‘Tis Nature's Voice~それは自然の声~Ⅱ

みらくる・あっこの気ままブログ

マーク・パドモア、NHK音楽祭に出演。

2016-09-29 01:49:32 | More Mark Padmore
今年は、ブリテンの没後40年だそうで、ダニエル・ハーディング指揮パリ管弦楽団と共に、テノールとホルン、弦楽合奏のための「セレナード」を演奏されます。ジョシュア・ベルメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲も演奏されます。
2016年11月18日(金)19:00開演「NHKホール」
https://www.nhk-p.co.jp/


このアルバムは「セレナード」と、様々な楽器との組み合わせが面白い「ノクターン」フィンジの美しい「ディエス・ナタリス」が入っています。HMU 807552

ブリテンは、たいへん自国の音楽を愛した人だと思うのが、イギリス民謡をブリテン風にピアノ伴奏を付けた曲集や、ヘンリー・パーセルの歌曲を、ピアノ伴奏にアレンジした曲集などがあるからです。有名な「青少年のための管弦楽組曲」は、パーセルの「アブデラザール」の付随音楽をアレンジしたものです。

聖セシリアの記念日が11月であることから、パドモアさんの歌う、パーセルの最も美しい曲、このブログのタイトルにもしている<聖セシリアのためのオード・Hail! Bright Caecilia>の中の「`Tis Nature's Voice」の動画を見つけましたので、お聴きください。
ネイティブの人に聞いたのですが、'Tis はIt is のことで、古雅な表現らしいです。Nature の N が大文字なのは、大自然という意味だそうです。神秘的な雰囲気でしょうか?
Hail! Bright Caecilia には、色んな楽器が登場する歌で出来ていて、この曲は”声”の持つ神秘を歌っているようです。パドモアさんの声や歌い方は大変魅力的です

Purcell: Hail! Bright Caecilia - 'Tis Nature's Voice
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シューベルトのチラシ届きました。

2016-09-26 13:02:59 | More Mark Padmore
来年2月のマーク・パドモア&ティル・フェルナーの、いずみホール岡崎市シビックホールのチラシが届きました。


2017年2月18日16:00開演、シューベルト「美しき水車小屋の娘」D795


2017年2月19日15:00開演、シューベルト「冬の旅」D911&ブラームスの4つのバラード作品10という、ピアノ独奏曲も最初に置かれています。

  それぞれの機関誌も付いていて、インタビューが掲載されています。二人の出会いが、エイドリアン・ブレンデル(ブレンデルの息子さん)の主催するコンサートで、初めて「水車小屋」を共演したのがきっかけだそうです。
それぞれの曲の解説的なことが語られていますが、シビックホールの「コロネットインフォメーション」という冊子の方は、少しくだけた感じで、岡崎市は鰻が名物ですが、二人とも鰻は好きですか?という質問に二人とも大好きです!と答えていました。昨日は夫が食欲がないので、鰻を食べに行こうと言って、うなぎ屋さんの前で並んで待っていた時に、この冊子を丁度読んでいたので、すごく笑けてしまいました(^-^;。鰻は今とても高いですが、ご褒美に是非食べてくださいね!

いずみホールの「Jupiter」には、春から毎号シューベルトの特集記事が載っていて、楽しみに読んでいますが、今月号が丁度「冬の旅」の解説です。
終曲の「Der Leiermann・辻音楽師」の奏でる楽器は、ハーディーガーディーだと書いてあって、ピアノの左手の空虚5度(ドローン)が61回繰り返されるとありました。あまり回数とか気にしたことは無かったのですが、そのハーディーガーディーの音に興味が沸き、動画で検索していると、いかにもそれらしいドイツ語でしゃべって歌う、お爺さんの動画が出てきました。
ボロボロの民族衣装を着て、歌声は声楽的なしっかりした発声をしておられるのです。
お爺さんは馬の頭の付いた、お花の模様が描かれた、古そうな楽器を持っていて、違う動画ではハープも弾き歌いしています。シューベルトの時代って、古い楽器もたくさん町中で演奏されていたんでしょうか。リュートや竪琴なども歌の中によく出てきますし、絵にも出てきますね。

Eberhard Kummer sings Oswald von Wolkenstein (from min. 3:02)


