日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

認知症の予防法は数多あれど!

2019年06月08日 08時48分44秒 | 日々雑感
 認知症患者は、このままでは2025年に700万人を突破するとの予想で、65歳以上の5人に1人が該当することになる恐ろしい世の中が待ち受けるようで、高齢者の自分は認知症とならないように何とか対策せねばと内心焦る。

 アルツハイマー病の治療薬も最近増えているが効果は単に進行を遅らせる程度のようで、抜本的に治すまでには至らないようだ。また新たな治療薬の開発も必死に進められているようだが、現時点では見つかっていない。アルツハイマーを完治させる薬を発見あるいは発明すれば、間違いなくノーベル賞に値するだろう。その位社会的なインパクトは大きい。

 認知症の直接の原因は脳の神経細胞の劣化だ。ある種のたんぱく質が脳に蓄積することで神経細胞が破壊され、能の働きが劣化する現象とのことだが、このたんぱく質の蓄積がなぜ始まるのかは分かっていないとのことだ。

 アルツハイマーの場合、アミロイドβと称する蛋白質であるが、その蓄積の原因は、・炎症、・栄養不足、・毒物の三つに大別されるとの説がある。この場合毒物とは水銀などの有害金属やカビから発生するカビ毒を言うようだ。この他伝染性病原菌説もあり、炎症や栄養不足まで含めれば何でも原因になりそうな混とん状態だ。

 何か一つの根本原因があるのか、あるいは複数の原因があるのか、はたまたいくつかの要因が重なれば発生するのか科学的には興味深いテーマであるが、高齢者には一刻も早く突き止めてもらいたい。

 根本原因が不明でも、認知症の中でもっとも多いアルツハイマー病は、生活習慣の改善である程度が予防できることが分かってきたようだ。糖尿病や高血圧の生活習慣病予防のためと同様に、バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠、が肝要と言われており、これらの予防策は認知症に限らず健康に生きるための必須の習慣でもある。

 また、アルツハイマーにはこれらだけでなく、活発に人と交流し、趣味を楽しみ、積極的に社会参加することすなわち脳を活性化することが効果的と言われている。

 更に人間の五感を刺激することも認知症予防に効果的と言われているが、その点異性に恋することが最も分かり易い。しかし、恋心は若者の特権で高齢者にはなかなか湧き上がってこないし、もし芽生えたとしても世間体を考えると深入りが出来ない。

 十分な睡眠は健康の基本だが、“とりすぎ”は認知症には逆効果になるそうだ。本来、脳には、アミロイドβのような有害な物質を除去して脳機能を保つ働きがあり、その役割を担っているのが睡眠だそうだ。この点睡眠不足が認知症の原因になることは理解できるが、睡眠過多が原因になるとは理解できない。

 しかし、2017年にアメリカの神経学会が約2400人の高齢者(平均年齢72歳)を対象に行なった調査によれば、1日9時間以上睡眠をとると、それ以下の人間に比べて認知症の発症率が2倍になることが判明したそうだ。

 この調査がどのように行われたか分からないが、睡眠をとる理由が明確に区分されていただろうか。運動等による疲れが原因であるならば、いくら長時間寝ていても体に害は無いと思うが。

 兎も角、認知症の予防法はどれも決定的な方法では無く、どの程度行えばよいかは誰も教えてくれない。個人差も大きいだろうし、長続きさせるためには何より気力が必要だが、気力の維持の仕方まで教えてくれない。

 認知症予防のためには、数多くの生活習慣が提案されているが、結局のところ絶対に認知症にならない予防策はよく分からず、健康に過ごせるような習慣が一番良いとの結論であろう。2019.06.08(犬賀 大好-553)