今年4月に入り、18日の日米首脳会談、28日の朝鮮半島南北首脳会談と相次ぎ、今月か6月初旬に行われる予定の米朝首脳会談が注目の的になっている。
日米首脳会談では、安倍首相は米フロリダ州でトランプ米大統領と会談した。日本政府によると、北朝鮮の核・ミサイルの検証可能で不可逆的な廃棄に向け、最大限の圧力をかけ続ける方針を確認したとのことだ。
共同記者会見で、安倍首相はトランプ大統領の北朝鮮対策を褒めちぎったが、わざわざトランプ氏の別荘に足を運んでまで確認しなければならない重要事項の話し合いがあったのであろうか。
トランプ大統領は中間選挙に向けて成果を焦っており、北朝鮮の金委員長はそこにつけこんでいるとの凡人の間の噂であるが、安倍首相は友人として忌憚なく意見を述べたであろうことに期待する。
また、来る米朝首脳会談で日本人拉致問題を提起することでも合意したそうだ。北朝鮮には現在3名の米国人が拘留されているが、その釈放が米朝の会談の折発表され、トランプ大統領の成果と誇る筋書きが出来上がっているとの説もあり、日本人拉致問題提起はリップサービスであろうと勘繰られる。
評論家の田原総一朗氏は2009年4月の未明にテレビ朝日系で放送された討論番組「朝まで生テレビ!」で、横田めぐみさんや有本恵子さんなどの死亡説を展開したそうだ。 この発言について、「家族会」や「救う会」は、確実な根拠も示さず被害者死亡説を公共の電波を使ってまき散らしたとすれば、著しい人命軽視であり、家族と多くの国民の気持ちを踏みにじると反発し、田原氏とテレビ朝日に対して抗議したそうだ。
確かに、死亡したことは北朝鮮の発表のみであり、家族会の言い分は尤もであるとし、安倍首相を始めとする日本政府は生きていることを前提に外交交渉を進めている。
40年以上前の1977年に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんを始めとし、拉致された人々の多くは現在生存していないだろうと思うのが自然である。その理由は、叔父の張成沢氏を粛正する程の冷酷な金委員長にとって、後に災いとなりそうな人物は簡単に抹消されるだろうと思うからだ。
さて、今後予定される米朝首脳会談においてはあくまでも核廃棄が主要議題であり、拉致問題にどのくらい時間が割かれるか極めて疑問である。日本人拉致問題は日朝間の話し合いで解決すべき問題であるため、せめてその話し合いの場を設ける位の確約をとってくれれば、安倍首相の得点となるだろう。
しかし、北朝鮮は先に死亡を発表し、その後の詳細調査の約束を反故にしている。恐らく会談後の記者会見においても、金委員長は拉致問題は解決済みと発言するか、全く言及することは無いだろう。
菅官房長官は19日の記者会見で、一連の会談について「北朝鮮や経済で非常に率直で突っ込んだ意見交換ができ、極めて有意義だった」と評価し、「食事やゴルフなど7時間以上の時間を共にし、くつろいだ雰囲気の中で信頼関係を一層深めることができた」と述べたが、具体的な成果が無かったことを言い訳しているようで、白々しく聞こえた。
最近のニュースは、韓国と北朝鮮の首脳会談の話題で持ちきりである。両国の軍事衝突は遠のいたのは確かであろうが、非核化問題に関しては全く進展しておらず、大騒ぎする方がおかしいとすら感ずる。来る米朝会談でも進展が期待できるか疑問であるが、期待せざるを得ない。2018.05.02(犬賀 大好-438)
日米首脳会談では、安倍首相は米フロリダ州でトランプ米大統領と会談した。日本政府によると、北朝鮮の核・ミサイルの検証可能で不可逆的な廃棄に向け、最大限の圧力をかけ続ける方針を確認したとのことだ。
共同記者会見で、安倍首相はトランプ大統領の北朝鮮対策を褒めちぎったが、わざわざトランプ氏の別荘に足を運んでまで確認しなければならない重要事項の話し合いがあったのであろうか。
トランプ大統領は中間選挙に向けて成果を焦っており、北朝鮮の金委員長はそこにつけこんでいるとの凡人の間の噂であるが、安倍首相は友人として忌憚なく意見を述べたであろうことに期待する。
また、来る米朝首脳会談で日本人拉致問題を提起することでも合意したそうだ。北朝鮮には現在3名の米国人が拘留されているが、その釈放が米朝の会談の折発表され、トランプ大統領の成果と誇る筋書きが出来上がっているとの説もあり、日本人拉致問題提起はリップサービスであろうと勘繰られる。
評論家の田原総一朗氏は2009年4月の未明にテレビ朝日系で放送された討論番組「朝まで生テレビ!」で、横田めぐみさんや有本恵子さんなどの死亡説を展開したそうだ。 この発言について、「家族会」や「救う会」は、確実な根拠も示さず被害者死亡説を公共の電波を使ってまき散らしたとすれば、著しい人命軽視であり、家族と多くの国民の気持ちを踏みにじると反発し、田原氏とテレビ朝日に対して抗議したそうだ。
確かに、死亡したことは北朝鮮の発表のみであり、家族会の言い分は尤もであるとし、安倍首相を始めとする日本政府は生きていることを前提に外交交渉を進めている。
40年以上前の1977年に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんを始めとし、拉致された人々の多くは現在生存していないだろうと思うのが自然である。その理由は、叔父の張成沢氏を粛正する程の冷酷な金委員長にとって、後に災いとなりそうな人物は簡単に抹消されるだろうと思うからだ。
さて、今後予定される米朝首脳会談においてはあくまでも核廃棄が主要議題であり、拉致問題にどのくらい時間が割かれるか極めて疑問である。日本人拉致問題は日朝間の話し合いで解決すべき問題であるため、せめてその話し合いの場を設ける位の確約をとってくれれば、安倍首相の得点となるだろう。
しかし、北朝鮮は先に死亡を発表し、その後の詳細調査の約束を反故にしている。恐らく会談後の記者会見においても、金委員長は拉致問題は解決済みと発言するか、全く言及することは無いだろう。
菅官房長官は19日の記者会見で、一連の会談について「北朝鮮や経済で非常に率直で突っ込んだ意見交換ができ、極めて有意義だった」と評価し、「食事やゴルフなど7時間以上の時間を共にし、くつろいだ雰囲気の中で信頼関係を一層深めることができた」と述べたが、具体的な成果が無かったことを言い訳しているようで、白々しく聞こえた。
最近のニュースは、韓国と北朝鮮の首脳会談の話題で持ちきりである。両国の軍事衝突は遠のいたのは確かであろうが、非核化問題に関しては全く進展しておらず、大騒ぎする方がおかしいとすら感ずる。来る米朝会談でも進展が期待できるか疑問であるが、期待せざるを得ない。2018.05.02(犬賀 大好-438)