もう三月になりました。この週末はかなり暖かくなりました。本日には、垂水での「いかなご祭」に行ってきました。仕事と関係があるのですが、県内の各地の名産を売るお店が出てたり、高校のブラバンの演奏があったり、でした。その中で多可町のマイスター工房の巻き寿司を買って帰りました。これはなかなか入手できないので、去年もここで買いました。とは言え、年度末の超多忙期になりました。毎日残業。それでも足りず家でも…。仕事があることは幸せですね?。
さてさて、今回はブラームス。ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83であります。ブラームスが初めてのイタリア旅行がきっかけとなって1878年に作曲が開始され、1881年に完成された曲であり、ピアノ協奏曲としても、スケルツォを含む4つの楽章からなり、最も大規模な作品です。「ピアノ独奏を伴う交響曲」とも言われるように、管弦楽が非常に充実し、演奏時間も50分になろうとする大曲であります。
今回の演奏は、スヴャトスラフ・リヒテルのピアノとロリン・マゼール指揮のパリ管弦楽団です。1969年10~11月の録音になります。この演奏も私に取っては昔懐かしいもので、その中学校2年生のときに、お正月のお年玉で買った一枚だったと思います。ジャケットにはリヒテルの顔が全面に大きく描かれています。当時、このジャケットは印象に残っておりまして、CDになったときも、このリヒテルに顔に惹かれるように購入しました。
しかし、このCD、音が今イチですねえ。以前のワイセンベルクとジュリーニによるブラームスのピアノ協奏曲でも述べたのですが、同じような傾向があります。レコードではそれほど感じなかったんですがね。音量レベルが上がると、音が鮮明ではなくなりますし、ピアノの音も明瞭でないところもあったり…。1970年前後のEMIの録音はこんな傾向があるんでしょうかねえ。同時期のカラヤンの録音などはそれほど感じなかったんですがね。
とはいえ、この演奏はこの曲の初体験であったこともあって好きなものです。リヒテルのピアノがスケールが大きく雄大で、ブラームスの大曲を見事に奏でています。そして非常に明晰でもあり、構成が非常にしっかりしてます。押してもそっとやそっとでは揺るがない堅固さを誇り、それピアノの音色は重厚。低音は地の底なら鳴り響くよう。高音は澄んだ透明感があります。流石のリヒテル。一方、マゼールですが、当時は40才ほどでしょうか。気鋭の最も元気だったころかもしれませんね。パリ管は音色はブラームにしては少し明るいか、という感じですか、それでオケ全体も元気がよく、やる気満々の演奏ぶりです。それが全体的に明快で積極的な演奏になっているのであります。
第1楽章、出だしからリヒテルのピアノが重厚。曲をズンズン進めてオケも元気に呼応する。そして進むにつれて、オケとピアノががっぷり四つに組んだ心地よい響きが充満。ピアノはマスまず重厚でありながら、かつ微に入り細に入りの繊細さも意識しながら、この雄大な協奏曲を作り上げて行きます。第2楽章、リヒテルのピアノはここでは瑞々しさも感じられるように、生き生きとした表情。それもオケも合わせて躍動感に満ち、素晴らしい演奏でありますね。第三楽章。しっとりと幻想的なという雰囲気ではなく、元気がよく明快な演奏であり、多少異なる印象を持つが、それでも生き生きとした健康的なところはいいですね。それでもリヒテルのピアノは一音一音が心に染み込みます。そして第4楽章。一転して明るい曲想になりますが、けっこうこの楽章の演奏がいいのです。あまりこの楽章は好きではなかったのですが、特にオケがこの曲にマッチした演奏をしているな、という感じで聞いていて心地よいのでありました。
しかし、今日は暖かかったですね。いかなご漁も7日に解禁になるとか。神戸にも春がやってきますねえ。
(EMI TOCE-13250 2006年)
さてさて、今回はブラームス。ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83であります。ブラームスが初めてのイタリア旅行がきっかけとなって1878年に作曲が開始され、1881年に完成された曲であり、ピアノ協奏曲としても、スケルツォを含む4つの楽章からなり、最も大規模な作品です。「ピアノ独奏を伴う交響曲」とも言われるように、管弦楽が非常に充実し、演奏時間も50分になろうとする大曲であります。
