私、野球は好きですが、常々疑問に思っているのが、メジャーリーグの報道です。大谷さん大活躍ですが、必ずトップで時間も長い。大谷さんの全打席も伝えるだけでなくいろいろ。しかし勝敗は二の次。いかがなもんでしょうか。大谷さんが凄い選手だというのはわかります。しかし、大谷さん以前も、全日本人選手の結果を伝えるなど。それほどのニーズがあるんでしょうかね。外国のプロ野球の結果よりも国内のをもっと取り上げて欲しいのは、わたしだけの思いですかね。
まあ、それはそれとして、今回はベートーヴェン。ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47『クロイツェル』であります。この曲は、1803年に英国のヴァイオリニストのブリッジタワーの依頼で作曲されたものです。しかし、その後出版されるときには、献呈者として「ルドルフ・クロイツェル」の名が付けられた。なぜ、献呈者を変更したのかは不明です。ベートーヴェンとブリッジタワーが女性をめぐる三角関係が原因とする説もあるようですが、どんなもんでしょうかね。
私は、この曲、オイストラフとオボーリンの演奏をLPで持っておりました。A面が『春』でB面がこの曲。でも、あまり好きではありませんで、それほど聴いていないのでした。それは近年も同じで、他のヴァイオリン・ソナタは聴く機会があるのですが、『クロイツェル』だけは敬遠していたのでした。それは、第1楽章がその理由でした、なんだか暑苦しいのですね、ヴァイオリンの音色が好きではなかったのです。家人も「ギーコギーコ」が嫌だねえ、とか(笑)。
それが、過日ラルキブデッリによる弦楽五重奏編曲版を偶然聴きました。全く意識していない中で、第1楽章が聞こえてきて、しばらく聴き込んでしまいました。そして、これってクロイツェル?、と。穏やかな音色の中に、あの旋律が流れ、実に落ち着いた気持ちになりました。ああ、これいい曲だなあ、ってところですね。ふたつより、五つの楽器で演奏する方が角がなくなるんでしょうかね。とは言え、この曲の本質は、原曲でないと、ということでありますね。
それでこの曲、多くの有名な演奏があります。その中で、ユーディ・メニューインとウィルヘルム・ケンプによる演奏。1970年6月、ロンドンのコンウェイホールでの録音です。メニューインって、かなり有名ですが、ほんとに聴いたことがない。ブルトヴェングラーとのブラームスやベートーヴェンの協奏曲くらいかなあ、と思います。この人の代表的名盤ってどんな曲なんでしょうねえ。一方のケンプについては、1952年にシュナーダーハンと全曲録音などもあります。これが三度目の録音ですかね。
メニューインのヴァイオリン、ここでは実に真摯。わき目も振らず誠心誠意のベートーヴェン。そんな印象を持ちます。一方のケンプは、実に我が道をゆく。メニューインをあまり意識せずの堂々としたベートーヴェンで、風格すら感じます。この曲ではヴァイオリンとピアノが対等になったと言いますが、私的にはピアノのケンプがどうしても耳に入ってきます。それだけ存在感があるケンプなんでしょうか。私が聴きたいかもしれませんがね(笑)。
第1楽章では、メニューインとケンプが火花を散らします。メニューインのヴァイオリンにケンプも負けていない。むしろメニューインによって火が付けられての火事のよう。といっても、ケンプは泰然自若に自らの道を行くだけですがね。それがもっとわかるのが、第2楽章。この4つの変奏曲はいいですよねえ。ケンプは、驚くほどこの変奏曲でも自分のピアノを弾くのみ。それでいてこれほどの風格があろうか、と思うほどの立派さ。それに引かれてメニューインも頑張る。どの変奏曲でも、ケンプのピアノが光る。こう言ってしまうと、第3楽章でもケンプを中心に聴いてしまう。ケンプのどっしりとしたピアノの横でメニューインのヴァイオリンが…、って感じるのは、ケンプ贔屓すぎる私の偏見なんでしょうねえ。すんません。
首位のマリーンズ、マーティンが負傷欠場で苦しい戦いが続いています。まあこれくらいの苦境を乗りきる力がなと優勝などはなかなか、であります。とは言え、大丈夫じゃないよなあ。ほんと。
