前月、生まれて初めて「山梨県」の地を踏んだ。
観光本に、山梨名物”ホウトウ”が大きく載っていたので、甲府市に着くと、ホウトウのお店に入った。
初めて食べるホウトウは”ぼっけい”美味かった。
次に山梨を訪れることがあれば、是非とも食べたいが、残りの寿命を思えば二度目はもう無さそうだ。
「日本の風土食探訪」 市川健夫 白水社 2003年発行
甲州名物ホウトウ料理
ホウトウは平安時代に伝えられた唐菓子の一種である。
小麦粉をこねて延ばし、方形に切ったものとされている。
ホウトウは甲州を代表する郷土料理になっている。
山梨県は県土の多くが山地であるため、稲作が乏しく、麦・粟・黍などがよく食べられてきた。
特に小麦粉を主な材料とするホウトウが主食になってきた。
「うまいものだよ、南瓜(かぼちゃ)のホウトウ」
ということばは、山梨県内のどこでも聞かれる。
南瓜に限らず、旬の野菜・山菜・きのこなどをふんだんに入れて煮込むことにある。
ホウトウのつくり方
小麦粉に少量の塩を加え、やや固めになる程度の水を入れて、手でよくこねる。
30分ほど寝かしてもう一度こねる。
のし板でのした後、ウドンより幅広く切って麺をつくる。
鍋にだし汁をとり、南瓜・にんじん・シイタケなどを入れて煮たてる。
麺が透き通るほど煮えたら、味噌で味付けし、ネギを入れて熱いうちに食べる。
ふうふう吹きながら食べるのはホウトウの醍醐味であるといえよう。
ホウトウに関する武田信玄の関与説があるのは、
甲州人の武田人気が高いことを意味している。
しかし、ホウトウの起源は古く、甲州においても古代からあったと思われる。
写真・2022.7.9
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