日米の討論、リーダーとは、島岡美延です。「はて?」があふれそう。
『虎に翼』で航一(モデルは三淵乾太郎氏)が「戦争の責任」から涙を流す場面がありました。その〈総力戦研究所〉を知りたくて図書館で借りた『失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇』(ダイヤモンド社)。第5章「総力戦研究所とは何だったのか」の冒頭、ドラマに出てきた「日本必敗の結論」。
昭和16年4月、次代のリーダーとして集められた35名。内閣直轄文民機関で軍人5名、官僚22名、民間5名、法曹界3名。既に要職にある彼らが「1年職務を離れ、毎日講義や体操、総力戦研究に専念」する教育訓練の場。6月からの机上演習テーマは「南方に石油を取りに行ったら」。彼らの結論は「日本は開戦できない」、演習を続けるほど「日本必敗」を確信。
8月、精緻な成果を首相官邸報告会で発表。「これは机上の演習、戦争とは君たちの考えているようなものではない」と発言したのが東條陸相。実際、真珠湾と原爆以外、ほぼ予測通りに――。
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