今回のプログラムは、「冬の旅」の前に、ブラームスの21歳の時のピアノ曲、「4つのバラード」が演奏されるようですが、第1番が「冬の旅」の第1曲目「Gute Nacht・おやすみ」と同じ調のニ短調で、左手は空虚5度で始まります。第2番が同主調のニ長調で、「おやすみ」も途中からニ長調に転調する節があります。そして第3番が並行調でロ短調、第4番が同主調でロ長調という、かなり音楽愛好家心をくすぐられる曲で、冬の旅への入り口にとてもぴったりの曲
これはやはりティルの案でしょうか…?なんという渋い選曲、ライエルマンまで一環されている

2017年2月21日19:00開演 アクロス福岡シンフォニーホール「冬の旅」D.911
http://www.acros.or.jp/r_event/event_detail.php?event_id=8294

ティル・フェルナーは、2017年の秋から2019年まで4回にわたって、本場のシューベルティアーデで、シューベルト・チクルスを組んでいくそうです。
http://ks-schoerke.de/till-fellner-klavierrzitale-20152016/
日本でもやってほしい。ティルのシューベルト・ピアノ曲は全く聴いたことがないのです…。

クリスティアン・ベザイデンホウトは、この秋チェンバロで来日です。
http://www.allegromusic.co.jp/Artist.htm


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綺麗な満月でした🌕

2016-07-21 10:58:13 | More Mark Padmore
昨日は黄色い、綺麗な満月でした


ティル・フェルナーNHKベスト・オブ・クラシックで、8月1日放送があります。N響公演の再放送みたいです。http://www4.nhk.or.jp/bescla/

満月とティルの「月光」をお楽しみください。
ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」L.van.Beetohven Piano Sonata Nr.14 cis moll Moonlight
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ティル最新映像♪

2016-06-20 10:03:35 | More Mark Padmore
マエストロ・ブロムシュテットオーケストラ・ドゥ・パリの練習風景の動画を見つけました。嬉しすぎる(*^_^*)
梅雨のうっとしい暑さから、少しでも逃れよう…。でもティル熱は上がるばかり…

(Répétition) Le Concerto pour piano n° 5, "L'Empereur", de Beethoven joué par Till Fellner


やはり姿勢がいいし、腕の使い方など弾く姿は、ピアノを習う子供達に、とても参考になると思います。
 ベートーヴェン好きの子供にも、お勧め映像です
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BBCランチタイム・コンサート♪

2016-05-29 16:15:00 | More Mark Padmore
*来年2月のマーク&ティルのシューベルト歌曲シリーズの、大阪・いずみホールのチケットをまず購入しました。
いずみホールでは、シューベルトの特集コンサートを組んでおり、器楽も合わせて全部で7公演が予定されており、7公演もしくは、三大歌曲の3公演セット券というのが、先行販売されています。7公演はちょっとしんどいので、三大歌曲のセット券をフレンズ会員先行発売で購入出来ました。地元なので、けっこう知り合いを誘ったら、このセット券を頼まれました。

2016年11月23日14:00開演、三原剛による「白鳥の歌」、佐々木典子による、ソプラノのための歌曲。
2017年1月13日19:00開演、ユリアン・プレガルディエン&鈴木優人(フォルテピアノ)による「冬の旅」
2017年2月18日16:00開演、マーク・パドモア&ティル・フェルナーによる「美しき水車小屋の娘」


それに先立ち、8月25日19:00~、シューベルト時代のフォルテピアノを使用しての、鈴木優人らによるレクチャー・コンサート(無料)が、セット券購入者にもれなくついて来ます。
三公演でも、かなりお安い値段なので、これは行くっきゃない(*^^)v。
三原剛さんは、ご当地歌手で応援してる人も多いので、結構身近な存在であります。
ユリアン・プレガルディエンは、あのクリストフ・プレガルディエンの息子さんで、鈴木優人さんは、鈴木雅明さんの息子さんということはいうまでもありませんね。
どれも楽しみです!
いずみホール http://www.izumihall.jp/index.html

*ミュージック・バードで、ティル・フェルナーのトッパンホールのコンサートが、放送されるのですが、チューナーが壊れていて、修理または新しく購入するのには、けっこうな費用がかかりますので、これは諦めました(T_T)。





外国のラジオ放送を検索していたら、明日5月30日ロンドン時間13:00~「ヴィグモア・ホール」ランチタイム・コンサートがあり、BBC Radio 3 で放送されるようです。
日本時間にしたら、夜9時ぐらいになるでしょうか。オンデマンドでしばらく聴けるようです。
ランチタイム・コンサートにティル・フェルナーが出演するなんて、さすがヴィグモア・ホールなんですね。行ったことありませんが…。

http://www.bbc.co.uk/programmes/b07cyk0n

バッハのスタジオ生演奏が、こちらで聴けます。http://www.bbc.co.uk/programmes/b0769z1s
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ベスト・オブ・クラシックでもう放送です♪

