NHKの大河ドラマ、今年は『江~姫たちの戦国』です。しかし、戦国ものが多すぎませんか。ここ十年でも戦国ものは5作目。いくら視点が違うと言ってもちょっと食傷気味ですねえ。加えて、内容的にも江と信長の交流が描かれていましたが、これはフィクションでしょうが、フィクションならそれで、もっと徹底的にと思ってしまいます。先日韓国ドラマの『善徳女王』が終わりました。人間描写がすごかったです。それがおもしろい。NHKもこれに見習って、幅広い時代から題材を選んで、もっともっと人間ドラマを見せてくれませんかねえ。例えば、持統天皇などを主人公にすれば、『善徳女王』ばりのおもしろいドラマが作れると思うのですが…。
さてさて、今回もベートーヴェンです。ヤッシャ・ハイフェッツによるヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61。シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団。1955年ボストン、シンフォニー・ホールでの録音です。このCD、昨年の秋にソニーからいくつかの激安BOXものが出ました。これは、ハイフェッツによるヴァイオリン協奏曲を集めた6枚組の一枚です。しかし、このシリーズは安いです。6枚組で1990円でした。以前に、どれも一枚2000円で出ていたのでねえ。加えて、ブタベストSQのベートーヴェン全集や、ライナーのRシュトラウスなども安い安い。またびっくりしたのは、ヴァントのブルックナー全集。これはけっこう苦労して集めたのですが、これも惜しげもなく?売り出されました。なんとなくたたき売りみたいですが、まあ安いことはいいことです。また、このBOXは、解説書はないのですが、しっかりとした紙のジャケットに収められています。この手のBOXものには、薄い白い紙に入れられているだけのもの(DGからのものに多い)がありますが、これはなんとかならないのですかね。
ハイフェッツには、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、トスカニーニと組んだものもあります。評価は高いのですが、1940年録音なんでモノラルですし、音が今イチ。それに比べ、このミュンシュとのものは、録音は古いのですが、ステレオでまずまずの音で聴くことができます。やはりミュンシュとのものを第一に押すべきでしょう。しかし、ハイフェッツのヴァイオリンは、ほんとに凄いです。ハイフェッツのヴァイオリンは、聴くとすぐそれとわかるほどの特徴と凄さがありますね。ハイフェッツの演奏には名前が書いてあるとでも言うのでしょうか。これほどの明快で、艶と深み、そしてキレのあるヴァイオリンは空前絶後であります。この演奏でもハイフェッツは絶好調。ドラマティックで、熱いヴァイオリンが堪能できます。加えて、ミュンシュも燃えています。この人の演奏はそれほど聴いてはいないのですが、ハイフェッツに負けじと気合入りまくりの演奏を展開してくれています。
しかしこの演奏、ベートーヴェンを聴くというよりも、ハイフェッツのヴァイオリンを聴くことに終始してしまいます。ベートーヴェンの音楽をどう表現しているかなどの問題を論じる向きもありますが、そんなことは問題ではなく、そこには良くも悪くもベートーヴェンではなく、ハイフェッツのヴァイオリンがあるだけなんですね。つまり、この演奏はベートーヴェンを聴くのではなく、ハイフェッツを聴くためのものであります。第1楽章、少し速めのテンポで始まります。ボストン響もミュンシュの下、優れたアンサンブルを聴かせてくれます。そして、ハイフェッツと同様に切れ味鋭い演奏を展開しています。そしてカデンツァはハイフェッツによるもの。巧いだけでなく、豊富な表現力に舌を巻きますね。第2楽章、ゆったりとしたテンポの中、艶のあるヴァイオリンがほんとにいいです。ミュンシュの指揮も実に上手くサポートしています。そして、第3楽章、再び快活なヴァイオリンとオケの妙技が繰り広げられます。そこには一点の曇りも見られません。なんともヴァイオリンの素晴らしさを満喫できるのでありました。
しかし、このBOX,ベートーヴェン以外にもブラームス、チャイコフスキー、メンデルスゾーン、シベリウス、ブルッフ、モーツァルト、グラズノフなどのヴァイオリン協奏曲が収められています。それでこのお値段ですから、もう言うことありません。
(SONY MUSIC 88697761382 2010年 輸入盤)
さてさて、今回もベートーヴェンです。ヤッシャ・ハイフェッツによるヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61。シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団。1955年ボストン、シンフォニー・ホールでの録音です。このCD、昨年の秋にソニーからいくつかの激安BOXものが出ました。これは、ハイフェッツによるヴァイオリン協奏曲を集めた6枚組の一枚です。しかし、このシリーズは安いです。6枚組で1990円でした。以前に、どれも一枚2000円で出ていたのでねえ。加えて、ブタベストSQのベートーヴェン全集や、ライナーのRシュトラウスなども安い安い。またびっくりしたのは、ヴァントのブルックナー全集。これはけっこう苦労して集めたのですが、これも惜しげもなく?売り出されました。なんとなくたたき売りみたいですが、まあ安いことはいいことです。また、このBOXは、解説書はないのですが、しっかりとした紙のジャケットに収められています。この手のBOXものには、薄い白い紙に入れられているだけのもの(DGからのものに多い)がありますが、これはなんとかならないのですかね。
ハイフェッツには、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、トスカニーニと組んだものもあります。評価は高いのですが、1940年録音なんでモノラルですし、音が今イチ。それに比べ、このミュンシュとのものは、録音は古いのですが、ステレオでまずまずの音で聴くことができます。やはりミュンシュとのものを第一に押すべきでしょう。しかし、ハイフェッツのヴァイオリンは、ほんとに凄いです。ハイフェッツのヴァイオリンは、聴くとすぐそれとわかるほどの特徴と凄さがありますね。ハイフェッツの演奏には名前が書いてあるとでも言うのでしょうか。これほどの明快で、艶と深み、そしてキレのあるヴァイオリンは空前絶後であります。この演奏でもハイフェッツは絶好調。ドラマティックで、熱いヴァイオリンが堪能できます。加えて、ミュンシュも燃えています。この人の演奏はそれほど聴いてはいないのですが、ハイフェッツに負けじと気合入りまくりの演奏を展開してくれています。
しかしこの演奏、ベートーヴェンを聴くというよりも、ハイフェッツのヴァイオリンを聴くことに終始してしまいます。ベートーヴェンの音楽をどう表現しているかなどの問題を論じる向きもありますが、そんなことは問題ではなく、そこには良くも悪くもベートーヴェンではなく、ハイフェッツのヴァイオリンがあるだけなんですね。つまり、この演奏はベートーヴェンを聴くのではなく、ハイフェッツを聴くためのものであります。第1楽章、少し速めのテンポで始まります。ボストン響もミュンシュの下、優れたアンサンブルを聴かせてくれます。そして、ハイフェッツと同様に切れ味鋭い演奏を展開しています。そしてカデンツァはハイフェッツによるもの。巧いだけでなく、豊富な表現力に舌を巻きますね。第2楽章、ゆったりとしたテンポの中、艶のあるヴァイオリンがほんとにいいです。ミュンシュの指揮も実に上手くサポートしています。そして、第3楽章、再び快活なヴァイオリンとオケの妙技が繰り広げられます。そこには一点の曇りも見られません。なんともヴァイオリンの素晴らしさを満喫できるのでありました。
しかし、このBOX,ベートーヴェン以外にもブラームス、チャイコフスキー、メンデルスゾーン、シベリウス、ブルッフ、モーツァルト、グラズノフなどのヴァイオリン協奏曲が収められています。それでこのお値段ですから、もう言うことありません。
(SONY MUSIC 88697761382 2010年 輸入盤)
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