またまた、高校の部活動での体罰問題が出て来ましたねえ。ちょうど去年の今頃も日大アメフット問題に揺れていました。日本の学生スポーツ、いろいろと起こって、大変ですね。バレーに端を発して野球も?外部からのタレコミでしか露見しないのも深刻な問題ですね。体罰はしかたないという風土と、告発したくてもきない環境があるんでしょうか。隠蔽しようとして、耐えきれなくなって、仕方なく発表、とまあ政治家の問題とも同じですね。これが日本的なんでしょうかね。
とまあ、それはともかく、今回はブルックナー。交響曲第6番イ長調です。この曲は聴かないですねえ。4,5,7,8,9番はよく聴くし3番もそれなりに聴きますが、1、2、6番はなかなかです。1,2番は初期の作品なんですが、6番ってそれなりに評価もされていた頃のものですからねえ。今回もかなり久々に聴きました。それほど悪くはないのです。けっこう聴きやすいですし、反面飽きやすいんですかね。それは深みがないということでしょうか。また一時間に満たない曲なんで、ブルックナーにしては短いな、と思ってしまいますねえ。
そんなことですので、全集の一枚としての演奏はたくさんありますが、この曲のみを録音するとういうことはなかなかないですかねえ。そんな中で、昔からけっこう知られているのが、ヨーゼフ・カイルベルトの演奏です。これは1963年にBPOとの録音です。カイルベルトのブルックナーは、1958年バンブルクPOとの9番を、そして1966年にケルン放響と8番のライブが残っています。6・9番は昔から知られている名盤でありました。そんなことで、今回は、カイルベルトのBPOによる演奏です。
この演奏、BPOとのものであることが、ミソですかね。カイルベルトとBPOというのは、小品はともかく、ベートーヴェンの7番、ブラームスの1、2番、Rシュトラウスのテイルくらいなんですね。カイルベルトの演奏では、ハンブルクPOやバンベルクSOなどが多いんですね。もっとBPOとも共演していると思ったのですが…。しかし、このブルックナー、BPOの力が存分に発揮されていますねえ。この演奏を支えているのが、BPOなのであります。豪快であり引き締まった金管。派手さはないが実に安定感を出している木管。そして、弦についても贅肉をそぎおとしたような締まった美音が実にいい。よく、カラヤン色に染まる前のBPOの魅力と言われますが、まあ、1970年のカラヤン全盛期のころとはかなり違いますが、1960年代のベートーヴェン交響曲全集に近い音であることには間違いないですね。そして、ゆったりとした曲想で、ブルックナー独特の音楽が展開されていきますが、それもまったく飽きることがなく、同じようと言われるブルックナーの音楽でも、フレーズごとに新鮮に聞こえるのでありました。それもBPOによる引き締まった演奏であるがゆえでありましょう。それゆえに、ブルックナーでも、短い曲ですが、余計に短く感じるのですね。
そして、カイルベルトの指揮、実に固い。無表情で脇目もふらず、一直線の演奏。もともとこの人、媚びるようなところは微塵もなく、じつにそっけない。オペラでも、聴き手が欲している心地よさなどには見向きもしない。と、まあこんだけ言うと、言い過ぎかとも思いますが、実際は、武骨という言葉がよく使われますが、ほんとに面白みもないのであります。しかし、私はこんな演奏、大好きですね。ガチガチの一意専心の演奏、いいですねえ。それゆえ、まったく飽きがこないのです。第2楽章は少々物足りなさを感じますが、まあこんなのもいいし、食傷気味にならないだろうと思います。その他の1・3・4楽章などは、非常に引き締まった演奏で、まったくもっていいな、と思うことしきりであります。
毎週日曜日に更新を、としていたのですが、今週は週末から日曜、家を不在にしておりました。それゆえ、月曜日になってしまいました。そんなことでお許し下さい。
(TELDEC WPCS-121t3 2008年 巨匠カイルベルトの芸術3)
