快適なお出かけ日和の三連休初日、島岡美延です。
先月1ヵ月間、川崎市図書館がシステムメンテナンス。ようやく館内を歩いて、手にした牧野富太郎著『植物記』(ちくま学芸文庫)。先日終わった朝ドラ『らんまん』のモデルによる自薦随筆集。ドラマ以上に「激しく、波乱万丈の人生」でした。
万葉集に詠まれた草花の真実(学者たちの説を否定)や漢名の誤用の指摘に驚き。牧野博士は「ケヤキに欅の字、アジサイに紫陽花、ジャガイモに馬鈴薯、ショウブに菖蒲、スギに杉を用いるなど、誤用は枚挙にいとまがない。この悪習慣が一流の学者にまで浸潤し、どれほど世人を誤っていて・・・」と。どうやら明治時代の彼の主張は聞き入れられず、令和まで? あ、サクラと桜も別物だそう。
妻・寿衛子との思い出も。植物以外のことは任せきり、十三人の子どもを育て、火事の危険性がなさそうな東大泉の雑木林の中に一軒家を計画した妻。「スエコ笹」は彼女が55歳で亡くなってから命名。植物に捧げた95年の人生でした。
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