イチローが引退しました。去年、試合に出なくなって、今年日本での開幕戦ということで、そうだろうな、と思っていたらやはりそうでした。できればもう一度日本で、プレーして欲しかったですが、ブルウェーブはもうないですしね。阪神大震災の年に「がんばろうKobe」で優勝日本一になったときは、もう感動や勇気とかでしかなかったです。今でも思い出すと奇跡ですね。GS神戸でマリーンズ戦をよく観戦しましたが、ブルウェーブは強かったです。メジャーでの活躍は、あまり関心なく、マリーンズ戦ではよく打たれたので、実にたいへんな選手でありました。
ということで、フルトヴェングラーです。前にフルトヴェングラーRRGアーカイブを取り上げましたが、フルトヴェングラーのCDとなると、OTAKEN,GRNDSLAM、オーパス蔵などのレーベルで発売されている、いわゆる「板起こし」盤なんですが、これをきくようになってからは、もうDGやEMIのCDは聴けないな、ということです。それほど、音質もいいし、いろいろと面白いのです。けっこう安売りをしているので、そのたびに買っています。
それで、今回はシューベルトの交響曲第8(7)番ロ短調D.759『未完成』であります。フルトヴェングラーのこの曲の録音は、6種類残っています。①1944.12.12BPO、②1948.10.24.BPO、③1950.1.19-20.VPO、④1952.2.10.BPO、⑤1953.9.15.BPO、⑥1954.5.4.BPOですが、③が唯一のスタジオ録音で、もっとも多くの種類のCDが出ています。OTAKENでは、ブライントクランク盤(非売品見本盤からの復刻)、GRANDSLAMからは、擬似ステレオ盤(オープンリールからの復刻)とモノラル盤(SP盤からの復刻)などがあります。いろいろと複雑です。
これらの演奏からひとつを選べ、と言われると、やはりスタジオ録音の③でしょうね。音質もブライントクランクとなり、いろんな意見はあるが、やはり疑似ステレオでもこっちの方が聴きやすい。そして、若い頃はスタジオ録音よりライブのフルトヴェングラーがいいと思っていましたが、近年は断然スタジオの方を聴くことが多いのですね。ただ、他の録音でも音がよくなった録音を聴けば、印象も変わるかもしれないので、その辺りがいろいろありますねえ。
しかし、今回は②1948年10月24日、ベルリン、ティタニア・パラストでのライブです。この演奏は、手元には、GRANDSLAMのLPからの復刻盤とアウディーテのRIASのオリジナル・マスタテープからのCDがあります。アウディーテ盤は、ノイズもほとんどなく、非常に落ち着いた音です。少し音が小さいかなと思うほどです。これだけを聴くとフルトヴェングラーのライブ録音にしては美音だな、いう印象です。これに対して、GRANDSLAMは、ノイズもけっこう大きいし、鮮明さではいちいちです。しかし、迫力と生き生きとした、生々しい音はアウディーテ盤では聴けないものです。どちらかな、となると、フルトヴェングラーの迫真の熱演や凄絶さを聴こうと思ったら、GRANDSLAM盤の方がいいでしょうね。これは1973年に発売されたVOXのLPからの復刻です。
やはり、この演奏、壮絶です。緊迫感と迫力は、他ではなかなか聴けないものですね。第1楽章、低弦のものものしい序奏ではじまり、その後の凄絶なフォルテ。チェロの第2主題がヴァイオリンに引き継がれ、美しい響き。そして展開部になると、緊張感や凄絶感は一層激しくなって、オケから汗や血が吹き出るようです。また旋律は、祈るように歌われます。第2楽章、実に骨太の演奏。穏やかな演奏ではなく、フォルテッシモの迫力はものすごい。鮮明な音を望むところもあるが、他では絶対聴けない、この独特の激しさと高まりの前には、まったく問題にならない。映画『マエストロ』でいうところの「オクターブの跳躍」の静けさも感動的です。そして、第1楽章よりもレベルアップした迫力がとてもいいです。私は、『未完成』ってあまり聴かなかったのですが、実にいい曲と、当たり前のことですが、思うようになりました。