とまあ、それはともかく、今回はブルックナー。交響曲第6番イ長調です。この曲は聴かないですねえ。4,5,7,8,9番はよく聴くし3番もそれなりに聴きますが、1、2、6番はなかなかです。1,2番は初期の作品なんですが、6番ってそれなりに評価もされていた頃のものですからねえ。今回もかなり久々に聴きました。それほど悪くはないのです。けっこう聴きやすいですし、反面飽きやすいんですかね。それは深みがないということでしょうか。また一時間に満たない曲なんで、ブルックナーにしては短いな、と思ってしまいますねえ。
そんなことですので、全集の一枚としての演奏はたくさんありますが、この曲のみを録音するとういうことはなかなかないですかねえ。そんな中で、昔からけっこう知られているのが、ヨーゼフ・カイルベルトの演奏です。これは1963年にBPOとの録音です。カイルベルトのブルックナーは、1958年バンブルクPOとの9番を、そして1966年にケルン放響と8番のライブが残っています。6・9番は昔から知られている名盤でありました。そんなことで、今回は、カイルベルトのBPOによる演奏です。
この演奏、BPOとのものであることが、ミソですかね。カイルベルトとBPOというのは、小品はともかく、ベートーヴェンの7番、ブラームスの1、2番、Rシュトラウスのテイルくらいなんですね。カイルベルトの演奏では、ハンブルクPOやバンベルクSOなどが多いんですね。もっとBPOとも共演していると思ったのですが…。しかし、このブルックナー、BPOの力が存分に発揮されていますねえ。この演奏を支えているのが、BPOなのであります。豪快であり引き締まった金管。派手さはないが実に安定感を出している木管。そして、弦についても贅肉をそぎおとしたような締まった美音が実にいい。よく、カラヤン色に染まる前のBPOの魅力と言われますが、まあ、1970年のカラヤン全盛期のころとはかなり違いますが、1960年代のベートーヴェン交響曲全集に近い音であることには間違いないですね。そして、ゆったりとした曲想で、ブルックナー独特の音楽が展開されていきますが、それもまったく飽きることがなく、同じようと言われるブルックナーの音楽でも、フレーズごとに新鮮に聞こえるのでありました。それもBPOによる引き締まった演奏であるがゆえでありましょう。それゆえに、ブルックナーでも、短い曲ですが、余計に短く感じるのですね。
そして、カイルベルトの指揮、実に固い。無表情で脇目もふらず、一直線の演奏。もともとこの人、媚びるようなところは微塵もなく、じつにそっけない。オペラでも、聴き手が欲している心地よさなどには見向きもしない。と、まあこんだけ言うと、言い過ぎかとも思いますが、実際は、武骨という言葉がよく使われますが、ほんとに面白みもないのであります。しかし、私はこんな演奏、大好きですね。ガチガチの一意専心の演奏、いいですねえ。それゆえ、まったく飽きがこないのです。第2楽章は少々物足りなさを感じますが、まあこんなのもいいし、食傷気味にならないだろうと思います。その他の1・3・4楽章などは、非常に引き締まった演奏で、まったくもっていいな、と思うことしきりであります。
毎週日曜日に更新を、としていたのですが、今週は週末から日曜、家を不在にしておりました。それゆえ、月曜日になってしまいました。そんなことでお許し下さい。
(TELDEC WPCS-121t3 2008年 巨匠カイルベルトの芸術3)
まあ、年寄りのおせっかいは、さておいて、ブルックナーですね。この第6番は、聴いたことが、ありません。あまり、この作曲家は得意ではありませんが、第3番、第4番、第5番、第7番、第9番あたりは、たまに聴きます。口の悪い人は、どれを聴いても、同じように聴こえると。確かに!カイルベルトは、ベートーヴェン、ブラームス、ドヴォルザークなどを、持っています。我々は、つい、ドイツの作曲家のものは、ドイツの指揮者、オーケストラが最高、と、思いがちです。つまり、お国ものです。イメージとして、インプットされて、ある種の、フィルターが、掛かるのでしょうね。でも、カイルベルトのCDを聴くと、ああ、ドイツ音楽というのは、これだ、という、納得感が得られるから、不思議です。ただ、これも、60年代以前の話で、現在は、それぞれの特色が薄まり、お国もの感が、なくなってきていますね。寂しいですね!