2016-05-04 23:58:38 | More Mark Padmore
Till Fellner & Mark Padmore の歌曲コンサートが、5月9日(月)、NHK-FM「ベスト・オブ・クラシック」で放送されます。
アンコールまで全曲と、ティルの「クライスレリアーナ」も放送されるようなので、とても楽しみです

http://www4.nhk.or.jp/bescla/
インターネット・ラジオの「らじるらじる」では、雑音もなく聴けます


マーク・パドモア


ティル・フェルナー

*こういうものもありました。
 http://www.bbc.co.uk/programmes/b0769z1s
4番目に、シューマン「パピヨン」の途中まで、スタジオ録音のようです。

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九州の大地震で、びっくりぽんでしたが、放映は見れました。

2016-04-18 00:35:24 | More Mark Padmore
*熊本大地震の災害に合われている方々に、心からお見舞いを申し上げます。
 
熊本の大地震の被害が、刻々とひどくなってく様子で、大変心配です。
知人も何人か、大分の古いお家に住んでおられたり、牧師として古い教会に赴任していたりで、安否確認はとれましたが、揺れがもの凄い回数あるそうなので、二次三次災害に合われないかと心配です。

4月15日
ティル・フェルナー&マーク・パドモアの、シューマン歌曲の放送が、NHK-BS「クラシック倶楽部」で、早朝5時からあったので、実家に泊まって見ることにしました。うちはBSに加入していないので、リアルタイムで見たかったからです。
前日の夜に熊本で大地震があり、またまたびっくりぽん!BSもニュースばかりで、これは放送延期かな?と覚悟はしていましたが、夜中に起きて観てみると、普通の番組をやっていたので、大丈夫かな…、とちょっと安心。















本番中は、地震情報が入ってきていましたが、ブルーレイで録画したものを見ると、文字は消えていました。
ただ母が、ファイナライズが出来ないので、DVDにしてもらっても、うちのパソコンで観ることは出来ません(;´・ω・)。

  ティルは、パドモアさんの音楽性、声や発音が美しくて、好きなのだそうです
パドモアさんは、いろんなピアニストと共演していますが、ティルは、パドモアさんの伴奏してることしか、私は知りません。
歌の伴奏だけをしてるピアニストではなく、ソロ、コンチェルト、室内楽と、あらゆるピアノの分野をこなしているので、よっぽどいいと思う歌手なのでしょう。
パドモアさんの歌が好き!という価値観は、私と全く同じだと思います(*^-^*)

一部はやはり、スピーカー音が混ざっていたのですが、パドモアさんの声も拡声されていたので、バランス的には問題は無かったです。
二部は、ホールそのものの響きでした。でも、よほど耳の良い人で、クラシックの生演奏を聴きつけている人でないと、解らないのではと思います。

それよりも、二人のアンサンブルが、前回のシューベルトよりも、格段に良くなって、さらなる高みへと到達していました。
テレビを観たという方から、早速に感想も寄せられ、パドモアさんは、ビブラートも抑制されていて、とても自然で心地好い、理想的なリートの歌い方ですね!
ドイツ・リートの正統派の演奏で、姿勢が正される思い。ドイツ芸術音楽の深さを感じました!ティルのピアノは、感情に流されない、独特のものを感じました!
などなど。

私もティルは貫録もついてきて、歌い手にとっては包容力があり、しかもぴったりと寄り添ってくるピアノで、パドモアさんもティルのピアノと歌うと、落ち着いたテンポ感で、でも重くはならず、より繊細に丁寧に歌える感じでした。
ミス・タッチが全く無く(私にはそう聴こえましたが)、ウィーンの音楽の伝統や、ユーモアを知り尽くしていて、作曲家の意図するところを、最大限に、しかも分かり易く表現して教えてくれるように、いつも思います。
「詩人の恋」の15曲目”昔のメルヘンが招くは”は、いつも聴いてるフォルテピアノのCDとは違って、テンポが緩やかで、ペダルを使って、現実の世界とは違う夢の世界という感じに、とても聴こえました。何故か浦島太郎の”竜宮城”を思い出しました(*^-^*)。ソロ・コンサートで展開された”ファンタジー”と、ここでも繋がりました!
パドモアさんの歌の世界が、どこまで深くなるのか、そしてティルはどんどん歳を重ねて、独自のピアノの世界を展開していくでしょうから、これからも着いて行きたいと思います

