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ヤマハ ギア(UA07J改造、UA06J仕様) 水温異常。

2023年08月13日 | 日記
いや~、暑いですね、整備作業も生死をさまよう程(笑)
久々の投稿ですが、また修理依頼されたギアが来ました。



この個体、以前オイルが枯渇してエンジンが死んでしまい、乗せ換えてます。
本来はUA07Jなのですが、同型の代替中古エンジンが無かった為に廃車であったUA06Jを部品取り、エンジンなどスワップした上に配線なども加工しています。

オーナーさんがおっしゃるには、走行後、しばらくすると水温警告灯が点灯するとの事。
一番アヤシイのはラジエターキャップなのですが、健全でした。

ちなみに、ラジエターキャップに異常がある場合、ほとんどが下の画像の様な原因です。
白矢印の金属部分より、青矢印の黒いゴムの直径が大きくなってしまっていますね。



これでは圧力の調整ができないばかりか、リザーバタンクからの補水もしない状態になります。
ギアのキャップは数年でこの状態になりますので、注意が必要です。

で、水回りの分解、ラジエターとサーモスタットユニット、ポンプですね。
ラジエターは漏れはなく、サーモスタットも温水で熱したところ正常、ということはポンプかなと分解に入ります。



で、バラしてみたら驚愕の事実(笑)
なんとインペラーシャフトアセンブリが真っ二つになってまして、左が正常品、右が故障品です。



この部品、インペラが樹脂、シャフトが金属なんですが、何故かもげてしまったようです。
インペラとシャフトを接続している部分が丸々無くなってスカスカという、私の人生でこんな故障は初めて(笑)

構造的にクーラント液の負荷しかかからない部品ですし、年式もそれほど古くないんですけどね・・。
というか、ギアは古くなってくるとガスケット抜けや水回りの漏れの故障が頻繁に起こります。

しかし、ギアの入院多すぎますね、配達用なので仕方ないのでしょうけど。

ただ、この手の配達スクーターで気になるのは、車重と積み荷重量の割に出力とブレーキが弱くないかなと。
カブなどと乗り比べてしまうと、加速も停止も鈍くて怖い感じ(笑)

カブは車重が軽いですし、オイルが水みたいになってもリングが減ろうともエンジン回って走っちゃうんですが、最近の原付はCPUやセンサーで制御されている事もあり、ちょっとした事で故障もしくは不動になってしまい、機能・構造的余裕が無い気もします。

まあ、オーナーさまが気に入って使っていただいているので、それでよしです。

では、また。

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