こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

1973年のザンデルリンクSKDの来日公演から

2014年11月30日 17時50分41秒 | ベートーヴェン
11月も終わり。しかし先週は暖かかったですが、寒くなりました。11月に入っていろいろと仕事が忙しく、残業も多く、職場でも最後になることが多く。寒くなると、カギを閉めて帰宅、というのは嫌ですね。そして持ち帰り残業もありで、もうなんとかならんか、ってところであります。白鵬の優勝32回は立派ですね。なんで年末の衆議院解散なんでしょうか。ガソリンは少し安くなりました。マリーンズ石川くん、新人王おめでとう。とか、なんとなくな11月年末でありました。

先週、家人の実家に行きました。それで梅田まで出かけうろうろ。茶屋町のタワーさんにも行きましたが、できたときはクラシックの売場は広かったのですが、狭くなっていました。近くの阪急古書の街も久々に行きました。昔と変わっていないですねえ。中古やさんも行きました。でもあまり購入意欲が出る物件はなく、うーん、これも心掛けかと思うのでした。深まる秋の中、心寂しい休日でありました(笑)。

そんな中、中古やさんで500円で見つけたのが、クルト・ザンデルリンクとSKDの1973年の来日公演のライブでありました。この公演、もう40年も前のもの。当時のFM東京の「TDKオリジナルコンサート」で放送されたもののCD化したものの1枚です。以前にも述べましたが、この番組は当時岡山では聴けなかったので、毎週愛読していた『週間FM』を指をくわえて眺めていました。1973年のザンデルリンクの公演は、CDで3枚。ブラームスの交響曲第1番、チャイコフスキーの交響曲第4番み出ていますが、発売されたときに、ブラームスは買いましたが、他は買いそびれていました。今回買ったのは、モーツァルトの交響曲第35番とベートーヴェンの交響曲第8番であります。この中からベートーヴェンの8番。1973年10月18日東京の厚生年金会館大ホールでの録音です。その後これらは、SACDとして発売されています。

この演奏、一番の魅力はザンデルリンクとSKDの組合せです。この組合せは著名なブラームスの交響曲全集などがありますが、他はあまり見られません。加えて、ザンデルリンクのベートーヴェンは、POとの全集の他、数曲のライブがありますが、8番はこれのみ。またSKDとのものは、これのみではないかと思います。私は、ザンデルリンクの演奏では、たいそう純度が高い。または透明度の高い響きが大変好きです。この演奏も、ライブとはいえ非常にムダのない締まった厳しい音に終始してるのです。そして、それが影響しているのですが、渾身の力をもって全力を傾けた演奏を展開ということでもなく、ムダな力は入ってはいないのですが、演奏には鋭利な表情にあふれ、また迫力に満ち力強さがみなぎる。そんな演奏になっているのです。加えて、SKDの響きは、派手さはないが、たいそう落ち着いた中にも巧さが光る。ドイツの音楽には最適と言えるもの。これがザンデルリンクの演奏に加わって、ベートーヴェンの演奏に相応しい古色に満ちた響きで純度の高いものになっているでありました。

第1楽章、テンポは少しゆったりめで、堂々とした、そしてムダのない響きでの展開。透明度が高いが分厚い音色いいです。そんなベートーヴェンは恰幅がいいが、純度が高い。それが独特の風格を感じさせますね。第2楽章、この曲は小規模と言われるが、この演奏では堂々としたスケ-ルの大きさがある。第3楽章メヌエット。ここでも軽快なイメージはなく分厚いメヌエット。音楽は大きく、それを支える楽器で木管や金管などは、派手さはないが堅実な響きで、この演奏の充実感を増しています。そして第4楽章。冒頭から緊張感と迫力に満ちた展開。オケの純度の高さが一層これらの度合い増す。ライブらしい張り詰めた気迫も加わり、知らず知らずに気持ちが高揚していくのでありました。

この曲のあとに、ニュルンベルグのマイスタージンカーの前奏曲が収められています。これは当日のアンコールでしょうか。これもワーグナーの音楽に非常によく合った音色が聴ける、素晴らしい演奏であります。
(TDK TDK-OC008 2002年)

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2 コメント

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Unknown (クレモナ)
2014-11-30 20:49:01
ザンデルリンクの評価がこのところ、上昇していますね。私のCD棚にも、今年は少しずつ増えてきています。ベートーヴェンの全集(PO)も持っています。音の柔らかい、やや軟弱な演奏に聴こえます。ベルリンSOとのブラームスも音が柔らかいですね。
さて、先日月に1度くらい行く、千葉のDISCユニオンで、BOXをみつけました。これは、ベルリンSOとの演奏が収められた5枚組で1,200円くらいでした。曲目はショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番(I・オイストラフ)、交響曲第10番、交響曲第5番、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番&第2番(D・オイストラフ)、シューベルトの交響曲第2番、ブラームス/ハイドン変奏曲、モーツァルト/ピアノ協奏曲第24番(内田光子)、シューマン/交響曲第4番他、というなかなか興味のある演奏が揃っていました。録音は1965年~2002年までの幅広い期間ですが、ハルモニア・ムンディのこの盤は音質良好でした。一緒に、ブラームスの交響曲全集があったので、それも買ったのですが(ヘンスラー盤)、これはカプリッチョ盤と同じものでした。残念!
まあ、ザンデルリンクはこれからも収集の対象にしていきたいと思っています。
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コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2014-12-02 22:30:54
クレモナ 様、コメントありがとうございます。ハルモニア・ムンディ盤は、魅力的な内容ですね。私も、入手したいです。頑張って捜そうと思います。私は、関西在住ですので、首都圏のディスクユニオンというお店は一度行って見たいものです。といっても、東京はもう十年も行っていませんので、なかなかであります。ザンデルリンク、これからも、捜していきたいです。またご教示ください。
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