来年のシューベルト歌曲も、また新たなる境地に向かう二人に、期待が膨らみます

*2017年2月18日(土)大阪府「いずみホール」<美しき水車小屋の娘>
*2017年2月19日(日)愛知県「岡崎市シビックセンター・コロネット」<冬の旅>
*2017年2月21日(火)福岡県「アクロス福岡・福井かシンフォニーホール」<冬の旅>
*2017年2月22日(水)東京都「浜離宮朝日ホール」<冬の旅>

 ハード・スケジュールですね。

*今年の11月18日(金)NHK音楽祭で、パドモアさんは、ダニエル・ハーディング&パリ管弦楽団と、ブリテン「セレナード」で、NHKホール・ソロ・デビューです!これは、ホルンとの美しい大曲です

ベートーヴェン「遥かなる恋人に寄す」、シューマン「詩人の恋」は、この季節にぴったりの春から初夏にかけての、自然描写が詩の内容にあり、歌で語られ、ピアノで情景が表現されています。でもイタリア初期バロックの歌曲も大抵そうなのですが、周りは春めいていても、”私には春が決して来ない”という内容の失恋の歌が多いですね。幸せいっぱいだと、普通過ぎて歌にはなりませんものね。人は大抵、何かしらの悩みや苦しみを抱えて生きているので、そういう歌に共感出来るのでしょうね…。
実家の庭も春の花や緑ででいっぱい。でも九州では、苦しんでいる人達がいっぱいいる現実…。地震のことが気になりながらも、素晴しい演奏に、心ときめくひと時でした。






可愛い八重桜

     
かぶりつきの席だったので、自分の姿も映っていました。母は、ティルの手が白くてふっくらした、赤ちゃんの手みたいで可愛い、可愛いというのです(^-^;。
そう、この手が円やかで暖かい、優しく綺麗な音を生み出すのですよ

今はNHKオンデマンドで、4月28日まで観れるので、単品購入という形で、パソコンで楽しんでいます。 





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🌼ティルのお誕生日です🌼

2016-03-09 21:34:12 | More Mark Padmore
3月9日は、ティル・フェルナーのお誕生日です

パドモアさんと続いているのですね。星座も一緒なので、やっぱり気が合うのかもしれませんね(*^_^*)。
ティルのピアノを弾いている動画は、極めて少ないので、昨年暮れのベルリンフィルのインタビューと、ハイティンク指揮の宣伝画像を掲載します。
インタヴュアーは、ベルリンフィルのチェロ奏者の方で、演奏画面にも登場しています。ティルのしゃべり声はテノールっぽいですね。歌は歌うのかな~?声も優しげで癒し系だわ~

https://www.digitalconcerthall.com/ja/interview/22394-3

https://www.digitalconcerthall.com/de/concert/22394

私も3月が誕生月なので、自分へのプレゼントとして、デジタルコンサート・チケットを申込みました。毎日見れるかな?
やっぱりティルのピアノは上品で綺麗、心がとても癒されます。ブルックナーも頑張って聴きますが、大編成オケ、ヘビーだ…。
また笑える部分を発見してしまった…、ハイティンクに指揮棒でお辞儀を促されている…(^-^;。

トッパン・ホールのシューマン・ソロ・コンサートは、ミュージック・バード5月29日放送だそうですが、チューナーが故障しているので、修理しなければ聴けません(;_:)。
それとも、同じプログラムを持って、世界各地を回るので、どこかの国の録音が、NHK-FMで放送される可能性もあります。

 
<トッパンホール・アーティスト・フォトギャラリーより>


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🌼マークのお誕生日です🌼

2016-03-09 01:15:53 | More Mark Padmore
3月8日は、パドモアさんのお誕生日です

先日のシューマン歌曲のコンサートは、素晴しかったですね!
「詩人の恋」の入っているCDの中から、シューベルトの友人、フランツ・ラハナー作曲、ハイネの詩による”漁夫の娘”です。
フォルテピアノは、クリステイアン・ベザイデンホウトシューベルトの「白鳥の歌」にも含まれる”漁夫の娘”と同じ詩です。パドモアさんが歌うと、どんな曲でも魅力的に聴こえるのか、でもとてもいい曲だと思います
クリスさんのフォルテピアノも、とても繊細でロマンティック。知り合いの古楽器製作者の方が、ピアノ(フォルテピアノも)を叩く奏者が多い、と嘆いておられましたが、この人のピアノは、本当に奏でていて美しい

