かなり前から、左足の小指の外側が妙に痛くて、少々悩んでました。以前に息子の運転する車の後輪に足を踏まれたことがあって、その後遺症かなあ、って思っていました。しかし、あるときに、皮膚が硬くなっていることに気づき、そこを押さえると痛いのです。もしかすると、これは足にできた、いぼ、魚の目、たこ、の類ではあるまいか、と思いまして、家人に相談すると、そうだろうと言うことになりました。早速「いぼころり」を買ってきて治療を始めました。すると、最初は痛かったのですが、昨日白くなった角質を取ってからは、少々ましになってきました。今日も芯のように丸くなった部位を取り除き、なんとなく快癒に向かいつつあるので、ホッとした次第です。と、まあおっさんの足のいぼやなんやらの、しょうもない話しにお付き合いさせてしまい、申しわけありませんね(笑)。
それで本題です。今回は、モーツァルトです。クラリネット協奏曲イ長調K.622。この曲、夏にもウラッハの演奏を取り上げました。またまた登場です。この曲好きなんですねえ。演奏は、ザビーネ・マイヤーのクラリネットに、ハンス・フォンク指揮のSKDであります。1990年6月6~8日、ドレスデン、ルカ教会での録音です。先日このCD、HMVでなんと361円で買ったのです。奇跡的な安さであります。
ザビーネ・マイヤーは、その任用をめぐって晩年のカラヤンが手兵BPOと激しく対立した事件で、一躍有名になったクラリネット奏者ですね。マイヤーは、後にアバドBPO(1998年)とも録音をしていますので、最初の録音ということになるのでしょうか。この録音は、バゼット・クラリネットで演奏しております。バセット・クラリネットというのは、普通のクラリネットの最低音ホの下にさらに「変ホ、ニ、変ニ、ハ」の4音を出せるようにしたものだそうです。モーツァルトがウィーンで生活していたとき、ウィーンの宮廷楽団に採用されたクラリネット奏者がアントン・シュタードラーであり、彼が、バセットクラリネットのためにモーツァルトに依頼したのがこのクラリネット協奏曲なのですね。それほど詳しいことは知らないのですが、低音のよく出るクラリネットって感じでしょうかねえ。
そんなマイヤーのクラリネットなんですが、さすがに低音が通常のものよりもよく出ています。その点では、聴き応えがありますねえ。低音がよく響くことからの安定度は高く、そのことで高音もより明確になっています。マイヤーの技巧はさすがのもので、その颯爽としたクラリネットは、雄弁でうまいなあって思ってしまいます。うまさが躍動感やなどに結びついていますね。全体的にテンポは速め、それに負けることなく、一音一音が明確に聞こえています。どちらかと言えば、多少ゆっくりの演奏の方が好きなんですが、このマイヤーとSKDも非常に新鮮です。第1楽章、冒頭から速めの演奏で、生気にあふれるところがいいし、クラリネットもテンポよく、ところどころの低音の響きがアクセントになっていますね。SKDも非常に積極的で、陰影あふれた演奏もいいですね。第2楽章、素直な演奏で、低音を響かせながら、切々と歌い上げるところがなんともいえない美しさがありますね。マイヤーは、力強く、輪郭のはっきりしたところなど、他ではなかなか聴けませんね。そして、第3楽章、躍動感たっぷりに、ときたまの低音の響きが加わり、それがなんとも心地よく、曲が進んでいきます。同じ旋律を三つの高さで演奏するくだりなども明瞭な音色がきけて、ほんとにいいです。
このマイヤーさんは、結局BPOに入らなかったわけですが、その方が、この人にとってはよかったのかもしれませんねえ。どんなもんでしょうか。
(Emi Inspration 6461692 2010年 輸入盤)
それで本題です。今回は、モーツァルトです。クラリネット協奏曲イ長調K.622。この曲、夏にもウラッハの演奏を取り上げました。またまた登場です。この曲好きなんですねえ。演奏は、ザビーネ・マイヤーのクラリネットに、ハンス・フォンク指揮のSKDであります。1990年6月6~8日、ドレスデン、ルカ教会での録音です。先日このCD、HMVでなんと361円で買ったのです。奇跡的な安さであります。
ザビーネ・マイヤーは、その任用をめぐって晩年のカラヤンが手兵BPOと激しく対立した事件で、一躍有名になったクラリネット奏者ですね。マイヤーは、後にアバドBPO(1998年)とも録音をしていますので、最初の録音ということになるのでしょうか。この録音は、バゼット・クラリネットで演奏しております。バセット・クラリネットというのは、普通のクラリネットの最低音ホの下にさらに「変ホ、ニ、変ニ、ハ」の4音を出せるようにしたものだそうです。モーツァルトがウィーンで生活していたとき、ウィーンの宮廷楽団に採用されたクラリネット奏者がアントン・シュタードラーであり、彼が、バセットクラリネットのためにモーツァルトに依頼したのがこのクラリネット協奏曲なのですね。それほど詳しいことは知らないのですが、低音のよく出るクラリネットって感じでしょうかねえ。
そんなマイヤーのクラリネットなんですが、さすがに低音が通常のものよりもよく出ています。その点では、聴き応えがありますねえ。低音がよく響くことからの安定度は高く、そのことで高音もより明確になっています。マイヤーの技巧はさすがのもので、その颯爽としたクラリネットは、雄弁でうまいなあって思ってしまいます。うまさが躍動感やなどに結びついていますね。全体的にテンポは速め、それに負けることなく、一音一音が明確に聞こえています。どちらかと言えば、多少ゆっくりの演奏の方が好きなんですが、このマイヤーとSKDも非常に新鮮です。第1楽章、冒頭から速めの演奏で、生気にあふれるところがいいし、クラリネットもテンポよく、ところどころの低音の響きがアクセントになっていますね。SKDも非常に積極的で、陰影あふれた演奏もいいですね。第2楽章、素直な演奏で、低音を響かせながら、切々と歌い上げるところがなんともいえない美しさがありますね。マイヤーは、力強く、輪郭のはっきりしたところなど、他ではなかなか聴けませんね。そして、第3楽章、躍動感たっぷりに、ときたまの低音の響きが加わり、それがなんとも心地よく、曲が進んでいきます。同じ旋律を三つの高さで演奏するくだりなども明瞭な音色がきけて、ほんとにいいです。
このマイヤーさんは、結局BPOに入らなかったわけですが、その方が、この人にとってはよかったのかもしれませんねえ。どんなもんでしょうか。
(Emi Inspration 6461692 2010年 輸入盤)
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