8月になりましたが、7月20日くらいから、お休みがなく、暑い中、毎日労働にいそしんでおります。このところの猛暑は、なかなかつらいですね。お盆の周辺はお休みが取れそうなので、それまで夏バテしないように頑張らないと行けません。一昨日は、スキー場で有名なハチ北高原で会合があったので、行きました。職場からなんと1時間半くらいで到着して、あまりの近さと職場があまりに北に位置していることに驚いた次第であります。
さて、今回はザンデルリングの演奏。私はかなりこの指揮者好きなんです。今回はブルックナーの交響曲第4番『ロマンティック』であります。バイエルン放送交響楽団との演奏。1994年11月4日ミュンヘンのヘルクレスザールでのライブ録音です。ザンデルリングのブルックナー、他に以前に取り上げたライプヒチ・ゲヴァントハウス管との3番、シュトゥットガルト放送響との7番があります。どれも素晴らしい演奏です。私としてもイチオシしたい演奏であります。もっと、ザンデルリングには録音を残してもらいたかったですねえ。今となっては残念であります。
ブルックナーの4番については、後期の作品に比べると内容的に劣るとよく言われるのです。しかし、このブログでも4番の演奏は、カラヤン、ベーム、ブロムシュテット、テンシュテット、リヒター、ケンペ、コンヴィチューニー、ハイティンク、朝比奈隆などを取り上げました。つまり、私はこの曲、内容が薄いなどと言われるのですが、好きなのです。カラヤン盤が初体験でしたが、今でもカラヤン盤が最も好きな演奏であることには変わりありませんが…。おそらく、ブルックナーの中でも1番の曲と思います。
それで、このザンデルリングの演奏なんですが、まずオケが非常に立派。朝比奈さんなどのブルックナーと比べると、やはりオケの差が歴然としているかな、と思ってしまいます。このバイエルン放響からザンデルリングは、素晴らしい音を引き出しておりますね。あくまで自然で素直な響きはこの名演には欠くべからざるものなんですね。そして、どの音も非常に明確に、濁ることなく響くため、ブルックナーの対位法的な構成がしっかりと認識できますね。そして、ザンデルリングの指揮、これがまた非常に曲の構成がしっかりしている。曲の強弱やテンポについても、名人芸とも言える凄さがあります。各楽器のバランスも極めて自然でバランスも抜群ですね。聴いていて、まったく退屈しない演奏なんですが、それはこんなところが要因なんですよね。
第1楽章、全体を通じてホルンの響きが柔らかで自然で耳を奪われます。この楽章はやかましいだけというような演奏も耳にするが、ザンデルリングは強弱をしっかり付けて、弱音では美しい弦や木管の響きに引き込まれ、強奏ではオケの分厚さから堂々とした盛り上がる様は、爽快ですねえ。第2楽章は、アンダンテで後期のアダージョ楽章のような深遠さには欠けますが、このザンデルリング、ゆったりとしたテンポで深い表情で進めていくところから聴かれる音楽は、心に染み込むようです。ここでの巧さが曲を引き締めています。第3楽章スケルツオ、特にトリオが好きですね。ゆったりとしたテンポでのトリオ、そしてスケルツォとの対比も見事で聴かせてくれます。各楽器は生き生きとした表情が聴かれていいですねえ。第4楽章、これは見事。壮大なスケールで展開、ライブでも演奏のほころびもそれほど感じない。なんと言っても、ほとばしるような生命感とここでも混じり気のない明瞭なオケの凄さ、それに迫力、あくまで冷静に曲を展開するザンデルリング、最後まで曲に夢中にしてくれる、この演奏の素晴らしさが凝縮されているような終楽章でありました。
しかし。このジャケットの写真の小石は何なのでしょうか。よくわかりませんねえ。こんなザンデルリングの素晴らしい遺産が他にも眠っていないかと、期待しています。ブルックナーの他の演奏、5・8・9番などのライブがありませんかねえ。
