私の実家は岡山で、誰も住まなくなって5年になります。先日の同窓会でそのことが話題になりました。というのも、冷蔵庫だけは動かしている、と言うと、古い空き家は漏電が恐い。ブレーカーは落としておくべき、冷蔵庫なくてもコンビニもあるから大丈夫だ、とみなさん言うのです。まあそれはそうだ、ということで先週末ブレーカーを落としに行きました。冷蔵庫も掃除してからでないとカビだらけになるので、拭き掃除と除菌をしました。やれやれでした。でも、帰りにクラークスのワラビーをバーゲンで買いました。これで3足目。私はワラビ-、大好きです。
そのときに、岡山のタワーさんにも寄りまして、クラウディオ・アバド指揮のチャイコフスキーの交響曲第4・5・6番の3枚組を買いました。これはタワーさん独自の企画販売のシリーズ。なかなか入手できないCDを発売してくれており、ありがたいです。これまでもいくつも買いました。今回、このアバドのチャイコを買ったのは、4番と6番がVPOとのものであるところに着目したからなんですね。
VPOのチャイコフスキーの交響曲の演奏、パッと思いつくのは、フルトヴェングラーや、1960年代のマゼールと晩年のカラヤンくらいなんですね。アバドのもあったのか、と思い聴いてみたいね、いうことで買いました。しかし、VPOはいろんな演奏をしているのですが、こうやってみると、そんなに多いわけではないですね。あっ、そうそうゲルギエフも録音していましたね。
発売当時のジャケットの写真がありますが、そういえばアバド、見覚えがありますねえ。
この中で、悲愴はけっこう評判が高かったようです。後半の二楽章は充実していましたが、第一楽章がどうもしっくりきませんでした。しかし、聴いて一番よかったのは、5番ですかね。皮肉なことに、5番はVPOではなくロンドン響との演奏です。1970年ロンドンでの録音。チャイコフスキーの交響曲第5番ホ短調作品64であります。この時期、アバドはロンドン響と、メンデルスゾーンやブラームスの交響曲も録音していますね。
まず、ロンドン響ですが、4・6番のVPOと比べると、やはりVPOの方がいいなあって思いますね。そうはいってもかなりいいですよ。というかなりの充実ぶりであります。特に、この曲は、木管がなかなか素朴なよさを聴かせてくれています。そして、アバドが元気一杯で、ガンガンとオケを鳴らしてくれます。まあ、この曲は思いっきり暗い演奏とかいろいろありますが、アバドはそれなりにそんな色彩も出そうとしているのでしょうが、演奏はそんなところはほとんど感じられず、屈託のない素直な色彩にあふれている、そんなところが逆に魅力なんでしょうね。
第1楽章の、暗いめラリネットから始まるが、その後はグイグイと気迫と若さにみなぎる音楽がすすんでいきます。真っ直ぐ畳みかけるような演奏で、この曲もこんなよさがあるんだと再認識させてくれますね。オケはしっかりとした音色で表現してくれてますので、それはけっこう満足です。第2楽章、これも出だしは暗い。ホルンも哀愁を帯びた暗い音色。この旋律を慈しむように曲は進みます。それぞれの木管の共演とそれに応じる弦が美しい。曲が進む中で、それぞれの楽器の競演がいいですね。そして、強弱の対比が非常に効果的な表情として浮かび上がってきます。第3楽章、これ以降は何も悩まず、曲が明快に進んでいくので、それに応じる形での演奏にはうれしくなる。ここでも木管が活躍し、それがポイントか。そして第4楽章、もう何も考えずに高らかに歌われるチャイコフスキー。最後に至るまでにはいろいろとあったろうが、皆さん大満足。そして、大胆に見えても緻密な演奏であるところにも、感動させてくれますねえ。
このジャケットの写真、若いときのアバドですが、若いときはみなさんいいですねえ。ほんとうにうらやましい。また来月には、冷蔵庫どうなっているでしょうか。心配です。
(TOWER RECORDS PROC-1138 2011年)
そのときに、岡山のタワーさんにも寄りまして、クラウディオ・アバド指揮のチャイコフスキーの交響曲第4・5・6番の3枚組を買いました。これはタワーさん独自の企画販売のシリーズ。なかなか入手できないCDを発売してくれており、ありがたいです。これまでもいくつも買いました。今回、このアバドのチャイコを買ったのは、4番と6番がVPOとのものであるところに着目したからなんですね。
VPOのチャイコフスキーの交響曲の演奏、パッと思いつくのは、フルトヴェングラーや、1960年代のマゼールと晩年のカラヤンくらいなんですね。アバドのもあったのか、と思い聴いてみたいね、いうことで買いました。しかし、VPOはいろんな演奏をしているのですが、こうやってみると、そんなに多いわけではないですね。あっ、そうそうゲルギエフも録音していましたね。
発売当時のジャケットの写真がありますが、そういえばアバド、見覚えがありますねえ。
この中で、悲愴はけっこう評判が高かったようです。後半の二楽章は充実していましたが、第一楽章がどうもしっくりきませんでした。しかし、聴いて一番よかったのは、5番ですかね。皮肉なことに、5番はVPOではなくロンドン響との演奏です。1970年ロンドンでの録音。チャイコフスキーの交響曲第5番ホ短調作品64であります。この時期、アバドはロンドン響と、メンデルスゾーンやブラームスの交響曲も録音していますね。
まず、ロンドン響ですが、4・6番のVPOと比べると、やはりVPOの方がいいなあって思いますね。そうはいってもかなりいいですよ。というかなりの充実ぶりであります。特に、この曲は、木管がなかなか素朴なよさを聴かせてくれています。そして、アバドが元気一杯で、ガンガンとオケを鳴らしてくれます。まあ、この曲は思いっきり暗い演奏とかいろいろありますが、アバドはそれなりにそんな色彩も出そうとしているのでしょうが、演奏はそんなところはほとんど感じられず、屈託のない素直な色彩にあふれている、そんなところが逆に魅力なんでしょうね。
第1楽章の、暗いめラリネットから始まるが、その後はグイグイと気迫と若さにみなぎる音楽がすすんでいきます。真っ直ぐ畳みかけるような演奏で、この曲もこんなよさがあるんだと再認識させてくれますね。オケはしっかりとした音色で表現してくれてますので、それはけっこう満足です。第2楽章、これも出だしは暗い。ホルンも哀愁を帯びた暗い音色。この旋律を慈しむように曲は進みます。それぞれの木管の共演とそれに応じる弦が美しい。曲が進む中で、それぞれの楽器の競演がいいですね。そして、強弱の対比が非常に効果的な表情として浮かび上がってきます。第3楽章、これ以降は何も悩まず、曲が明快に進んでいくので、それに応じる形での演奏にはうれしくなる。ここでも木管が活躍し、それがポイントか。そして第4楽章、もう何も考えずに高らかに歌われるチャイコフスキー。最後に至るまでにはいろいろとあったろうが、皆さん大満足。そして、大胆に見えても緻密な演奏であるところにも、感動させてくれますねえ。
このジャケットの写真、若いときのアバドですが、若いときはみなさんいいですねえ。ほんとうにうらやましい。また来月には、冷蔵庫どうなっているでしょうか。心配です。
(TOWER RECORDS PROC-1138 2011年)
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