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九月になっても、猛暑ですね。ほんとに暑い。今週は、家にいる時間も若干多かったのですが、家では疲れてうーん、ってところでした。といっても、来週はどうなることか…。お陰で、最後の盛り上がりを見せておりますプロ野球も、あまり見れません。わがマリーンズも頑張っております。しかし、首位というには、少々力不足ですかねえ。いやいや、優勝目指して頑張ってほしいものであります。
そんな中で、今回はベートーヴェン。先日元同僚と元町で飲んだのですが、そのときに中古やさんで見つけたCDです。ルドルフ・ケンペが1971年12月~1973年6月にミュンヘン・フィルと録音した、ベートーヴェンの交響曲全集(6CD、3つの序曲も収められています)。欲しいベートーヴェンの交響曲全集のひとつでした(あとは、ワルターやセルが欲しいです)。で、これを店頭で見つけたときのうれしさは格別ですねえ。しめしめ、ってところでしょうか。特に、このケンペの全集は、H○Vでも「限定盤の為完売しております。申し訳ございませんがご注文いただけません。」となって、廃盤同様の扱いなんでよね。
しかし、考えれば、これが録音された1970年代前半ってのは、すごい時代ですよね。この前後ににいったいどれほどのベートーヴェンの交響曲全集が録音されたんでしょうかね。片手ではおさまらないような数ですよ。これにひきかえ、現在はどうでしょうか。これから5年の間にどれだけの全集が録音されるのでしょうかね。なかなかお寒い状態ですよねえ。ほんと。
まあそれはさておき、ケンペです。しっかり楽しめた全集です。MPOの音は、明るい印象を持つのですが、極めてスキのない、柔かで優しいんですね。木管は、明るく柔らかい音色で、大変親しみをもてます。弦などもスキのないアンサンブル。これも明るいが嫌味にはならない。金管も抜けるような音色ですねえ。そして、ケンペの指揮、これも正攻法。ベートーヴェンを真っ正面から向き合い、堂々とした音楽を展開しています。聴けば聴くほど味がでる。特に感じるのは、ドイツの正統な音作りがしっかり聴ける演奏、ということです。こういった演奏はなかなか聴けなくなりましたよねえ。
9曲の中で、もっとも印象深かったのが、交響曲第7番イ長調作品92なんです(といっても、9番はまだ未聴です。どうも9番って聴く敷居が高くないですか?)。第1楽章の出だしから、極めて暖かく、優しいなあって印象。そんな弦にこれまた柔和な木管が加わる。テンポもゆったりめで、着実に地に足をつけての展開。しかし、進むにつれて、低弦のうなるような演奏が加わり、様子が変わっていく。堂々と力強い曲が展開される。迫力に満ちた低弦に支えられた弦、そして、重厚な金管。安定感と迫力満点のベートーヴェン。近年の常識となった主題提示部の反復がないのが淋しいくらいです。第2楽章も重厚な弦での展開。骨太の旋律が絶望感をあおり立てる。ここでも低弦がズンズンとなかなかうなりをあげています。感情過多にはならず、平常な展開の中にも曲の本質がにじみます。第3楽章、前楽章からの一転した安定感十分の躍動感たっぷり。曲の展開も次第に盛り上がっていく。力強さと迫力も十分に感じられる。そして、第4楽章、第3楽章からの高揚が、ここでも継続され、より高みに達していく。決して粗くならず、安定した演奏は、迫力に満ちあふれ、たいそう心地よい。それも、演奏の質の高さによるものでしょう。MPOの実力もケンペの指揮にもたいそうな満足満足の演奏でありました。
この全集が録音されていたころのMPO。なまをハンス・ツェンダーの指揮で聴いているのですよ、私。よく憶えていないのが困ったことであります。
(Disky classic DB707082 2000年 輸入盤)
そんな中で、今回はベートーヴェン。先日元同僚と元町で飲んだのですが、そのときに中古やさんで見つけたCDです。ルドルフ・ケンペが1971年12月~1973年6月にミュンヘン・フィルと録音した、ベートーヴェンの交響曲全集(6CD、3つの序曲も収められています)。欲しいベートーヴェンの交響曲全集のひとつでした(あとは、ワルターやセルが欲しいです)。で、これを店頭で見つけたときのうれしさは格別ですねえ。しめしめ、ってところでしょうか。特に、このケンペの全集は、H○Vでも「限定盤の為完売しております。申し訳ございませんがご注文いただけません。」となって、廃盤同様の扱いなんでよね。
しかし、考えれば、これが録音された1970年代前半ってのは、すごい時代ですよね。この前後ににいったいどれほどのベートーヴェンの交響曲全集が録音されたんでしょうかね。片手ではおさまらないような数ですよ。これにひきかえ、現在はどうでしょうか。これから5年の間にどれだけの全集が録音されるのでしょうかね。なかなかお寒い状態ですよねえ。ほんと。
まあそれはさておき、ケンペです。しっかり楽しめた全集です。MPOの音は、明るい印象を持つのですが、極めてスキのない、柔かで優しいんですね。木管は、明るく柔らかい音色で、大変親しみをもてます。弦などもスキのないアンサンブル。これも明るいが嫌味にはならない。金管も抜けるような音色ですねえ。そして、ケンペの指揮、これも正攻法。ベートーヴェンを真っ正面から向き合い、堂々とした音楽を展開しています。聴けば聴くほど味がでる。特に感じるのは、ドイツの正統な音作りがしっかり聴ける演奏、ということです。こういった演奏はなかなか聴けなくなりましたよねえ。
9曲の中で、もっとも印象深かったのが、交響曲第7番イ長調作品92なんです(といっても、9番はまだ未聴です。どうも9番って聴く敷居が高くないですか?)。第1楽章の出だしから、極めて暖かく、優しいなあって印象。そんな弦にこれまた柔和な木管が加わる。テンポもゆったりめで、着実に地に足をつけての展開。しかし、進むにつれて、低弦のうなるような演奏が加わり、様子が変わっていく。堂々と力強い曲が展開される。迫力に満ちた低弦に支えられた弦、そして、重厚な金管。安定感と迫力満点のベートーヴェン。近年の常識となった主題提示部の反復がないのが淋しいくらいです。第2楽章も重厚な弦での展開。骨太の旋律が絶望感をあおり立てる。ここでも低弦がズンズンとなかなかうなりをあげています。感情過多にはならず、平常な展開の中にも曲の本質がにじみます。第3楽章、前楽章からの一転した安定感十分の躍動感たっぷり。曲の展開も次第に盛り上がっていく。力強さと迫力も十分に感じられる。そして、第4楽章、第3楽章からの高揚が、ここでも継続され、より高みに達していく。決して粗くならず、安定した演奏は、迫力に満ちあふれ、たいそう心地よい。それも、演奏の質の高さによるものでしょう。MPOの実力もケンペの指揮にもたいそうな満足満足の演奏でありました。
この全集が録音されていたころのMPO。なまをハンス・ツェンダーの指揮で聴いているのですよ、私。よく憶えていないのが困ったことであります。
(Disky classic DB707082 2000年 輸入盤)
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