(DG PROC-1717/20 2015年 TOWER RECORD VINTAGE COLLECTION)
まあ、それはそれとして、今回はベートーヴェン。ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調作品47『クロイツェル』であります。この曲は、1803年に英国のヴァイオリニストのブリッジタワーの依頼で作曲されたものです。しかし、その後出版されるときには、献呈者として「ルドルフ・クロイツェル」の名が付けられた。なぜ、献呈者を変更したのかは不明です。ベートーヴェンとブリッジタワーが女性をめぐる三角関係が原因とする説もあるようですが、どんなもんでしょうかね。
私は、この曲、オイストラフとオボーリンの演奏をLPで持っておりました。A面が『春』でB面がこの曲。でも、あまり好きではありませんで、それほど聴いていないのでした。それは近年も同じで、他のヴァイオリン・ソナタは聴く機会があるのですが、『クロイツェル』だけは敬遠していたのでした。それは、第1楽章がその理由でした、なんだか暑苦しいのですね、ヴァイオリンの音色が好きではなかったのです。家人も「ギーコギーコ」が嫌だねえ、とか(笑)。
それが、過日ラルキブデッリによる弦楽五重奏編曲版を偶然聴きました。全く意識していない中で、第1楽章が聞こえてきて、しばらく聴き込んでしまいました。そして、これってクロイツェル?、と。穏やかな音色の中に、あの旋律が流れ、実に落ち着いた気持ちになりました。ああ、これいい曲だなあ、ってところですね。ふたつより、五つの楽器で演奏する方が角がなくなるんでしょうかね。とは言え、この曲の本質は、原曲でないと、ということでありますね。
それでこの曲、多くの有名な演奏があります。その中で、ユーディ・メニューインとウィルヘルム・ケンプによる演奏。1970年6月、ロンドンのコンウェイホールでの録音です。メニューインって、かなり有名ですが、ほんとに聴いたことがない。ブルトヴェングラーとのブラームスやベートーヴェンの協奏曲くらいかなあ、と思います。この人の代表的名盤ってどんな曲なんでしょうねえ。一方のケンプについては、1952年にシュナーダーハンと全曲録音などもあります。これが三度目の録音ですかね。
メニューインのヴァイオリン、ここでは実に真摯。わき目も振らず誠心誠意のベートーヴェン。そんな印象を持ちます。一方のケンプは、実に我が道をゆく。メニューインをあまり意識せずの堂々としたベートーヴェンで、風格すら感じます。この曲ではヴァイオリンとピアノが対等になったと言いますが、私的にはピアノのケンプがどうしても耳に入ってきます。それだけ存在感があるケンプなんでしょうか。私が聴きたいかもしれませんがね(笑)。
第1楽章では、メニューインとケンプが火花を散らします。メニューインのヴァイオリンにケンプも負けていない。むしろメニューインによって火が付けられての火事のよう。といっても、ケンプは泰然自若に自らの道を行くだけですがね。それがもっとわかるのが、第2楽章。この4つの変奏曲はいいですよねえ。ケンプは、驚くほどこの変奏曲でも自分のピアノを弾くのみ。それでいてこれほどの風格があろうか、と思うほどの立派さ。それに引かれてメニューインも頑張る。どの変奏曲でも、ケンプのピアノが光る。こう言ってしまうと、第3楽章でもケンプを中心に聴いてしまう。ケンプのどっしりとしたピアノの横でメニューインのヴァイオリンが…、って感じるのは、ケンプ贔屓すぎる私の偏見なんでしょうねえ。すんません。
首位のマリーンズ、マーティンが負傷欠場で苦しい戦いが続いています。まあこれくらいの苦境を乗りきる力がなと優勝などはなかなか、であります。とは言え、大丈夫じゃないよなあ。ほんと。
(DG PROC-1717/20 2015年 TOWER RECORD VINTAGE COLLECTION)
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