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正月に岡山に帰省しました。帰り道の東岡山のBOOKOFFに行くと、中古盤で先週買いそびれた「ワルキューレ」がまだあったので、買いました。1954年のバイロイト音楽祭のライブ。カイルベルトのやつです。値段は1250円。これは安いですよ。ふつう5000円ぐらいはします。安い理由は、おそらくこれが正規盤ではないからだと思います。しかし、このワルキューレは1954年のライブで、音もモノラルですが、それほど悪くはありません。それ以上に魅力的なのは、歌手ですね。特に、1950年代のバイロイト、その最大の魅力が、歌手のすごさです。このワルキューレも、ジークムント=マックス・ローレンツ、ジークリンデ=マルタ・メードル、ヴォータン=ハンス・ホッター、ブリュンヒルデ=アストリッド・ヴァルナイ、とまあ、大したメンバーなんですよね。特に、マックス・ローレンツは、バイロイトでジークムントを歌ったのは、この年と翌年の1955年しかありません。管見の限りでは、フリッツ・スティードリーのメトのライブ(1951年)しか、ないのです。バイロイトでは、1956年以降は、ウォルフガング・ヴィントガッセンがその役を受け継ぐので、このマックス・ローレンツのジークムントは貴重なものであります。ということで、CDを聞くと、確かに堂々としたジークムントでした。少々時代がかっていますし、声も全盛期を過ぎたためか、つやに欠ける点はありますが、その歌いぷりは、さすがに戦前からのドイツの伝統的なヘルデン・テノールの第一人者の風格十分でありました。正月からいい買い物をしました。
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