Mark Padmore & Kristian Bezuidenhout - Franz Paul Lachner/ Das Fischerm�・dchen


  < 漁夫の娘 > ハイネ 詩

 美しい娘さん 漕いでおいで
 手に手を取り合って 共に語りましょう

 私の胸に頭をもたせ 嘆くのはお止し
 荒海に 毎日お前は身をまかせているように

 私の胸は海のようだ
 嵐も吹けば 潮も満ちて
 美しい真珠は みな底深く
 ひとり憩う


🌼トッパン・ホールのシューマン・コンサートは、「NHK-BSクラシック倶楽部」で、4月15日(金)朝5:00~放送予定です。
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🌼春に向かって、シューマンの旅Ⅳ~謎のスピーカーにびっくりぽんや !🌼

2016-02-23 13:14:10 | More Mark Padmore
2月18日
ティル・フェルナーのシューマン・プロジェクト第2夜は、テノールのマーク・パドモアと組んでの歌曲の会でした。






シューマンは「5つの歌曲 Op.40」と「詩人の恋 Op.48」で、あとはベートーヴェンの「遥かなる恋人に寄す Op.98」と、委託作品、ハンス・ツェンダー「山の空洞の中で~ジャン・パウルの詩による2つの歌」というまた現代曲でした。

シューマンもベートーヴェンも、男性向きの歌なので、しっかり歌詞を読みこんで予習をしていき、ピアノのウエイトも大きいので、ティルのピアノもとても楽しみにしていたのです。
テレビの収録機材が入っていたので尋ねると、NHK-BS「クラシック倶楽部」だそうです。マイクや配線などが結構あって、テレビ撮影は大変だな~と思いながら、席につきました。
一番前のど真ん中の席でしたが、目の前には何やら黒い物体が。演奏が始まると、どうもピアノの音がデカい。どうやらその黒いものがスピーカーで、ピアノの音がそこから聴こえてくるのです。ちょっと音でっかいな…?これもテレビ収録のために、音を拡声しているのだろうか…? シューマンが終わったら、私と母の両サイドのおじ様が、凄い怒っている!

そして、ツェンダーの曲が始まると、ピアノの鍵盤の高音部に、クシャクシャに丸めた紙のような物が挟まれ(プリペアド・ピアノといって、グランドピアノの弦に何かを挟んで、音色を変える。日本の某大学では、作曲科の生徒が鉛筆、消しゴム、定規などを挟むことがブームになり、固いものだとピアノが傷むので、プリペアド・ピアノ禁止令が出たそう)、ティルがピアノの上に置いてある、アップル・マークのノート・パソコンを開いた。どうもこのパソコンから、スピーカーへ線が繋がれているようだ。ピアノの音を変化させ、曲自体は面白く、パドモアさんも難しそうな音を、よくとって歌っておられる。2曲目では、もうパソコンは閉じられました。でもおじ様たちは怒っている…! 現代曲が気に入らないのか? いや、そうではない。

次にベートーヴェン、この曲は変ロ長調の主和音が、ピアノで1拍だけあって、2拍目から歌がいきなり始まる。それでパドモアさんが気持ちよ~く歌い出して、数小節進んでから、ピアノの蓋が閉められていることに、ティルが気づいてストップをかける。パドモアさんは正面を向いているので、すぐには気づかず、客席が待って待ってとどよめく。蓋は半開になり、ティルが「ドーモ、スミマセーン」とかなり流暢な日本語で言って、仕切り直しである。そんなことで動揺することもなく、もちろん演奏は素晴しかったのですが、やはりスピーカーからピアノの音が聴こえることに変わりはない。

休憩中にホールの案内係の人が、おじ様達に呼ばれ「生の演奏を聴きに来てるのに、なんでスピーカーを使うんだ?」、ホール側の答えとしては、ツェンダーの曲でパソコンを開いた時にだけ、スピーカーから音がするように設定してあるんです。パソコンを閉じていると、スピーカーとは繋がらないようになっているはずなんですが…。」「でも全部の音が確かにスピーカーから出ていたぞ!何のためにリハーサルやってんだ!」おじ様達の怒りは納まりません。そうです、私は真ん前にいたので、確かに全部スピーカーからのピアノの音が聴こえました。そんなわけで、ティルの考えた「憧れ」というテーマの方は、私の中ではすっかり飛んでしまい、コンサートに集中出来ませんでした。

