美容院に行く。
カラーをしながらスタッフさん、言いにくそうに小声で曰く「実は7月いっぱいで閉店することになりまして……」
本店のスタッフが足りなくなったので、ここを閉めてそちらに移るように要請があったそうだ。
彼女たちにしても、それを知ったのが5月の連休頃らしい。
「あまりに突然で……。お客さんにご挨拶のお知らせを送るのにてんやわんやなんですよお。こうしてお会いしてお知らせできてよかったです」と彼女。
行きつけの店というのは、これからもずっと続いていくものだと思っていた。
そこにはなんの根拠もない。
ないのだから、こうした突然のできごと(っておおげさだが)は当然起きる。
そして少なからず動揺する。
いつもそうだ。
美容院に限らず、かかりつけのクリニックや飲食店もしかり。
彼女に付いて本店に行くお客さんもいるらしい。
さて、どうするかな。
カラーの色、前髪の切り具合など、やっと憶えてもらったものを新しい店を探してまた最初から説明するのも億劫である。
もしお好みの長さより、切り過ぎちゃったとしても、そのうち髪は伸びるのだし……と思いつつも、やはり初めての店に足を踏み入れるのは緊張もし、最後まで油断ができない。
本店は、わたしの実家の近くだからタイミングを合わせてそちらに行くというテもあるのだが。
6年間。わたしが今の家に越してきてからお世話になった。
髪型の好みを敢えて説明しなくてもいい安心感はなによりにも代えがたいが、それでもカットしながらの雑談を通して、段々とこちらのことを見知られ始めている気の重さ、というのも感じていたので、「さようなら」のいい機会かもしれない。
カラーをしながらスタッフさん、言いにくそうに小声で曰く「実は7月いっぱいで閉店することになりまして……」
本店のスタッフが足りなくなったので、ここを閉めてそちらに移るように要請があったそうだ。
彼女たちにしても、それを知ったのが5月の連休頃らしい。
「あまりに突然で……。お客さんにご挨拶のお知らせを送るのにてんやわんやなんですよお。こうしてお会いしてお知らせできてよかったです」と彼女。
行きつけの店というのは、これからもずっと続いていくものだと思っていた。
そこにはなんの根拠もない。
ないのだから、こうした突然のできごと(っておおげさだが)は当然起きる。
そして少なからず動揺する。
いつもそうだ。
美容院に限らず、かかりつけのクリニックや飲食店もしかり。
彼女に付いて本店に行くお客さんもいるらしい。
さて、どうするかな。
カラーの色、前髪の切り具合など、やっと憶えてもらったものを新しい店を探してまた最初から説明するのも億劫である。
もしお好みの長さより、切り過ぎちゃったとしても、そのうち髪は伸びるのだし……と思いつつも、やはり初めての店に足を踏み入れるのは緊張もし、最後まで油断ができない。
本店は、わたしの実家の近くだからタイミングを合わせてそちらに行くというテもあるのだが。
6年間。わたしが今の家に越してきてからお世話になった。
髪型の好みを敢えて説明しなくてもいい安心感はなによりにも代えがたいが、それでもカットしながらの雑談を通して、段々とこちらのことを見知られ始めている気の重さ、というのも感じていたので、「さようなら」のいい機会かもしれない。