箕面の森に熊か・・・??
今日、清水谷から自然6号路(四反田谷)を上っている時
でした。
先日、この谷でシカが水を飲んでいる所を見かけたので・・・
今日もいるかな? と眺めていました。
すると、シカではありませんが、何だか? 小さな動物達が谷川の
水辺にいるのが見えました・・・
イノシシやキツネ・タヌキの大きさより小さく・・・ なんだろうか?
こんな日に限って双眼鏡を入れ忘れて、目視でしか確認でき
ませんが・・・
どうやらテンの親子ようです。
車の通る府道から、ほんの10分ほど入った所で、少し走れば
大都心に出るとは思えない、豊かな自然の残る森の谷間です。
森の谷間と言えば・・・
先日、あたごの森から古参道を上っている時でした・・・
少し、小用を足している時に・・・(失礼!)
東側の谷間に黒く大きな動物? の動く姿が目に入りました・・・
なんだあれは!?
一瞬体がこわばり、カメの頭も急に引っ込んでしまうほどでした。
数日前に、きのこ採りの人と、山菜取りの人が、別々のところで熊に
襲われて大ケガをしたというニュースを見たところでしたから・・・
それに以前、有名なアルピニストが奥多摩でジョギング中に熊に
襲われて大怪我をし、ヘリコプターで搬送されたニュースも
あったので、瞬時に私の脳が反応したようです。
まさか箕面に熊がいるはずもなく?
大きいイノシシだったのかもしれませんが・・・?
私はそれからすぐにリュックを広げ、探し回ってやっと見つけたの
が・・・ 鈴です!
以前、勝尾寺で買ったものですが、余り使った事はなく、リュックの
底に埋もれていました・・・
こんな時は、いつも雑多な物を持ち歩いている効用です。
チリン チリンチリン・・・
急に夏の夜店の風鈴のごとく、賑やかになりました・・・
人間の出す音を聞いて避ける(逃げる)という熊ですが、どれだけの
効果があるのか分かりません・・・ しかし、ひとまず安心!
私は昼間にイノシシに出会ったという事はありませんがが・・・
(箕面の森から東へ続く 山系の六甲山周辺には、昼間から
イノシシがでて、ハイカーから餌をもらっているものもいるとか
聞きましたが・・・
箕面では ”サルに餌を与えないで下さい・・・” との看板標示
ですが、六甲山では ”イノシシに餌を与えないで下さい・・・”
との 看板標示があるようですよ・・・
地域によって違うのですね?)
しかし、先年の正月の事・・・
雪の積もる天上ケ谷を上っていくと、サルの軍団 約100数十匹の
中にいつの間にか囲まれ、群れの中に入ってしまい、立ち往生した
事がありました・・・
やがて猿達が移動すると、目の前に同じように立ち往生していたの
か?
大きなイノシシと、その子供(うりぼー)がいて、取り残されたもの
同士、目がしっかりと合ってしまいました・・・
初めてイノシシと対峙し、しばしにらめっこをしていて・・・
と 言うより私は一瞬の金縛り状態でした・・・ 恐かった!
やがてイノシシの方がゆっくりと目を離し、山裾を駆け上がって
いきましたが・・・
それこそ猪突猛進されたらどうしよう・・・ と、腰が抜けそうでした。
何も無くてよかったものの、事前に鈴をつけて、人間の存在を
しっかりとアピールしておくべきだったと反省したものです・・・
森の中で、小さな可愛いリス(ホンドリス)はよく見かけます・・・
目の前で、時には高さ30余Mにもなる杉の木立を、一気に駆け
上るショー? を 見せてくれるときもあり、楽しいものです。
野ウサギが、急に飛び出してきたこともありました・・・
この時も小用中でした(失礼!)が、余りの不意打ちに、驚いた
カメの頭が急に引っ込んだまま、しばらくは出てきませんでした。
一番リラックスしている時ですから、そのビックリ驚く気持ちも分かり
ますが・・・ 何の話!?
そんな事を思い出しながら、箕面ビジターセンターへ戻り、
「箕面の森の博物館」で休憩しながら、何気なく動物の剥製を
見ている時でした・・・ 急に思い出しました・・・
そう言えば、何年か前に、”箕面に熊 現われる!” の見出しで、
大きく新聞で報道された事を思い出し、当時の新聞を資料として
ここに置いていないか?
早速、センターの係員に聞いてみました・・・
すると、「 そうでしたね・・・ 新聞は資料として確かに置いてました
が、一昨年に処分してしまいました・・・
熊が現われて大騒ぎになったのは、私の着任前ですから・・・
約10余年前ぐらいでしょうか・・・
それ以来、箕面に熊! は、聞きませんね・・・ 」 との事でした。
最近、熊は現われていないとの事で一安心ですが、確かあの年は
暖冬で、冬眠できない熊が、餌を求めて南下してきたのでは・・・?
と、地球温暖化の記事が併載されていたように思います・・・
今年も暖かいようですから・・・ 何となく気がかりです・・・
森の中も、秋の収穫の季節を迎え、沢山の実がなっています・・・
春や夏に花を咲かせていた木に、実りの秋がやってきました。
今年は森の実りは豊作のように見えますが、どうなんで
しょうか?
ヤマグリ、ヤマガキ、ヤマナシ、ギンナン、ガマズミ、アケビ、
ヤマブドウ、ムラサキシキブ、マンリョウ、ネズミモチ、ゴンズイ、
マユミ、ツルウメモドキ、イイギリ、サネカズラ・・・ いっぱいですね。
まさに森で一番食糧が豊かな時期を迎えたので、動物や鳥、昆虫も、
生きもの全てが、森の恩恵に授かる時期が来たのでしょうね・・・
特に、これから冬眠する熊たちにとっては、沢山食べて、寒い冬に
備えなければならないので、まさに生き抜くための死活問題なの
ですね・・・
足元のアリ達が、活発に動き回って、働いている姿をしばらく眺めて
いました・・・
それなのに横の草むらからは、ノンビリと演奏にふける楽しそうな
キリギリスの音も聞えてきます・・・
子供のころはよく 「アリとキリギリス」 のイソップ物語を聞か
されて、アリさんのように、せっせと毎日働く事の大切さを、教え
られてきたものです・・・
( 最も近ごろは、この童話にも逆説があるようで・・・
遊んでいたキリギリスの方が大成功したとか?
そんな本を見ましたが、何がいいのか、人生は分かり
ませんがね・・・ )
気象庁の発表した長期予報では、今年の冬は暖冬とか・・・
となると、寒暖の差が激しいほどきれいだと言う箕面のモミジも、
鮮やかに紅葉が映えないかもしれませんね・・・ ?
それでも確実に、やがて寒い冬はやってきます・・・
森の生きもの達が、冬支度に奔走しているこの時期・・・
それを横目で見ながら、そんな秋の風情をノンビリと楽しむ
私などは、さしずめ古いキリギリスの部類なのでしょうね・・・?
秋の森生き物たちの賑わいに
切り株に熊かと思い後ずさり
秋風情枯れ葉踏みしめ想う雲
アリさんよ暖冬だとよキリギリス (花詩)
'13 10/28