが、4月1日付けで異動になりました。今度の職場は、姫路市の北の方です。少々家からは遠く、西へ約50㎞のところでなんです。この地域で勤務するのは初めてであり、神戸などとはかなり違うと言われています。3日からの出勤になりますが、どの道を通って通勤するかで迷っているところです。毎日往復100㎞を走行し、一週間に一回はガソリン満タンにしなければなりませんね。朝も少し早くなり、仕事でも責任の固まりのようになってしまいました。しっかり頑張ろうと思います。

昨日、近くの服屋さんに出かけまして、その帰りにBOOKOFFに寄りました。ここはたまに輸入盤のBOXなどが格安で出ているので、ちょくちょく行っています。モーツァルトのいくつか食指を動かすものがありまして、一枚は即決。もう一枚は悩んだすえ買いました。その即決のCDであります。ウエストミンスターの復刻CDです。モーツァルトの2曲の協奏交響曲を収めたもの。その中から、協奏交響曲変ホ長調K.364。ヴァイオリンとヴィオラによるものです。ヴァイオリンがワルター・バリリ、ヴィオラがパウル・ドクトール。フェリックス・プロハスカ指揮のウィーン国立歌劇場管弦楽団の演奏。1951年のモノラル録音です。750円でした。

バリリは、VPOのコンマスで、バリリSQを主宰。1972年までコンマスでありましが、1959年に右肘を痛めたことでSQの活動を停止して以降は、あまり名を聞かなくなったですかね。現在も90才半ばでご存命のはずです。ドクトールは、ウィーン生まれすが、戦後はアメリカに移住したヴィオラ奏者。プロハスカも戦前から戦後にかけてオーストリアの歌劇場などで活躍した指揮者です。ウィーン国立歌劇場管弦楽団は、VPOと同じですが、ウェストミンスターの録音には、敢えてVPOではなく、この名で演奏しているものがあります。契約の問題があったからでしょうか。

この演奏、モノラルが少々気になります。聴き込んでいくとあまり気にならないのですが、やはり鮮明さが欲しいですねえ。ただし、バリリのヴァイオリンが聞こえ出すとそっち耳が奪われてしまいます。バリリのヴァイオリンはやはりいいですねえ。久々に聴くと、妙に懐かしさを感じ、その優しげで、暖かい音色が絶品であります。どこからともなく気品に満ちた香りも漂ってくるようであります。ステレオで聴きたいなとも思ってしまいます。よくよく考えると、この人のヴァイオリンはモノラルでしか聴いてことないですかねえ。これに対して、ドクトールですが、録音の時期はアメリカで活動していたのに、なぜこの録音に加わったのか存じ上げませんが、VPOにおられる演奏家でよかったのでは、とつい思ってしまいます。

第1楽章から、オケの演奏がどうもシャキっとしませんね。やぼったさを感じながら、しかし、進むにつれて、やはりVP、音色はさすがであります。一方ヴィオラもヴァイオリンに比べると華がありませんね。まあヴィオラが目立っても仕方ないので、それはそれでいいのですが…。それでいて、第2楽章になると、俄然よくなるというか、そんなことも感じなくなる。なぜかオケのよさを感じ、ヴァイオリンを引き立てるヴィオラのよさもひしひしと伝わってくる。これらの中で、バリリのヴァイオリンが際だった美しさを伴いながらの演奏、心に染み込んできます。まあ曲の美しさもあるんでしょうが、実にいいですねえ。そして第3楽章、一転して明るく愉悦感満載です。バリリの一転した表情の豊かさはこれまた聴きどころですね。ヴィオラもオケも調子が出て来て、最後はみんなで楽しく終わり、これはこれで素晴らしい。

このCDのもうひとつの木管による協奏交響曲ですが、木管はウラッハなどのVPO木管グループのよるものです。これも現在では聴けないような演奏を聴かせてくれます。貴重な演奏ですねねえ。
(Westminster MVCW-19013 1996年)

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