5月も終わりです。今日は三田に出張でした。早く終わったので、即帰しちゃいました。そして、マリーンズとジャイアンツのゲームを見ました。Gの野球ってなんでこうもおもしろくないのでしょう、勝ちましたので、めでたし。先週は、土は勉強会。日は岡山に息子と久々に行っていたので、辛い一週間でした。やっと週末です。今日、一年に一回の海外旅行、月一の映画、週に一冊本を読む、となればいいね、という話しを聴きましたが、なかなかですよねえ。
ということで、今回はフェレンツ・フリッチャイのモーツァルトであります。フリッチャイは、今年が没後50周年ということで、タワーさんからいくつか復刻されて発売されております。以前にも触れましたが、フリッチャイは、かなり好きなので、日頃ご無沙汰のタワーさんにいそいそと出かけて、何枚か買いました。ベートーヴェンの交響曲選集も出ましたが、1・8番以外は全部持っているので、少々複雑でした。でも、この復刻は嬉しい企画ですよねえ。
それで、彼のモーツァルトですが、今回のタワーさんからの二枚組には、第29.39,40.41番とアイネクライネ他2曲が収められています。1959年11月から1961年にかけての録音。ちょうどフリッチャイは、1958年秋から59年夏まで白血病で休養を余儀なくされますが、それから復帰した直後に録音されたのが、これらの交響曲でした。彼の演奏には、白血病のことが大きく影響していると言われていますが、その直後の録音ですので、興味深いものであります。
この中から、今回は交響曲第39番変ホ長調K.543です。1959年11月28日・12月8日にベルリンのイエスキリスト教会での録音。オケはウィーン交響楽団であります。他の40番・41番も優れた演奏なんですが、私的にはモーツァルトの交響曲として一曲となれば、さんざ迷った末にこの39番を挙げるように思うからでした。最もモーツァルトらしい曲と思うからなんですね。いろんなことをこの曲にも言われていますが、純粋に素晴らしい曲として聴きたいものですねえ。
しかし、フリッチャイの演奏、まず各楽器が非常に活き活きとした演奏を展開し、録音は貧しい状況にあるにもかかわらず、本来の音色の美しさが実にいいです。木管は明るく響き、弦は何人の構成かわかりませんが、個々の人々の気持ちが伝わるようです。それらに演奏によって、この曲は実に生気に溢れているのです。フリッチャイの病気からの復帰による意気込みが投影されているのでしょうか。そしてフリッチャイのこの曲に対する気持ちがストレートに伝わる。つまり一度聴くと、いたくその印象がたいそう強く個々とに残るのです。この曲の演奏が何種類の演奏を聴いたかはわかりませんが、その中でも最も気持ちが強く残るものなのであります。
第1楽章は、堂々のした序奏に加わる楽器の鮮やかな演奏からドキドキするように主部へ、それ以上にスケールの大きな主部に耳が奪われます。非常に足下もしっかりとした中で、活き活きとした展開。第2楽章、これが一番の充実ぶり。テンポのゆったりとなり、慈しむような旋律の流れ、そして一気に感情のうねりがはき出される。心に染み込むような、そしてモーツァルトが心に残りますね。第3楽章スケルツオ、大きな規模の演奏で、活き活きとした演奏は、怒涛のようにスケルツオが展開され、そこには緊張感さえ感じられる。そして、第4楽章、一気に流れ込むような流れの中での曲が進み、堂々としたスケールの大きさも兼ね備え、楽しさも噛み締めるようなところがこれまたいいですねえ。
タワーさんのこの企画はいいですね。今回も明石のお店にちょうど行ったので、ついでに買いました。他にも素晴らしい演奏があります。またの機会に触れたいと思います。
(TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION THE ART OF Ferenc Fricsay Vol.2 PROC-1271/2 2013年)
ということで、今回はフェレンツ・フリッチャイのモーツァルトであります。フリッチャイは、今年が没後50周年ということで、タワーさんからいくつか復刻されて発売されております。以前にも触れましたが、フリッチャイは、かなり好きなので、日頃ご無沙汰のタワーさんにいそいそと出かけて、何枚か買いました。ベートーヴェンの交響曲選集も出ましたが、1・8番以外は全部持っているので、少々複雑でした。でも、この復刻は嬉しい企画ですよねえ。
それで、彼のモーツァルトですが、今回のタワーさんからの二枚組には、第29.39,40.41番とアイネクライネ他2曲が収められています。1959年11月から1961年にかけての録音。ちょうどフリッチャイは、1958年秋から59年夏まで白血病で休養を余儀なくされますが、それから復帰した直後に録音されたのが、これらの交響曲でした。彼の演奏には、白血病のことが大きく影響していると言われていますが、その直後の録音ですので、興味深いものであります。
この中から、今回は交響曲第39番変ホ長調K.543です。1959年11月28日・12月8日にベルリンのイエスキリスト教会での録音。オケはウィーン交響楽団であります。他の40番・41番も優れた演奏なんですが、私的にはモーツァルトの交響曲として一曲となれば、さんざ迷った末にこの39番を挙げるように思うからでした。最もモーツァルトらしい曲と思うからなんですね。いろんなことをこの曲にも言われていますが、純粋に素晴らしい曲として聴きたいものですねえ。
しかし、フリッチャイの演奏、まず各楽器が非常に活き活きとした演奏を展開し、録音は貧しい状況にあるにもかかわらず、本来の音色の美しさが実にいいです。木管は明るく響き、弦は何人の構成かわかりませんが、個々の人々の気持ちが伝わるようです。それらに演奏によって、この曲は実に生気に溢れているのです。フリッチャイの病気からの復帰による意気込みが投影されているのでしょうか。そしてフリッチャイのこの曲に対する気持ちがストレートに伝わる。つまり一度聴くと、いたくその印象がたいそう強く個々とに残るのです。この曲の演奏が何種類の演奏を聴いたかはわかりませんが、その中でも最も気持ちが強く残るものなのであります。
第1楽章は、堂々のした序奏に加わる楽器の鮮やかな演奏からドキドキするように主部へ、それ以上にスケールの大きな主部に耳が奪われます。非常に足下もしっかりとした中で、活き活きとした展開。第2楽章、これが一番の充実ぶり。テンポのゆったりとなり、慈しむような旋律の流れ、そして一気に感情のうねりがはき出される。心に染み込むような、そしてモーツァルトが心に残りますね。第3楽章スケルツオ、大きな規模の演奏で、活き活きとした演奏は、怒涛のようにスケルツオが展開され、そこには緊張感さえ感じられる。そして、第4楽章、一気に流れ込むような流れの中での曲が進み、堂々としたスケールの大きさも兼ね備え、楽しさも噛み締めるようなところがこれまたいいですねえ。
タワーさんのこの企画はいいですね。今回も明石のお店にちょうど行ったので、ついでに買いました。他にも素晴らしい演奏があります。またの機会に触れたいと思います。
(TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION THE ART OF Ferenc Fricsay Vol.2 PROC-1271/2 2013年)
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