駅前といえば、
田舎駅では「自転車置き場」と「食堂」があるのが当たり前で、
町の駅では、それに加えて「パチンコ店」があった。
初めての時は、パチンコ店は玉を打つのが難しかった。
左右の客はみんな
右手にレバー
左手で玉入れ、
(それを連続して打ちながら)
口にはタバコ。
自分にそのまねはできなかった。
特に左手で玉を入れるに手間取った。
何か肩身の狭い思いがした。
おまけに、当然ながらおカネがみてる。
それで、パチンコ店には行かなくなった。
それから1~2年後経って、
「玉は左手で入れなくても、皿に移すだけでいい」
という話を聞いて、再び行くようになった。
これは楽だった。
打つだけでいい。
タバコも手に持って吸える。
音楽を聴きながら、ときには歌いながら打った。
そのうちイスが設置され、さらに楽になった。
パチンコ店を出る時、いつも目がぼーーーっとなった。
至近距離で玉を見つめつづけるので視力がおとろえた。
(パチンコだけが原因でないが、一因となった)
おまけに、いつも負けていたので、店に入る回数が減って、
しまいには駅前からパチンコ店が消え、(郊外店が主になった)
行かなくなった。
・・・
「失われゆく娯楽の図鑑」 藤木TDC グラフィック社 2022年発行
パチンコ
バブル期は老若男女問わずホールに集まったが、
現在は若年層が減り、出玉制限など業界の規制も強化される一方だ。
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