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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

またまたカラヤン、今度はチャイコだ

2009年01月28日 21時40分13秒 | チャイコフスキー
お寒うございます。巷ではインフルエンザが流行しているとか。職場でもポツポツと目立ちはじめています。かなわんは、発症しているのに出勤してくる人です。仕事熱心なのはいいのですが、菌をばらまかんといて欲しい。タミフルのお陰で熱はすぐ下がるんですね。でも熱が下がっての最低でも2日はおとなしくしといてください、と思います。私が昔、解熱後二日たって出勤したら、バイ菌扱いされたことがあります。まあ日頃の行いのせいでしょうか?(笑)。
そんな中、今回もカラヤンです。もしかしたら私はたいそうなカラヤン信者かもしれませんね。とほほ。でもいいものはいい、と思ってであります。それで、今回はチャイコフスキー。お馴染みの交響曲第5番であります。この曲、カラヤンは数回は録音してます。ステレオになって以降でも、BPOと3回、VPOと1回があります。その中から、1971年9月16~21日、ベルリンのイエスキリスト教会でBPOとの録音。EMIから出ていたものです。確か発売時は4~6番のLP3枚組で出された記憶があります。評判もよかったんですね。しかし、この録音は数年前、HMVジャパンの企画による復刻で、DISKYから発売されました。しかし、4番はオリジナル・テープの損傷のためCD化を見送らざるを得なかったそうで、5・6番のみをイアン・ジョーンズに再度リマスターを依頼した結果、クオリティで蘇生させることに成功したそうです。しかし、その後EMIからこの演奏が2枚組のCDとして4番を加えて発売されていますし、かのEMIのカラヤン全集にも収められています。しかしながら、音質はまったくDISKY盤のほうがいいです。奥行きがあって鮮明かる生き生きとした音になってますが、EMIの方はべたーっとした音で不鮮明なんですね。うーん。このあたりの事情はよくわかりませんが、とりあえず、DISKY盤によりこの演奏について述べます。これほどまでにリマスタリングによって違うものかと思いますし、演奏の印象も随分ちがってきます。その結果、演奏もライブのような熱気を帯びた壮絶なものになっています。BPOの繰り出す音もものすごい。圧倒的な演奏です。平素のカラヤンとは一味ちがいます。第1楽章から、木管の深い響きが旋律を唱い、それに弦と金管が畳みかける凄みは、さすがのBPOです。その一気呵成の様は迫力満点の大したものですねえ。熱い熱い。そして、第2楽章、ここが私的には一番充実しています。冒頭のホルンはこれまで聴いた中で最も味わい深く、聞き惚れてしまいます。うまいですねえ、いいです。そして、それから、この曲の魅力溢れる旋律を歌い上げますが、ここではチャイコフスキーの心情を吐露するようで、うーん名演ですよ。ワルツの第3楽章はおそらくカラヤン得意とするところでしょう。そして、第4楽章。一番の聴かせどころでしょうが、まあBPOの総力を結集して、運命の動機が歌われ、そして、最後の高らかな大合唱まで、豪華絢爛絵巻が展開れます。金管は地の底から吠え、木管も明朗に高らかにうたい、弦も泣き叫び、ティンパニは強打す、とまあ一瞬たりとも聞き逃せない演奏であります。もうライブのような盛り上がり。しかし、決して大味や粗くならないのがカラヤンの凄みですね。
とはいえ、特に第4楽章で思うんですが、迫力と美しの限りを尽くし、また精緻な管弦楽によるこの演奏も、終わってみれば、これ以上の印象はそれほどなく、別の種類の感動が欲しいときもあります。これはないものねだりのようなものなんですし、求めるものが違う気がしますね。まあ、そんなことは周知のlことでしょうが…。とにかく、カラヤンの壮年期の偉大なBPOとの遺産であります。
(Disky HR708262 2002年 輸入盤)

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4 コメント

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コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2009-02-01 19:46:12
mozart1889 様、ありがとうございます。このカラヤン、ほんとにすごいです。EMIでも4~6番が二枚組で出てますが、4番はマスターが壊れていたいうことでしたが、ちゃんとCD化されてますねえ。なんやキツネにつままれたようですが…。まあ、ともかく偉大なカラヤンですねえ。1970年代のEMIへの一連の録音は素晴らしいですね。まさに全盛期ですねえ。いや、ほんと。
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この演奏は凄かったですねえ (mozart1889)
2009-02-01 08:03:12
カラヤンのチャイコフスキーEMI盤、凄かったですねえ。僕も同じCDで聴いています。イアン・ジョーンズのリマスタリングも凄いです。血しぶきが飛ぶようなリアルな録音で、ふだんスタイリッシュなカラヤンが、このCDでは鬼気迫る感じ、美しさよりも力強さや情熱を全面に出してきてます。
ふだんは冷静沈着で、彫琢の限りを尽くした音楽を聴かせるカラヤンなのに、このチャイコフスキーでは燃え上がってますものね。力が入りすぎて、オケが破綻しそうなところもあるのが面白いです。
カラヤンの別の顔が見られる貴重盤と思います。
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コメントありがとうです。 (mikotomochi58)
2009-01-31 22:54:50
ハルくん 様、コメントありがとうございます。
私は、このチャイコフスキーの5番は、かなり好きだと思います。このカラヤンの演奏、一度生で聴いてみたかったといつも思います。それがかなわないのが残念ですねえ。ムラヴィンスキーの演奏は、カラヤンとは違ったところでの凄い演奏ですね。これも忘れられません。レコードから持っています。
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カラヤン盤 (ハルくん)
2009-01-31 11:21:03
mikotomochiさん、こんにちは!

カラヤンのこの録音はLP3枚組みを昔持っていて何度も繰り返して聴きました。長いこと一番好きでした。
ムラヴィンスキーを聴いてからは王座は変わりましたが、それもまた徐々に変遷を遂げています。
カラヤン盤のベルリンフィルの音はとにかくゴージャス。そこが好みの分かれ道かもしれません。私は今はロシア風の重く暗めの音を好んでいます。今はカラヤン盤はLPもCDも無いので、久々に聴いてみようかなぁと思うことも時々有ります。
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