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何やかんや言って、毎月講読しているのが『レコ芸』であります。最近の特集は、けっこう充実しているな、って感じでしょうか。その中で、三号ほど前の特集で、「 新編名曲名盤300」がありました。一回目なんで、バッハからベートーヴェンまででした。まあ、最近の名盤と言われるものの傾向がわかって、興味深く拝読しました。その中でベートーヴェンの交響曲について読んで思ったこと。①バーンスタインの凋落傾向が著しい(5曲見える)。②ベームは「田園」以外はまったく見えない。②アバドBPOの全集は平均して評価が高い(全曲)。④ブロムシュテットやスウィートナーなどブログで人気の指揮者はまったく見えない。⑤トスカニーニがけっこう見える(6曲)。などなど。①②は死後20年以上たっているで、まあ仕方ないなってところですか。③も比較的最近出たこともあるでしょう。④はうーん、何ででしょうね。⑤は流石ですねえ云々。まあこんな評価はどうでもいい、と言ってしまえばそうなんです。しかし、過去にはこの特集を参考にして、CDを購入していたのも事実で、その点でたいそう興味深く拝読していたのです。何年かに一度は必ずこの企画が登場するのも、記事の造りやすさもあるでしょうが、やはり需要が大きいのでしょうね。ベートーヴェンの交響曲にも、不易と流行はあるんでしょうか。
さてさて、今回取り上げるザンデルリングも、この特集にはまったく名が見えません(笑)。しかし、これで二度目の言及。その意味では、私的にはけっこうお気に入りなんでしょう。交響曲第6番ヘ長調「田園」であります。この曲は、もう既にこのブログでも数回は取り上げた曲です。それゆえ、9曲の中でも好きな、よく聴く曲ですね。ザンデルリングのベートーヴェン全集、曲によっていろんな演奏になっています。その中でこの「田園」、たいそう印象に残るものでした。全曲で約45分。ゆったりとしたテンポで展開されます。そして、たいそう落ち着いた田園。いたずらに大きな音を出したり、奇を衒った表現などはまるでなく、またテンポも動かさず、曲の美しさが滲み出てきます。こんな演奏をザンデルリンクは、すべての曲にわたって行っているわけではありません。田園に続く、第8番では、たいそう歯切れもいい演奏になっているんです。ということで、この田園の演奏は、「確信犯」的であります。第1楽章。テンポを動かさず、安定した演奏。同じフレーズを徐々に大きくしながら繰り返すあたりは、聴いていていいなあ、と感じます。派手さはないが、しっとりと旋律を聴かせてくれます。第2楽章も、弦が極めて美しい。木管などのアクセントは光っているが、基本は弦。弦のしなやかで、落ち着いた音色が惚れ惚れします。第三楽章。これまで押さえていたところが、少し弾けたことで、躍動感があふれるところが効果的ですね。その動きは第4楽章でも同様、いかにも写実的な演奏が見事です。そして、終楽章。感謝の歌が高らかに。高揚感あふれる、生気に満ちたところは、これまでとは若干違いますが、基本的には同じ。そんなところは効果的ですねえ。うーん、いい演奏、こんな表現が合うんでしょうか。
そんなわけで、ザンデルリングの演奏を最近よく聴いています。いいですねえ。
(Disky classic ROY70522 1998年 輸入盤)
さてさて、今回取り上げるザンデルリングも、この特集にはまったく名が見えません(笑)。しかし、これで二度目の言及。その意味では、私的にはけっこうお気に入りなんでしょう。交響曲第6番ヘ長調「田園」であります。この曲は、もう既にこのブログでも数回は取り上げた曲です。それゆえ、9曲の中でも好きな、よく聴く曲ですね。ザンデルリングのベートーヴェン全集、曲によっていろんな演奏になっています。その中でこの「田園」、たいそう印象に残るものでした。全曲で約45分。ゆったりとしたテンポで展開されます。そして、たいそう落ち着いた田園。いたずらに大きな音を出したり、奇を衒った表現などはまるでなく、またテンポも動かさず、曲の美しさが滲み出てきます。こんな演奏をザンデルリンクは、すべての曲にわたって行っているわけではありません。田園に続く、第8番では、たいそう歯切れもいい演奏になっているんです。ということで、この田園の演奏は、「確信犯」的であります。第1楽章。テンポを動かさず、安定した演奏。同じフレーズを徐々に大きくしながら繰り返すあたりは、聴いていていいなあ、と感じます。派手さはないが、しっとりと旋律を聴かせてくれます。第2楽章も、弦が極めて美しい。木管などのアクセントは光っているが、基本は弦。弦のしなやかで、落ち着いた音色が惚れ惚れします。第三楽章。これまで押さえていたところが、少し弾けたことで、躍動感があふれるところが効果的ですね。その動きは第4楽章でも同様、いかにも写実的な演奏が見事です。そして、終楽章。感謝の歌が高らかに。高揚感あふれる、生気に満ちたところは、これまでとは若干違いますが、基本的には同じ。そんなところは効果的ですねえ。うーん、いい演奏、こんな表現が合うんでしょうか。
そんなわけで、ザンデルリングの演奏を最近よく聴いています。いいですねえ。
(Disky classic ROY70522 1998年 輸入盤)
僕も④が不思議です。サバリッシュ、コリン・デイヴィスあたりも同じような扱いですよね。僕はこの5人の全集が現時点のイチオシなんですが・・・
ブログのお陰で、評論家の批評に左右されずに、自分と好みが似ている方の記事を参考にしながら購入するようになりました(余談ですが、mozart1889さんが再開してくれたらなあ~と思ったり・・・)
ザンデルリンクのベートーヴェン、それほどいいですか。買いたくなって来ましたね。
まあ、評論家というプロとわれわれでは、異なるところがあるということでしょうね。芸術的や学術的な評価はわかりませんからね(笑)。そういうところとは無縁の、自分の思ったことを言ったり、聞いたりできるので、ブログはいいですね。(余談ですが、mozart1889さんのブログが懐かしいですねえ~)
ザンデルリング、マイブームです!
ザンデルリングの全集。銀色コーティングと赤イラストの派手なLPとして出た頃は、売れなかったようだし、その後再発もなく、本家EMIからの発売もなかったはず。
何でもどこかの企業との共同企画で、資金はザンデルリングを高く評価する企業(そんなのあるのかな)が出したのでは。売る側に、意欲がない。
ディスキー盤は、泣き別れの「第一」を見てもわかるように、杜撰な編集。音質もさえず、本領を聞き取るのは大変です。しかし、おっしゃるとおり、名演ぞろいです。音を磨き、発売形態を工夫すれば必ず売れるはずなのに。
名前が出ないアーティストは、何らかの理由でメーカーが売る気をなくした人々なのでは。だったらファンが応援するしかないのでしょう。
確かに、レコ芸の特集で高い評価を受ければ、売れるでしょうね。事実、以外な演奏でも、みなさん高い評価となれば、買ってみようかとなりますものね。なかなか複雑であります。
ザンデルリングは、売れないのですかね。ディスキー盤の1番、ほんとに「泣き別れ」ですね。こんな入れ方は普通しませんよね。でも、演奏はお気に入りです。私は応援したいです(笑)。