後半はすっきりスピーカーは片づけられて、録音用のマイクだけになりました。「詩人の恋」が始まりましたが、なんとピアノが繊細で美しいではありませんか!ああ、第1部のシューマン、ベートーヴェンも、生の音でちゃんと聴きたかったー(ToT)(ToT)!生演奏にアクシデントは付き物ですが、これは残念としか言いようがありません。
パドモアさんの歌唱がとにかく素晴しく、ビブラートを抑えた発声とコントロール自在の表現で、円熟の極みでした。過去のソロ・リサイタルの中では、武蔵野市民会館「冬の旅」(Pf.イモージェン・クーパー)、名古屋電気文化会館「冬の旅」(Pf.ポール・ルイス)に続いて、とてもリラックスした、いい演奏だったと思います。
スピーカー音でなんとも言えませんが、ティルもとても頑張っていて、より歌の伴奏が上達していました。大変な拍手喝采で、他の席で聴いていた知人達は、スピーカーの音なんか解らなかった、とにかく感動的な演奏だったと絶賛していました。ということは、スピーカーの真ん前にいた数人だけが、その感動が味わえなかったということになります(>_スピーカーめー(。-`ω-)。

アンコールはアイヒェンドルフの詩による、リーダークライス Op.35 より5曲目「月の夜」(シューマン)
「冬の旅」のアンコールでよく歌われた「夜と夢」のような雰囲気で、とても美しい曲でした。
プログラムはアンコールまで完璧だったのにな~。

でもちょっと笑えたのは、ソロの時はいつも燕尾服を着ているのですが、パドモアさんはいつも普通のスーツやジャケットなので、ティルもお揃いに黒のジャケット姿でした。
どーもそのジャケットが小さいみたいで、ピアノを弾く時にはボタンをパっと外して、立ち上がると慌てて、しかもちゃんと上から2番目のボタンをサっとつけて、お辞儀をしていました(^-^;。若い時に作ったものなのか、誰かのを急遽借りたのかは知りませんが、ボタンが外れないように、お腹を必死で押さえている…(;^ω^)。その繰り返しが面白くて、イタズラっ子のはにかんだ少年のような表情が、また可愛いいー。実は面白い人なのではないか?ティル・オイゲンシュピールって、ドイツ版一休さんのような人の名前ですよね(^-^;。(人のことは言えません、私は20代の時にお嫁入りに仕立ててもらった着物が、太ってしまったため、身幅が足りませーん

   パドモアさん、シューマンとベートーヴェンのCDは、ベザイデンオウトのフォルテピアノです。




ポール・ルイスとのシューベルトを生で聴いて、とても感動したので、パドモアさんの歌声をまた生で聴きたいし、ティル・フェルナーも一度聴いてみたいと、大阪からやって来ました。
次の日から学会があるので、東京に出てきていたドクターのピアノの生徒さんも、初めてパドモアさんの歌を聴いて、いや歌曲のコンサートというものに初めて来て、えらく感激していました。


マーク・パドモア、私笹山晶子とティル・フェルナー。
素敵なコンビ、マーク&ティルは、私の”憧れ”であります
来年は、2月18日大阪いずみホールで「水車小屋」、2月19日愛知県岡崎市シビック・ホールで「冬の旅」ですね!
すでに友人達の予約を取り付けています

「いずみホール」では、ヘレヴェッヘ指揮コレギウム・ヴォカーレバッハ「マタイ受難曲」の福音史家として、オペラの幕開けとなった、モンテヴェルディ「オルフェオ」のタイトルロールとしてのパドモアさんの名唱が思い出されます。これを聴いて私はマークの大ファンになりました。室内楽向けのホールですが、オケの定演もやるので、まあまあ広いですが、パドモアさんの透き通ったクリスタルな声は、物凄くよく通って綺麗でした。響きは大阪で最も良いホールです。

そんなことを思い出しながら、オルフェオのプログラムを出してきて見ていると、もの凄い通奏低音群で、演奏家も錚々たる名前が…。
ドミニク・ヴィス リコーダーって書いてあるんですが、リコーダーも吹いてたっけ? ヴィスさんならやりかねないか^-^;。

昨年秋から次々に来日した、パドモア・フレンズのコンサートを聴きのがしてはいけないと思い、自分のコンサートは無くしてたのですが、すでに5~6本決まってしまい、これからこのオルフェオの活版印刷のファクシミリ譜とも格闘しなくてはいけません(;・∀・)。

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