11月は、毎年忙しいんです。土日もどちらかがお仕事が入る。まあ、仕方ないと言えばそうなんですが、3日、4日、11日、18日とお仕事で、23日、25日も、ということで、うーん家でゴロゴロしたいなあ、と思うことしきりであります。まあ、1日は休めているんだから良いのですが…。昔の週休二日になるまでは、日曜日だけしか休めなかったことを考えればねえ。でも、12月になっても、二日休める週なんてないのが、これまた残念であります。とほほ。
そんな不満を言っていても仕方ないので…、今回は、プッチーニの『トスカ』であります。このオペラは、『ボエーム』と並んで、私は大好きですねえ。まずメロディが美しいし、いいですよねえ。そして、「歌に生き愛に生き」が大好き。そして、主にトスカとカヴァラドッシとスカルピアの三人しか出ないので、CDで聴いていてもわかりやすい。お話も明快、時間も2時間ほどで、プッチーニの甘美な旋律と、トスカの美声に身を浸していればよいのでありました。でも、カヴァラドッシは、このオペラではそんなに出てこないですよね。ピンカートンと並んで、主役でありながら…、そんなことを思いながら…。まあ有名なアリアはありますが…
さて、このオペラの演奏ですが、テバルディ、リッチャレルリ、カバリエ、ニルソンと取り上げてきました。カラスについては、映像でも残っていますが、あの第二幕の鬼気迫る演技で絶唱はもう言葉がありませんね。そして、今回はミレッラ・フレーニ、プラシド・ドミンゴ、サミエル・レイミーとシノーポリとPOによる演奏。1990年の録音。最近の録音ですといっても、もう30年前になろうとするもの。フレーニは50台半ばで、ドミンゴとレイミーも50前後でありました。
まず、ドミンゴなんですが、若い歌唱に少々驚きました。このころがこんな声だったんですねえ(笑)。高音もそれほど苦労?しなくてもOKだし、パワー全開であります。この人の全盛期の歌唱といえそうであります。ただ、「星は輝きぬ」は、やはりデル・モナコですかねえ。また、レイミーは美声この上なく、外見同様、スマートな歌唱ですねえ。凄味とかこいつ悪いヤツやなー、という印象はあまりないのですが、まあそれはそれでこの人の美声ということで、満足であります。蛇足ですが、この人、カラヤン盤でのドン・ジョヴァンニの印象が強く、それをついつい意識してしまいます。
そしてやはりフレーニですかねえ。この人はもともとリリコの声質であり、トスカはもう少し強靱さが加わるスピントの役なんですね。若いときはリリコのミミまでだったのが、年を取るに従うトスカも歌うようになったそうです(1970年代後半からはアイーダなども歌っていますね)。ここでも、高音までも無理なくでますしストレスも感じません。歌唱自体は非の打ちどころがないですねえ。トスカの表情も非常に伝わってきますし、これほどトスカを歌える人はいないなあとも感じます。第二幕での追い込まれての殺害に到るまでのところは、やはりもう少し声の太さがあったらな、とも思いましたが、それを忘れさせてしまうほどの巧さがあるのですね。舞台で見たら、背筋も凍るような迫力だったことでしょう。この三人の主役については、1980年代以降のベストとも言えるものですね。それが1950~60年代となれば、また事情が変わってくるでしょうが。そして、シノーポリなんですが、このオペラは登場人物の心の状況が聴きどころかもしれませんが、そんなところはこの人の得意とするところなんでしょうが、それほどの表情は感じませんかねえ。ただ、演奏は非常にきれいです。第三幕の最初あたりは、ゆったりとしたテンポで情感たっぷりに歌い上げています。
ということで、今回も通勤の車中で聴きました。プッチーニのオペラは通勤には最適の長さであります。でも、今年は寒いんでしょうかねえ。
(DG POCG-1580/1 1992年)
そんな不満を言っていても仕方ないので…、今回は、プッチーニの『トスカ』であります。このオペラは、『ボエーム』と並んで、私は大好きですねえ。まずメロディが美しいし、いいですよねえ。そして、「歌に生き愛に生き」が大好き。そして、主にトスカとカヴァラドッシとスカルピアの三人しか出ないので、CDで聴いていてもわかりやすい。お話も明快、時間も2時間ほどで、プッチーニの甘美な旋律と、トスカの美声に身を浸していればよいのでありました。でも、カヴァラドッシは、このオペラではそんなに出てこないですよね。ピンカートンと並んで、主役でありながら…、そんなことを思いながら…。まあ有名なアリアはありますが…
さて、このオペラの演奏ですが、テバルディ、リッチャレルリ、カバリエ、ニルソンと取り上げてきました。カラスについては、映像でも残っていますが、あの第二幕の鬼気迫る演技で絶唱はもう言葉がありませんね。そして、今回はミレッラ・フレーニ、プラシド・ドミンゴ、サミエル・レイミーとシノーポリとPOによる演奏。1990年の録音。最近の録音ですといっても、もう30年前になろうとするもの。フレーニは50台半ばで、ドミンゴとレイミーも50前後でありました。
まず、ドミンゴなんですが、若い歌唱に少々驚きました。このころがこんな声だったんですねえ(笑)。高音もそれほど苦労?しなくてもOKだし、パワー全開であります。この人の全盛期の歌唱といえそうであります。ただ、「星は輝きぬ」は、やはりデル・モナコですかねえ。また、レイミーは美声この上なく、外見同様、スマートな歌唱ですねえ。凄味とかこいつ悪いヤツやなー、という印象はあまりないのですが、まあそれはそれでこの人の美声ということで、満足であります。蛇足ですが、この人、カラヤン盤でのドン・ジョヴァンニの印象が強く、それをついつい意識してしまいます。
そしてやはりフレーニですかねえ。この人はもともとリリコの声質であり、トスカはもう少し強靱さが加わるスピントの役なんですね。若いときはリリコのミミまでだったのが、年を取るに従うトスカも歌うようになったそうです(1970年代後半からはアイーダなども歌っていますね)。ここでも、高音までも無理なくでますしストレスも感じません。歌唱自体は非の打ちどころがないですねえ。トスカの表情も非常に伝わってきますし、これほどトスカを歌える人はいないなあとも感じます。第二幕での追い込まれての殺害に到るまでのところは、やはりもう少し声の太さがあったらな、とも思いましたが、それを忘れさせてしまうほどの巧さがあるのですね。舞台で見たら、背筋も凍るような迫力だったことでしょう。この三人の主役については、1980年代以降のベストとも言えるものですね。それが1950~60年代となれば、また事情が変わってくるでしょうが。そして、シノーポリなんですが、このオペラは登場人物の心の状況が聴きどころかもしれませんが、そんなところはこの人の得意とするところなんでしょうが、それほどの表情は感じませんかねえ。ただ、演奏は非常にきれいです。第三幕の最初あたりは、ゆったりとしたテンポで情感たっぷりに歌い上げています。
ということで、今回も通勤の車中で聴きました。プッチーニのオペラは通勤には最適の長さであります。でも、今年は寒いんでしょうかねえ。
(DG POCG-1580/1 1992年)
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