(Profil KICC976 2011年 輸入盤)
さて、今回はザンデルリングの演奏。私はかなりこの指揮者好きなんです。今回はブルックナーの交響曲第4番『ロマンティック』であります。バイエルン放送交響楽団との演奏。1994年11月4日ミュンヘンのヘルクレスザールでのライブ録音です。ザンデルリングのブルックナー、他に以前に取り上げたライプヒチ・ゲヴァントハウス管との3番、シュトゥットガルト放送響との7番があります。どれも素晴らしい演奏です。私としてもイチオシしたい演奏であります。もっと、ザンデルリングには録音を残してもらいたかったですねえ。今となっては残念であります。
ブルックナーの4番については、後期の作品に比べると内容的に劣るとよく言われるのです。しかし、このブログでも4番の演奏は、カラヤン、ベーム、ブロムシュテット、テンシュテット、リヒター、ケンペ、コンヴィチューニー、ハイティンク、朝比奈隆などを取り上げました。つまり、私はこの曲、内容が薄いなどと言われるのですが、好きなのです。カラヤン盤が初体験でしたが、今でもカラヤン盤が最も好きな演奏であることには変わりありませんが…。おそらく、ブルックナーの中でも1番の曲と思います。
それで、このザンデルリングの演奏なんですが、まずオケが非常に立派。朝比奈さんなどのブルックナーと比べると、やはりオケの差が歴然としているかな、と思ってしまいます。このバイエルン放響からザンデルリングは、素晴らしい音を引き出しておりますね。あくまで自然で素直な響きはこの名演には欠くべからざるものなんですね。そして、どの音も非常に明確に、濁ることなく響くため、ブルックナーの対位法的な構成がしっかりと認識できますね。そして、ザンデルリングの指揮、これがまた非常に曲の構成がしっかりしている。曲の強弱やテンポについても、名人芸とも言える凄さがあります。各楽器のバランスも極めて自然でバランスも抜群ですね。聴いていて、まったく退屈しない演奏なんですが、それはこんなところが要因なんですよね。
第1楽章、全体を通じてホルンの響きが柔らかで自然で耳を奪われます。この楽章はやかましいだけというような演奏も耳にするが、ザンデルリングは強弱をしっかり付けて、弱音では美しい弦や木管の響きに引き込まれ、強奏ではオケの分厚さから堂々とした盛り上がる様は、爽快ですねえ。第2楽章は、アンダンテで後期のアダージョ楽章のような深遠さには欠けますが、このザンデルリング、ゆったりとしたテンポで深い表情で進めていくところから聴かれる音楽は、心に染み込むようです。ここでの巧さが曲を引き締めています。第3楽章スケルツオ、特にトリオが好きですね。ゆったりとしたテンポでのトリオ、そしてスケルツォとの対比も見事で聴かせてくれます。各楽器は生き生きとした表情が聴かれていいですねえ。第4楽章、これは見事。壮大なスケールで展開、ライブでも演奏のほころびもそれほど感じない。なんと言っても、ほとばしるような生命感とここでも混じり気のない明瞭なオケの凄さ、それに迫力、あくまで冷静に曲を展開するザンデルリング、最後まで曲に夢中にしてくれる、この演奏の素晴らしさが凝縮されているような終楽章でありました。
しかし。このジャケットの写真の小石は何なのでしょうか。よくわかりませんねえ。こんなザンデルリングの素晴らしい遺産が他にも眠っていないかと、期待しています。ブルックナーの他の演奏、5・8・9番などのライブがありませんかねえ。
(Profil KICC976 2011年 輸入盤)
実演を聴けなかったのは残念です。努力すれば聴けたのですから。かれの姿は、読響を指揮した演奏やライプチヒゲバントハウスを指揮した演奏をNHKの放映でその昔見ました。恰幅の良い棒の振り方に相応した音楽だったように記憶しています。