「介護者のつどい」なるものに初めて参加した。
各地区の地域包括センターで月に1度程度実施されている。
センターの職員がファシリテーターを務め、集まったかたたちが日々、介護していくうえでの困りごとや悩みをフリートークで話をする。
医師が同席しており専門的な立場から助言したり、経験者がアドバイスしたりということもある。
その日の参加者は男性3人、女性はわたしも含めて3人。
登録している人は10人前後らしいが、家の事情などで参加できない人もいるらしい。
その日わたしが、両親の状況や自分の立場などを自己紹介がてら話すと、ファシリテーターの職員が、馴染めるようにと気を使って話を振ってくださり、参加者のかたたちからはそれぞれの立場に基づいて感想や助言が返ってきた。
皆さん、現在は配偶者の介護をしており、お年も60歳代から90歳までと幅が広い。
親の介護はすでに終えているので、経験者としての立場から共感したり話を聞いてくださっているのがわかる。
参加者のひとり、90歳の女性は、95歳の御主人を自宅介護していると言う。
彼女が「まったく男の人って頑固! 全然こっちの言うこと聞いてくれなくて」と言えば、もうひとりの女性が大きくうなずき、ほかの男性参加者たちが照れ笑いをして雰囲気が和む。
配偶者問題とは無縁のわたしだが、両親の姿を重ね合わせたりして聞いている。
介護など他人事だと思っていた。
両親は要支援・要介護なのに、なんとか自立して生活しているので、自分が「介護者」であるなどと思ったことはなかった。
それほどの役割を担っていると思っていなかった。
というよりも、親が介護が必要な立場にまで弱ってしまったことを心のどこかで認めたくなかったのかもしれない。
しかし、「母娘は精神的に距離が置けないので辛いですよね」
「自宅介護から施設介護に移行するタイミングと線引きはむずかしいですよね」
「ちょっと自分が頑張ればできると思っているうちに深みにはまってしまいますよ」
「今日この問題を乗り越えればと思っても、明日には別の問題が起きますよ」
などという参加者たちの言葉はどれもこれもひとごとではなく、まっすぐに自分に刺さってきた。
共感しあえた心地よさと、初対面なのに調子にのって自己開示し過ぎた? という居心地の悪さの両方を抱えて、1回目の参加を終えた。
同席した医師曰く、「コロナが流行してきたので、来月の実施は見送ったほうがいいですよ」。
「ええッ、そうだったの」。保健所に居ながら全く知らなかった。多少増えているようだとは聞いていたが、コロナなど、遠い昔に”終わった感”があった。
そういえば、パリオリンピックもその存在を全く忘れていた。
実家と自宅を行ったり来たりしているうちに、周囲に対する興味の幅がすごく狭まっていたのだと思い知った。
各地区の地域包括センターで月に1度程度実施されている。
センターの職員がファシリテーターを務め、集まったかたたちが日々、介護していくうえでの困りごとや悩みをフリートークで話をする。
医師が同席しており専門的な立場から助言したり、経験者がアドバイスしたりということもある。
その日の参加者は男性3人、女性はわたしも含めて3人。
登録している人は10人前後らしいが、家の事情などで参加できない人もいるらしい。
その日わたしが、両親の状況や自分の立場などを自己紹介がてら話すと、ファシリテーターの職員が、馴染めるようにと気を使って話を振ってくださり、参加者のかたたちからはそれぞれの立場に基づいて感想や助言が返ってきた。
皆さん、現在は配偶者の介護をしており、お年も60歳代から90歳までと幅が広い。
親の介護はすでに終えているので、経験者としての立場から共感したり話を聞いてくださっているのがわかる。
参加者のひとり、90歳の女性は、95歳の御主人を自宅介護していると言う。
彼女が「まったく男の人って頑固! 全然こっちの言うこと聞いてくれなくて」と言えば、もうひとりの女性が大きくうなずき、ほかの男性参加者たちが照れ笑いをして雰囲気が和む。
配偶者問題とは無縁のわたしだが、両親の姿を重ね合わせたりして聞いている。
介護など他人事だと思っていた。
両親は要支援・要介護なのに、なんとか自立して生活しているので、自分が「介護者」であるなどと思ったことはなかった。
それほどの役割を担っていると思っていなかった。
というよりも、親が介護が必要な立場にまで弱ってしまったことを心のどこかで認めたくなかったのかもしれない。
しかし、「母娘は精神的に距離が置けないので辛いですよね」
「自宅介護から施設介護に移行するタイミングと線引きはむずかしいですよね」
「ちょっと自分が頑張ればできると思っているうちに深みにはまってしまいますよ」
「今日この問題を乗り越えればと思っても、明日には別の問題が起きますよ」
などという参加者たちの言葉はどれもこれもひとごとではなく、まっすぐに自分に刺さってきた。
共感しあえた心地よさと、初対面なのに調子にのって自己開示し過ぎた? という居心地の悪さの両方を抱えて、1回目の参加を終えた。
同席した医師曰く、「コロナが流行してきたので、来月の実施は見送ったほうがいいですよ」。
「ええッ、そうだったの」。保健所に居ながら全く知らなかった。多少増えているようだとは聞いていたが、コロナなど、遠い昔に”終わった感”があった。
そういえば、パリオリンピックもその存在を全く忘れていた。
実家と自宅を行ったり来たりしているうちに、周囲に対する興味の幅がすごく狭まっていたのだと思い知った。