今日は、これからお彼岸に行けなかった、墓参に岡山に行きます。少々肌寒いですね。
(GRANSSLAM GS-2044 2010年)
ということで、フルトヴェングラーです。前にフルトヴェングラーRRGアーカイブを取り上げましたが、フルトヴェングラーのCDとなると、OTAKEN,GRNDSLAM、オーパス蔵などのレーベルで発売されている、いわゆる「板起こし」盤なんですが、これをきくようになってからは、もうDGやEMIのCDは聴けないな、ということです。それほど、音質もいいし、いろいろと面白いのです。けっこう安売りをしているので、そのたびに買っています。
それで、今回はシューベルトの交響曲第8(7)番ロ短調D.759『未完成』であります。フルトヴェングラーのこの曲の録音は、6種類残っています。①1944.12.12BPO、②1948.10.24.BPO、③1950.1.19-20.VPO、④1952.2.10.BPO、⑤1953.9.15.BPO、⑥1954.5.4.BPOですが、③が唯一のスタジオ録音で、もっとも多くの種類のCDが出ています。OTAKENでは、ブライントクランク盤(非売品見本盤からの復刻)、GRANDSLAMからは、擬似ステレオ盤(オープンリールからの復刻)とモノラル盤(SP盤からの復刻)などがあります。いろいろと複雑です。
これらの演奏からひとつを選べ、と言われると、やはりスタジオ録音の③でしょうね。音質もブライントクランクとなり、いろんな意見はあるが、やはり疑似ステレオでもこっちの方が聴きやすい。そして、若い頃はスタジオ録音よりライブのフルトヴェングラーがいいと思っていましたが、近年は断然スタジオの方を聴くことが多いのですね。ただ、他の録音でも音がよくなった録音を聴けば、印象も変わるかもしれないので、その辺りがいろいろありますねえ。
しかし、今回は②1948年10月24日、ベルリン、ティタニア・パラストでのライブです。この演奏は、手元には、GRANDSLAMのLPからの復刻盤とアウディーテのRIASのオリジナル・マスタテープからのCDがあります。アウディーテ盤は、ノイズもほとんどなく、非常に落ち着いた音です。少し音が小さいかなと思うほどです。これだけを聴くとフルトヴェングラーのライブ録音にしては美音だな、いう印象です。これに対して、GRANDSLAMは、ノイズもけっこう大きいし、鮮明さではいちいちです。しかし、迫力と生き生きとした、生々しい音はアウディーテ盤では聴けないものです。どちらかな、となると、フルトヴェングラーの迫真の熱演や凄絶さを聴こうと思ったら、GRANDSLAM盤の方がいいでしょうね。これは1973年に発売されたVOXのLPからの復刻です。
やはり、この演奏、壮絶です。緊迫感と迫力は、他ではなかなか聴けないものですね。第1楽章、低弦のものものしい序奏ではじまり、その後の凄絶なフォルテ。チェロの第2主題がヴァイオリンに引き継がれ、美しい響き。そして展開部になると、緊張感や凄絶感は一層激しくなって、オケから汗や血が吹き出るようです。また旋律は、祈るように歌われます。第2楽章、実に骨太の演奏。穏やかな演奏ではなく、フォルテッシモの迫力はものすごい。鮮明な音を望むところもあるが、他では絶対聴けない、この独特の激しさと高まりの前には、まったく問題にならない。映画『マエストロ』でいうところの「オクターブの跳躍」の静けさも感動的です。そして、第1楽章よりもレベルアップした迫力がとてもいいです。私は、『未完成』ってあまり聴かなかったのですが、実にいい曲と、当たり前のことですが、思うようになりました。
今日は、これからお彼岸に行けなかった、墓参に岡山に行きます。少々肌寒いですね。
(GRANSSLAM GS-2044 2010年)
ところで、「未完成」ですが、1楽章も2楽章も、3拍子で、これ以上の旋律は出てこないのでは、と思うような曲ですね。シューベルトも、この後に続く旋律は、浮かばなかったのでしょうか?こんな旋律を書けるのは、シューベルトか、ブラームスくらいでしょうか・