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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ヴァルナイの訃報とオランダ人

2006年09月17日 21時53分46秒 | ワーグナー
昨日、三宮に仕事で行った帰りにタワーさんに寄りましたら、移転のためしばらく休業となっていました。うーん、びっくり。で、HMVに行きましたが、どうも買う気にならず、そのまま帰宅しました。10月初めにタワーさんは新開店するらしいですが、クラシックの売り場がまた縮小されないか、たいへん気になるところです。ネットや大阪でとかで、他で買えないことはないですが、やはり身近なところにお店はほしいものです。
そして、アストリッド・ヴァルナイが9月4日に逝去されていたことを知りました。ニルソンやシュワルツコップなどに続いてまた大物歌手の訃報に驚いた次第です。ヴァルナイは、最近1950年代のバイロイトの録音が正規盤で発売されるたびに、その存在を改めて再確認することになったとは、このブログでも先に述べたとおりです。特に、1955年のバイロイト音楽祭の録音がステレオで発売されたことは、ヴァルナイの全盛期の歌唱を正確に聞くことができるようになり、大変喜ばしいことでした。
今回は、1955年の指環とならんでステレオで発売されたヨゼフ・カイルベルト指揮のワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」を聞きました。これも先に触れた同年のクナッパーツブッシュのバイロイトライブに比べると、飛躍的に音が向上しました。音質なども考慮するなら、このCDはオランダ人のベストと言ってもいい内容だと思いました。名盤とされるベームのバイロイトライブに比べてもいいです。その理由の一つは、ゼンタを歌うヴァルナイとグィネス・ジョーンズの差とも言えます。ヴァルナイのような力強く安定し柔らかい歌唱とその深い表現力をもった歌手を、現役の歌手で見出すことはできませんね。
この「オランダ人」はワーグナーのオペラでも好きな作品です。といっても10しかない作品はすべて好きなんですが。なかでも、第2幕第3場のオランダ人とゼンタの二重唱は一番の聴きたいところです。ゼンタの「彼は苦悩に満ちた面持ちで私の前に立つ…」のくだりは大好きです。ヴァルナイは十二分な歌唱力で聴かせてくれました。これからもヴァルナイは聴いていきたいと思います。
最後に蛇足ですが、カイルベルトのオランダ人よりも、やはり同年のクナッパーツブッシュのほうが、本当はいいですよ(ただ録音が比べると良くないですね)。もっというなら、個人的にはテスタメントからステレオで出たオランダ人は、同年のクナッパーツブッシュのほうが、また同じく指環も、1956年のクナッパーツブッシュのほうが、ステレオで残っていて欲しかったと思います。カイルベルトの二つが良くないっていうわけでは決してありません。このあたりのクナッパーツブッシュは凄すぎるんです。

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