江戸手妻を観てきました。
日本の伝統的な奇術を「手妻(てづま)」と呼びます。
その語源の一説は”手を稲妻の様に動かす“からだそうです。
手妻は西洋の奇術と区別して「和妻(わづま)」とも呼ばれます。
手妻の歴史は1300年前に始まり、現在は国の無形文化遺産に指定されています。
場所は日本橋室町の日本橋三井タワー2階にある「AGORA CAFE(アゴラカフェ)」です。
アゴラカフェでは毎週日曜日に江戸手妻を始めとするマジックショーが開催されています。
店内はカフェ席の前に舞台が設置されています。
夜には生バンドの演奏も聴くことが出来ます。
ショーの前にまずはランチタイムです。
席料とワンプレートのランチとワンドリンクが全てセットになっています。
食事を済ませた後はいよいよショータイムの始まりです!
最初は若手マジックシャンの登場です。
小林拓馬さんのトランプを使ったマジックです。
続いて、せとなさんのボールを使ったマジック。
なかなか鮮やかな手捌きです。
そして、和風マジックへと移行しました。
紅一点、穂積ミユキさんのハンカチを使った艶やかなマジックです。
いよいよ藤山新太郎氏とお弟子さんの前田将太さんの登場です。
藤山新太郎氏は手妻の数少ない継承者で1988年、1994年に文化庁芸術祭賞、1998年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。
2010年には松尾芸能賞優秀賞を受賞されています。
まずは「二つ引き出し」と云う手妻を披露してくれました。
何も無い引き出しから色々な物が出現します!
続いては「サムタイ」と云う手妻です。
両手を縛った状態で刀の刃をすり抜ける奇術です。
何回やってもタネは分かりません! 凄いな〜!!
「お椀と玉」は師匠と弟子の掛け合いが面白い!
そのお弟子の前田将太さんはこの度、弟子修行を終えて「藤山大成」と改名して独り立ちをされるそうです。 「金輪の曲」と云う手妻を披露しました。
切れ目の無い輪が繋がったり離れたりします。
繋がった輪の形が色々な物を表現しています。
そして最後は手妻の名作「蝶のたはむれ」です。
紙を撚って作った蝶がひらひらと舞い上がります。
その後、二羽の蝶が出逢い夫婦になりますが、やがて寿命が尽きて地面へ・・・
しかし、その一年後、二羽の蝶の子供たちが空へと舞い上がります!
蝶の一生と云う物語と邦楽、日本舞踊を合体させた日本伝統奇術が「手妻」です。
ただ単に不思議さだけ見せる西洋マジックとは全く一線を画しています。
最後に出演者全員が登壇してフィナーレとなりました!
日本伝統奇術「江戸手妻」を観る機会がもっと増えて欲しいものです。