暖かい日があれば、寒い日もある。特に、ここ二・三日は風がきつく、突風が吹きまくるといった状況にあります。でも、もう3月も下旬、もう春ですねえ。
このブログを始めた頃、シューベルトを熱心に聴いてました。今もそれなりに聴くのですが、やはり中でも管弦楽曲よりも、室内楽やピアノ・ソナタのような器楽曲をよく聴きます。特に、ピアノ・ソナタは、いいですねえ。21番変ロ長調が最後の作品と言われてますが、実際は15曲ほどです。他の曲は、断片で何らかの事情で完成されなかったものです。どの作品もシューベルトらしさが存分に発揮されているもので、世にあるピアノ・ソナタ中、最も好きなものではないかと思っています。
そんなピアノ・ソナタの演奏としては、ブレンデル、ルプー、内田光子、ポリーニなど、まとまって録音しているピアニストは多いです。このブログでも、これらのピアニストの演奏を取り上げました。そんな中で、最近よく聴くのが、ウィルヘルム・ケンプの演奏です。私が知る限りでは、最も多くのシューベルトのピアノ・ソナタを録音しているピアニストですね。DGのCOLLECTORS EDITIONで、7枚組で5000円くらいで入手できます。安いです。お買い得です。
ケンプですが、1970年代はよく聞いたんですが、最近あまり聞きません。私も他にはベートーヴェンのソナタを持っているくらいですね。印象としては、ピアノの音が粒が揃っていないとか、手が十分に動いていないとか言われ、挙げ句の果てには、技術的に見て欠陥が多い、などと酷評され、バックハウスなどと比べれば、芸術家としても格が違う、とまで言われているんです。そこまで、と思ってはいますが、以前は、そんなもんでしょうね、と思っていたことも事実です。果たして、どこがうまいのか。これが世評のよいと言われているピアニストかと思ったわけです。しかし、このシューベルトを聴いてみるに、いままでの思いは吹っ飛んでしまったわけです。今回は、第20番イ長調D.959を取り上げますが、奇をてらったり、意表をついたり、大きな音を出したり、そんなことは一切無く、しみじみとピアノの音を叩いているんです。ひとつひとつの音はよくないし、不満なんですが、全体となったときに心の中にどんどん入ってくるんです。即興的な美しさも感じますが、計算されたものでしょうね。D.959もうまく弾いているなあと思います。第2楽章の悲しさなどは、他に比べようがないし、スケルツオもあふれるような表情ですね。そして、最後のロンドも大きな声ではなく、ひたひたと美しさにあふれた旋律がうまく歌っています。
このシューベルトは、繰り返して聴きたくなる演奏です。ケンプのうまさが滲み出ています。
このブログを始めた頃、シューベルトを熱心に聴いてました。今もそれなりに聴くのですが、やはり中でも管弦楽曲よりも、室内楽やピアノ・ソナタのような器楽曲をよく聴きます。特に、ピアノ・ソナタは、いいですねえ。21番変ロ長調が最後の作品と言われてますが、実際は15曲ほどです。他の曲は、断片で何らかの事情で完成されなかったものです。どの作品もシューベルトらしさが存分に発揮されているもので、世にあるピアノ・ソナタ中、最も好きなものではないかと思っています。
そんなピアノ・ソナタの演奏としては、ブレンデル、ルプー、内田光子、ポリーニなど、まとまって録音しているピアニストは多いです。このブログでも、これらのピアニストの演奏を取り上げました。そんな中で、最近よく聴くのが、ウィルヘルム・ケンプの演奏です。私が知る限りでは、最も多くのシューベルトのピアノ・ソナタを録音しているピアニストですね。DGのCOLLECTORS EDITIONで、7枚組で5000円くらいで入手できます。安いです。お買い得です。
ケンプですが、1970年代はよく聞いたんですが、最近あまり聞きません。私も他にはベートーヴェンのソナタを持っているくらいですね。印象としては、ピアノの音が粒が揃っていないとか、手が十分に動いていないとか言われ、挙げ句の果てには、技術的に見て欠陥が多い、などと酷評され、バックハウスなどと比べれば、芸術家としても格が違う、とまで言われているんです。そこまで、と思ってはいますが、以前は、そんなもんでしょうね、と思っていたことも事実です。果たして、どこがうまいのか。これが世評のよいと言われているピアニストかと思ったわけです。しかし、このシューベルトを聴いてみるに、いままでの思いは吹っ飛んでしまったわけです。今回は、第20番イ長調D.959を取り上げますが、奇をてらったり、意表をついたり、大きな音を出したり、そんなことは一切無く、しみじみとピアノの音を叩いているんです。ひとつひとつの音はよくないし、不満なんですが、全体となったときに心の中にどんどん入ってくるんです。即興的な美しさも感じますが、計算されたものでしょうね。D.959もうまく弾いているなあと思います。第2楽章の悲しさなどは、他に比べようがないし、スケルツオもあふれるような表情ですね。そして、最後のロンドも大きな声ではなく、ひたひたと美しさにあふれた旋律がうまく歌っています。
このシューベルトは、繰り返して聴きたくなる演奏です。ケンプのうまさが滲み出ています。
ケンプのシューベルト! まさにここ数ヶ月、このボックスを聴きふけっております。
ケンプのこのシューベルトは、書かれているように、しみじみと美しいですね。(個人的には「巧い」とも思いますが。でも確かにベートーヴェンは頼りない気がするんですよね。)くっきりはっきりしたピアノが好きだったのですが、その好み、或いは音楽観を変えられてしまうほど、自然で淡々とした素晴らしいピアニズムだと思います。
ケンプのシューベルトは聴いたことがないんです。モーツァルトやベートーヴェンは何枚かあるんですが、是非シューベルトも聴いてみたいんす。
ふだんは、ブレンデルや内田光子、ルプーで聴いてますが、世評高いケンプ盤、5,000円なら食指動きます。
ネットで注文してみようと思います。
ケンプのCDは、お店などでもあまり見ないようになってしまいました。次第に忘れられているようで、寂しい限りであります。かくいう私も、このシューベルトを聴くまでは、ほとんど意識の中にあるようなないような存在でありました(笑)。
ケンプのシューベルトで検索していたらこちらにたどり着きました。
音楽ド素人ですがピアノを習っている娘と一緒に勉強中です。
ケンプの演奏は私にはどれもこれもすごく素敵に聴こえるのですが、確かに特にシューベルトはとってもいいなぁと思います。
しみじみとピアノの音を・・・本当にそうですね!
ずっと聴いていたいと感じます。