こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

バーンスタインのピアノ伴奏で

2012年03月06日 23時43分55秒 | マーラー
わが家では、野球はスカパー!で見ています。マリーンズの試合は、なかなか普通のテレビではやってくれません。先日購入した液晶テレビで普通の放送を見ると、なかなか画像がきれいではないのです。そこでスカパーHDというハイビジョン対応の放送に切り替えれば、いい画像で見れるそうなんです。しかし、それには専用のチューナーが必要。新たにチューナーを買うのもなあ…。と毎日悩んでいたら、無料でハイビジョン対応のチューナーをもらえる、という案内来がました。これはチャンスだと思い、思わず申し込みをした次第です。これで、マリーンズのゲームもきれいな画像できるのであります。ルーキーの藤岡くん、なかなかいいですね。

はいはい、それで今回も前回に続いて、リートであります。この度はマーラーであります。シューベルトの歌曲もいいのですが、マーラーの歌曲。それほど曲数があるわけでもないのですが、なかなか一曲一曲が充実しています。特に私は、「リュッケルトの詩による5つの歌」がたいそう好きであります。「私は快い香りを吸い込んだ」「美しさをあなたが愛するなら」「.私の歌をのぞき見しないで」「私はこの世に忘れられ」「真夜中に」の五曲からなります。今回は、レナード・バーンスタインのピアノで、デートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(以下、DFDと省略させていだだきます。すんません)のバリトンによるものです。1968年11月6日ニューヨークでの録音です。しかし、「「私は快い香りを吸い込んだ」はなぜか収められていません。残念ですねえ。

この歌曲、やはりオーケストラによる伴奏があります。そして女声によるものもあります。おそらく主流は、女声でオケでしょう。それが見事にふたつとも違う。男声によるピアノです。もともとオケの伴奏の方がピアノよりは表現力において優っていると思います。また私は元々女声が大好きなので、男声よりは女声に決まっているわい、と確信していたのでした。これまで贔屓にしていたのは、ジャネット・ベイカーとバルビローリの演奏でした。しかし、このバーンスタインとDFDの演奏、これに匹敵または凌ぐものであります。

この演奏、まずなんと言ってもDFDの歌唱ですね。この人の凄さについては、もう私がとやかくいうこともないのですが、やはり素晴らしい。私は男声はそれほど得手ではないのですが、このひとの歌唱には是まで幾度も言及しましたが、舌を巻きます。繊細なさと大胆さが上手く合わさり、優しさに満ちた、または豪快さにあふれた、歌が随所に聴かれます、それと歌の表情が憎らしいほど豊かなんですねえ。加えて、言葉の発音がほんとに明瞭。例えば美空ひばりのさんの日本語はわかりやすい。DFDもドイツ語もこれに匹敵するでしょう。ほんとに凄いです。

しかし、このDFDの歌唱以上に素晴らしいのがバーンスタインのピアノです。まるで、彼のマーラーの交響曲の演奏そのままです。これだけ思いの籠もった熱いピアノもなかな聴けません。まず強弱のダイナミックレンジが実に広い。渾身の力をこめた強音。消え入るような、また繊細このうえない弱音、特に後者の美しさはこの世のものとは思えませんね。マーラーが憑依した、とよくいいますが、まさにそんな演奏でしょう。この四曲、どれもいいですが、やはり「私はこの世に忘れられ」がいいですねえ。

このCDではリッケルト歌曲集のあと『若き日の歌』から11曲と『さすらう若人の歌』が収められていますが、バーンスタインのピアノ、それにあわせるDFDの演奏が、まあとことんやっているので、それがしんどさを引き起こしているようにも思い、ちょっとキツイかな、と思ってしまうこともあったり…。でもやはり凄い演奏です。

このCDは二枚組で、1枚目には『子どもの不思議な角笛』がルードヴィッヒとベリーの歌で収められています。これも以前に取り上げましたがいいです。マーラーの歌曲ではまず取り上げるCDであります。
((SONY CLASSICAL SM2K47170 1991年 輸入盤)

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