今回の演奏は、スヴャトスラフ・リヒテルのピアノとロリン・マゼール指揮のパリ管弦楽団です。1969年10~11月の録音になります。この演奏も私に取っては昔懐かしいもので、その中学校2年生のときに、お正月のお年玉で買った一枚だったと思います。ジャケットにはリヒテルの顔が全面に大きく描かれています。当時、このジャケットは印象に残っておりまして、CDになったときも、このリヒテルに顔に惹かれるように購入しました。
しかし、このCD、音が今イチですねえ。以前のワイセンベルクとジュリーニによるブラームスのピアノ協奏曲でも述べたのですが、同じような傾向があります。レコードではそれほど感じなかったんですがね。音量レベルが上がると、音が鮮明ではなくなりますし、ピアノの音も明瞭でないところもあったり…。1970年前後のEMIの録音はこんな傾向があるんでしょうかねえ。同時期のカラヤンの録音などはそれほど感じなかったんですがね。
とはいえ、この演奏はこの曲の初体験であったこともあって好きなものです。リヒテルのピアノがスケールが大きく雄大で、ブラームスの大曲を見事に奏でています。そして非常に明晰でもあり、構成が非常にしっかりしてます。押してもそっとやそっとでは揺るがない堅固さを誇り、それピアノの音色は重厚。低音は地の底なら鳴り響くよう。高音は澄んだ透明感があります。流石のリヒテル。一方、マゼールですが、当時は40才ほどでしょうか。気鋭の最も元気だったころかもしれませんね。パリ管は音色はブラームにしては少し明るいか、という感じですか、それでオケ全体も元気がよく、やる気満々の演奏ぶりです。それが全体的に明快で積極的な演奏になっているのであります。
第1楽章、出だしからリヒテルのピアノが重厚。曲をズンズン進めてオケも元気に呼応する。そして進むにつれて、オケとピアノががっぷり四つに組んだ心地よい響きが充満。ピアノはマスまず重厚でありながら、かつ微に入り細に入りの繊細さも意識しながら、この雄大な協奏曲を作り上げて行きます。第2楽章、リヒテルのピアノはここでは瑞々しさも感じられるように、生き生きとした表情。それもオケも合わせて躍動感に満ち、素晴らしい演奏でありますね。第三楽章。しっとりと幻想的なという雰囲気ではなく、元気がよく明快な演奏であり、多少異なる印象を持つが、それでも生き生きとした健康的なところはいいですね。それでもリヒテルのピアノは一音一音が心に染み込みます。そして第4楽章。一転して明るい曲想になりますが、けっこうこの楽章の演奏がいいのです。あまりこの楽章は好きではなかったのですが、特にオケがこの曲にマッチした演奏をしているな、という感じで聞いていて心地よいのでありました。
しかし、今日は暖かかったですね。いかなご漁も7日に解禁になるとか。神戸にも春がやってきますねえ。
(EMI TOCE-13250 2006年)
さて、この演奏、私もLPで最初に購入しました。米エンジェル盤でしたが、ノイズが多く、音質も良くなかったので、期待していたほどの感動は得られませんでした。米盤は、どうも他のレーベルも、ノイズが多かったように記憶しています。
CDになってから購入し、聴き直しましたが、イマイチ感動しませんでした。私が、リヒテルで好きな演奏は、実はショパンなのです。スケルツォ全集がお気に入りです。但し、所有しているCDは、第2番のフォルテで打鍵が歪むのです。これが元々なのか、所有しているものだけなのかは解りません。恐らく、予定のレベルを超えたのだと思います。
リヒテルのブラームス第2番は、ラインスドルフとのRCA盤も、なかなか良い演奏だったと思います。先日聴いたこの曲は、ポリーニ、アバド/ウィーンPOでしたが、この演奏が今、一番私は気に入っています。
`69年のパリ管はミュンシュのブラームスの1番や小澤征爾のチャイコフスキーの4番等快演を次々放ち、加えてロリン・マゼールの鬼才といわれた最盛期の時期に合致します。
ブラームスP協2といえば私にとってこれしかありえません。
仰る様に、1969年EMIの録音に限界があるのですが、EMIで専用デッキを必要とするシングルレイヤー盤でこれが発売されたのは知っているのですが、まさかこの1枚だけのために専用CDデッキに数万投入するのは限界を越えてしまうので断念した経緯がありました。