日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

地球温暖化がもたらす更なる脅威

2018年09月05日 09時07分42秒 | 日々雑感
 今年の夏はやけに暑い。地球温暖化の影響との説が有力であるが、再来年東京オリンピックの年は更に暑くなるのであろうか。

 気象庁の報告によると、日本の年平均気温は長期的には100年あたり約1.19℃の割合で上昇しているそうだが、年毎の変動が大きく、特に1990年代以降、高温となる年が頻出しているとのことだ。

 環境省が宣伝のため制作した動画 ”2100年 未来の天気予報” では、地球温暖化への対策を怠った未来を予想し、「明日の予想最高気温は東京や名古屋44度、大阪43度、福岡42度、札幌でも41度、那覇39度……となるでしょう」と、予報している。

 近頃の暑さを経験すると、決して的外れでないような、あるいはもっと早い時期にそんなことが起こりそうな気がする。

 地球温暖化は平均気温の上昇ばかりでなく、当然降水量にも影響を与える。国内51地点で観測された降水量から計算した2017年の年平均降水量は、例年になく多雨の年であったようである。降水量も気温と同様に年ごとの変動が大きくなっているとのことだ。

 日本では、幸いなことに、これまで全国的な旱魃に見舞われたことは無かったが、これからはそんなことが起こる可能性も出てくる。

 また雨は年間を通して平均して降れば良いが、まとめて降るところに問題がある。日本では短時間強雨の発生回数は、ここ30年間余りで増加傾向にあるそうだ。1時間に100mmを超すような降水は土砂崩れなどの自然災害を起こす。

 1時間に30~50mm位の降水は”バケツをひっくり返したような雨”と表現するが、これ以上の場合は何と表現するのだろう。自然現象に対し様々に表現するのが日本語の特徴であるが、”バケツ・・・”以上の表現が見当たらないのは、こんな現象がこれまで日本では無かった証拠であろう。

 ”天地がひっくり返ったような” や ”地獄の釜の底が抜けたような” は、何となく恐ろしいことが起こりそうだと言う意味で使いたいが、実感が伴わないところが欠点である。その内、誰かがもっと適切な言葉で表現するだろう。

 この異次元の異常降水は、観測史上始めて、50年に一度等、という言葉で言い表されるが、毎年のように発生し、日本の恒例の行事になりつつあるように感じる。

 実際、2014年の広島地区での平成26年8月豪雨、2015年の平成27年9月関東・東北豪雨、2016年の北海道への3つの台風の上陸、2017年の平成29年7月九州北部豪雨、今年7月西日本豪雨と毎年の恒例行事化している。

 地球温暖化は北極海の氷の減少、世界各地の氷河の後退などで観察されるが、アラスカ、シベリヤ等における永久凍土の溶解にも見られるとのことだ。

 最近、シベリアの氷の大地で長い時間にわたって凍りづけされてきた線虫の一種が、実に4万2000年ぶりに息を吹き返して活動を再開していることが明らかにされたそうだ。線虫の生命力に驚かされる一方、これらの線虫と同じように、永久凍土に眠る古代の細菌やウイルスたちが現代によみがえり、人類の新たな脅威にならないのか、心配の種でとなる。
2018.09.05(犬賀 大好-474)