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ホロヴィッツ、晩年のシューベルト

2013年02月09日 22時05分25秒 | シューベルト
1月の終わりに、仕事で沖縄と宮古島に行って来ました。いやー、よかったです。宮古島、海と海岸の美しさはもう言葉がありませね。サンゴ礁の砂浜と海岸、いいですね。沖縄にも15年振りに行きました。首里城は驚くほど整備されていました。神戸は真冬ですが、シャツ一枚でいい気温、思わずここに住みたい。暖かい海岸で、音楽聴きながら昼寝をし、夜になると泡盛を飲んで…。とまあ、勝手なことを思ったわけでした。ちょうど、宮古島では、殺人事件の容疑者が逮捕され、報道陣でごったがえしておりました。仕事で行ったといっても、私は報道関係の人間ではありませんので…(笑)。

さてさて、今回は最近頻繁に登場するシューベルトであります。またシューベルトです(笑)。年末に大阪に行ったときに、梅田の中古やさんで見つけた一枚です。シューベルトのピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960です。ピアノはウラデミール・ホロヴィッツ。1986年ニューヨークのRCAスタジオでの録音です。寡聞にして私はホロヴィッツがこの曲を録音していたとは、知りませんでした。まだまだ、たくさん知らないCDはありますねえ。楽しくなります。

ホロヴィッツは、1989年に逝去されましたので、この録音はその3年前の録音。かの故吉田秀和氏をして「ひび割れた骨董」の評さしめた初来日公演が1983年。捲土重来を期した二度目の来日が1986年でしたので、この二度目の来日の年に録音されたものとなります。ホロヴィッツ、83才のときでありました。昔、このジュリーニの指揮でモーツァルトのピアノ協奏曲を演奏していたビデオを見ました。かなり高齢のホロヴィッツの手から奏でられるピアノの曲の美しさに驚きましたが、それはこの演奏の翌年のことでありました。

この演奏、全曲で約39分ということで、この曲にしては、短く速い演奏です。それゆえ、この曲に感じる長さがあまり気にならないです。そして、ピアノの音色が美しいですね。特に弱音、ピアニッシモが絶品。その弱音に至るまでの数音はほんとに美しい。加えて、優しいピアノです。ホロヴィッツの手から、宝石を散りばめたような音色が出て、それはこの世の絶品とまで思われる、その美しさと来たら、もう涙がでそうな優しさなのであります。

そして、テンポの変化と、音の強弱のつけ方が、非常に独特なんですね。アコーギクとデュナーミクですね(故小石忠男さんの批評によく使われていた言葉です…)。例えば、アファナシエフの演奏も独特ですが、こんな異様さはなく、先述の優しさや柔らかさがあふれるのであります。この特徴が、どうも合わないという意見もありますが、私的には、こんなピアノは聴けないな、ってところで、そって、この演奏によって、この作品の冗長さをあまり感じなくて良いのではないかと思っています。

第1楽章、この楽章が一番おもしろく聴けますかね。ふたつの主題は、憧憬に満ち満ちた印象をもちます。強打のところも織り交ぜながら、充実した曲が展開されます。第2楽章アンダンテ・ソステヌート。三部形式。第二部の美しさは力強さに変わり、一方で、シューベルトの美しい歌が聴けます。第3楽章スケルツォ、粒の揃った音色で、主題は穏やかに演奏されます。そして、第4楽章、颯爽と駆け抜ける。反面安定はしっかりしており、スケールの大きなフィナーレがいいですねえ。

宮古島ではバッファローズが、沖縄ではファイターズが、2月からキャンプとなります。また石垣島ではマリーンズが…。そうですねえ、次回は石垣島に行きたいものです。
(DG 435 025-2 1991 輸入盤)

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