こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ブルックナーの6番です。

2012年03月27日 22時52分01秒 | ブルックナー
年度末であります。4月から大きく仕事上で異動があることがわかりました。それもあって、いろいろと多忙であります。加えて、どうも次年度のことが混迷しておる状況も明らかになってきて、これも悩ましいことであります。先週末も二日連続で仕事と仕事絡みの外出があったりして、最近どうも家にいないことが多いなあ、と嘆いている次第です。しかし、もうあと一週間で4月ですねえ。早いものです。その割には寒いですが…。そんなわけで、おちおち音楽も家で聴いている時間もあまりない状況なんですねえ。困ったことであります。

それでも頑張って更新!。今回はブルックナーです。0番、00番を含めると11曲あるブルックナーの交響曲。4・5・7・8・9番の五曲はよく演奏されますが、その他の曲は極端に演奏回数が減ります。かく言う私も、これら以外は確かにあまり聴きませんかねえ。どうも3番までの曲は、確かに聴くときが辛いなあ、ということもあるんですよ。しかし6番ってのはどうでしょうか。この曲、私はもっと4番以降と同等に聴かれるべき、と思っていますが、いかがでしょうか。

ということで、ブルックナーの交響曲第6番イ長調であります。演奏はハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送管弦楽団。1980年6月17~19日ベルリン・キリスト教会での録音であります。このCD、CDが出はじめのころに買ったものでした。当時、ブルックナーの6番というのは、今と同じで、それほど聴く曲ではなく、私もそれほど聴いたことがないし、LPでも持っていませんでした。ちょうど第二次大戦後にソ連に没収されたドイツの録音テープが戻ってきたとかで、その中に含まれるフルトヴェングラーのライブ演奏の特集をNHKFMでやっていました。その番組のテーマとして、フルトヴェングラーの演奏によるブルックナーの6番の第2楽章アダージョを使っていました。それを聴いて、至極ブルックナー的な曲だなあ、と思って、思わずCDを探したような記憶があります。そのころレーグナーはブルックナーを録音していた時期でした。そんなわけで、このCDを購入したわけであります。レーグナーは十年前に逝去されました。晩年は奥さんをなくされては活動が減りましたが、このブルックナーを盛んに録音されていたころが全盛期だったんでしょうか。

さて、このレーグナーの演奏ですが、最初に聴いたということもあってか、かなり気に入っております。レーグナーの指揮ですが、非常に正統的であり、ブルックナーを正面からがっちり取り組んでいます。テンポは少し早め、いろんなところでの変化の多い曲なんですが、それをそれぞれ着実に漏れのない演奏でまとめています。この変化を大いに楽しむことのできるのが、実に心地良いのです。オケの充実ぶりもいいですね。弦や管ともに、この曲を雑になったり荒々しく表現したりすることなく、曲をきれいにまとめていっています。深く感傷的になったりすることなく、冷静でありながら、曲の本質が見れるような演奏で、うまくこの6番を表現しています。6番のよさや美しさをしっかりとわからせてくれるのです。

第1楽章、三つの主題の背後でのブルックナー独特の三連符が曲を支える。ブルックナーらしい曲ですね。金管が縦横に荒れ回るがしっかり腰を落ち着けており、弦がそれを支えています。第2楽章アダージョ。もっとも有名。ここでも弦の美しさはいい。ブルックナーらしい援徐楽章を荘厳な歩みで演奏し、決して飽きさせないし、曲にとっぷりと身を浸しす。オーボエ、クラリネット、ホルンとそれぞれが弦にからみながらの展開。ブルックナーはいいですねえ、と思う。第3楽章。独特のスケルツォ。快活なテンポと金管の響きが心地良い。中間部ではゆったりとしたテンポでもあきないです。それがいい。そして第4楽章、金管の響きが充実しています。ここでも演奏によると粗さが目立つが、レーグナーは極めて密度の濃い演奏に終始しており、それがほんとうにいいです。

私的には、この6番は他の曲に比べても。けっして劣らない曲と思っています。レーグナーのブルックナーは、のちに11枚組のBOXもので出てましたが、今は出ていないみたいですね。
(Duetsche Schallplattan 32TC-52 1986年)

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4 コメント

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コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2016-08-18 21:31:38
Klug 様、コメントありがとうございます。ブルックナーの6番は、確かにあまり聴かれないです。いい曲ですし、聴くとけっこうそれを痛感します。おそらくは、5番や7番がよすぎるのだろうかな、と思っていまいます。シュタイン盤は聴いていませんが、クレンペラー・カイルベルト、ともに名盤ですね。
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いい演奏一杯あります (Klug)
2016-08-17 20:03:21
シュタイン クレンペラー カイルベルトが3指に入ります。オルガン的な美しさと武骨さが同居したこの曲はもっと評価されてしかるべきだと思います
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コメントありがとうございます。 (mikotomochi58)
2012-03-28 22:53:24
バルビ 様、コメント感謝です。この6番、近頃よく聴くんです。ブルックナーらしさが一杯ですし、特に第2楽章ほんとにブルックナー的な美しさ満載ですね。おっしゃるとおり、よく聴けば、他の楽章もほんとにいいですねえ。ヨッフムの旧盤やヴァントの三枚ある演奏も、実に素晴らしい。今回は、1番早く聴いたこともあって、レーグナー盤を取り上げました。また、ご教示ください。
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Unknown (バルビ)
2012-03-28 05:32:08
この曲は、私は大好きです。以前は、あんまり興味がありませんでした。最初は、ヴァント+ケルン放送響のLPを買ったんですが、1楽章の野暮ったいメロディーが気に入らず、ほとんど聴くことがありませんでした。

ところが、この曲の第二楽章の美しさに魅せられてから、すっかりこの曲のファンになってしまいました。といっても、CDはヨッフム+バイエルン放送響とショルティ+シカゴ響の2枚しかないのですがね。

よく聴いてみれば、第1楽章も他の楽章も、本当に素晴らしい。思い込みはよくないですね。
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