先日、加湿器を買いに行った。
エアコンだけでなく、花粉のせいもあるかもしれないが、今年は、目の渇きと疲れ、しょぼしょぼ感が強いのだ。
まずはA店に行く。
要するに潤えばいいのだから、なるべく安価なのを買おう、とすぐに決まるような気がしていた。
ところが、実際店頭に並べられたその種類の多さにとまどった。
水を加熱して蒸気を出す従来型に加えて、気化型だの、超音波式だの、ハイブリッド型だのと、商品名の上に札がついており、頭上には、それぞれのタイプのメリットデメリットを書いた看板がぶらさがっている。
その辺をぶらついていた店員さんを捕まえて説明を乞う。
従来型は水を沸騰させるので、煮沸消毒にもなるし、周囲の温度も下げないが、電気代は格段に高い。気化型は、「洗濯物が乾くイメージ」で、あまり潤い感はない。
そして超音波は、霧のように細かい粒子が出てくるのだそうで、これは電気代が安いが、お手入れがやや面倒だという。
スラスラと水の流れるような説明から聞き取れたことを要約するとこんな感じだ。
お手入れが面倒、というのは、わたしのような横着者にとってはそうなのであって、マメな人にとってはなんでもないことかもしれない。
それにしても、なぜこのように、タイプによって一長一短なのか。
全てのメリットを網羅した製品がなぜ開発されないのだろうと、思ってもしかたがないことを思う。
「考えます」とひとこと言い置いて、参考までに、近くのB店にも行く。
置いてある商品の種類や価格は、店によって違うのだ。
こちらでは、加湿器のシーズンも終わりとあって、かなり値引きされている。
パソコン打ちながら使えるような、お手元タイプの加湿器も置いてある。
ドライアイ用ならむしろこちらのほうがいいのかも―と選択肢の広がりによって、迷いが深まる。
うろうろしていると、店員さんが近づいてきた。
A店で仕入れた知識をもとに、同じようなことを聞いてみる。
製品への視点や態度も、店員さんによってずいぶんと違う。
参考までに、と2か所の店に赴いただけなのに、かえってわからなくなった。
価格だけの比較に終わらない要素が増えただけである。
そこで再びA店へ引き返し、またB店に行き……。
あっちの店ではどうだったかしら、とうろうろすればするほど記憶があいまいになる。
メモをとればいいのだが、あまりごそごそとするのもはばかられる。
「あ、またあのおばさん来た」と完全に怪しい客になったにちがいない。
結局、最初に行ったA店で、超音波+ハイブリッドという名称だけはご立派なのを購入した。
手入れはやや面倒だが、電気代がお安いタイプである。
帰宅してから、さっそく説明書通りにタンクに水をいれて、スイッチオン。
蒸気が勢いよく立ち上ってくる。
電化製品が無事に稼働すると、ひとまず、ホッとするのである。
加湿器ひとつ買うのに、乾燥した店内をあっちにこっちに歩き回り、製品を凝視し、目が乾き疲れた1日であった。
エアコンだけでなく、花粉のせいもあるかもしれないが、今年は、目の渇きと疲れ、しょぼしょぼ感が強いのだ。
まずはA店に行く。
要するに潤えばいいのだから、なるべく安価なのを買おう、とすぐに決まるような気がしていた。
ところが、実際店頭に並べられたその種類の多さにとまどった。
水を加熱して蒸気を出す従来型に加えて、気化型だの、超音波式だの、ハイブリッド型だのと、商品名の上に札がついており、頭上には、それぞれのタイプのメリットデメリットを書いた看板がぶらさがっている。
その辺をぶらついていた店員さんを捕まえて説明を乞う。
従来型は水を沸騰させるので、煮沸消毒にもなるし、周囲の温度も下げないが、電気代は格段に高い。気化型は、「洗濯物が乾くイメージ」で、あまり潤い感はない。
そして超音波は、霧のように細かい粒子が出てくるのだそうで、これは電気代が安いが、お手入れがやや面倒だという。
スラスラと水の流れるような説明から聞き取れたことを要約するとこんな感じだ。
お手入れが面倒、というのは、わたしのような横着者にとってはそうなのであって、マメな人にとってはなんでもないことかもしれない。
それにしても、なぜこのように、タイプによって一長一短なのか。
全てのメリットを網羅した製品がなぜ開発されないのだろうと、思ってもしかたがないことを思う。
「考えます」とひとこと言い置いて、参考までに、近くのB店にも行く。
置いてある商品の種類や価格は、店によって違うのだ。
こちらでは、加湿器のシーズンも終わりとあって、かなり値引きされている。
パソコン打ちながら使えるような、お手元タイプの加湿器も置いてある。
ドライアイ用ならむしろこちらのほうがいいのかも―と選択肢の広がりによって、迷いが深まる。
うろうろしていると、店員さんが近づいてきた。
A店で仕入れた知識をもとに、同じようなことを聞いてみる。
製品への視点や態度も、店員さんによってずいぶんと違う。
参考までに、と2か所の店に赴いただけなのに、かえってわからなくなった。
価格だけの比較に終わらない要素が増えただけである。
そこで再びA店へ引き返し、またB店に行き……。
あっちの店ではどうだったかしら、とうろうろすればするほど記憶があいまいになる。
メモをとればいいのだが、あまりごそごそとするのもはばかられる。
「あ、またあのおばさん来た」と完全に怪しい客になったにちがいない。
結局、最初に行ったA店で、超音波+ハイブリッドという名称だけはご立派なのを購入した。
手入れはやや面倒だが、電気代がお安いタイプである。
帰宅してから、さっそく説明書通りにタンクに水をいれて、スイッチオン。
蒸気が勢いよく立ち上ってくる。
電化製品が無事に稼働すると、ひとまず、ホッとするのである。
加湿器ひとつ買うのに、乾燥した店内をあっちにこっちに歩き回り、製品を凝視し、目が乾き疲れた1日であった。