TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

いつ終わることやら

2024年07月18日 | エッセイ
非常勤職員として再就職してから約4か月。
現在は、「災害時マニュアル」の改訂作業をしている。
災害が起きたときの対応について、その手順や連絡先などが書かれたマニュアルである。
どこから手をつけていいのかわからずに、ほぼ10年近く放っておかれたものらしい。
いつ起きるかわからない災害よりも、目の前の用務が優先されるのである。
実際に災害が起きたときに、この分厚いマニュアルをいちいち読んでいる暇や余裕があるかはともかくとして、あったほうが気持ちの拠り所にはなる。
なにしろ、職場は陸の孤島のような場所にある。
電車やバスがストップしてしまったら、頼みの綱は手持ちの防災倉庫、近隣の医療機関や、商店の類だろうから。
この作業を、わたしのような週3日程度のお手伝い勤務の人間に任せるのは、業務量的にもぴったりだと踏んだようだ。

さて、軽い感じでさらっと頼まれたわりには手をつけてみると、ことさら細かい作業で往生している。
組織が10年前とは大きく変わっており、連絡先の電話番号だけでなく、部署そのものがすでに存在しなかったりする。
それをネットで調べて赤字で加筆修正していくのは、蟻んこを一匹ずつ見つけてはつぶしていくようなものである。
机にしがみついて「蟻んこ作業」を続けていたら腰がジンジン痛みだしてきて、座っていられなくなった。
立ってそこいらを少し歩いて、そして再び席に戻る。
目もしょぼしょぼしてきたので、目薬をさしにトイレに向かう。
時間が長く感じられる。
こんなペースでは、おそらく来年度に持ち越しだろう……。

終業時刻の4時半、皆さんよりも一足先においとまして電車に乗ると、先ほどまでの腰の痛みがウソのように引いた。
電車の座席が、腰痛持ちの乗客に優しい構造に作られているとはとうてい思えないが、本当である。
からだは正直なのである。



コメント (2)
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