日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

権力に媚びない野党の実現を願う

2023年08月26日 10時22分28秒 | 日々雑感
 衆議院の国会議員定員465名で、その内自由民主党(自民党)は261名で全体の56%を占める。自民党以外は204名であるが、最大野党の立憲民主党ですら96名で自民党の半分以下に過ぎない。自民党に対抗するためには自民党以外が一致団結でもしない限り不可能である。

 現在日本には、公明党、日本維新の会、国民民主党、日本共産党、れいわ新選組、等の政党がある。政党とは次のいずれかにあてはまる政治団体である。①所属国会議員が5人以上あるいは②前回の衆議院議員総選挙、前回又は前々回の参議院議員通常選挙のいずれかにおいて得票率が2%以上。かって政権を握ったことのある社会民主党の流れをくむ社民党は条件①を満たさず、かろうじて条件②を満たし、政党の体面を保っている。

 政党とはならない政治団体は数多くあり、現在3千程度の団体が存在するようで、実に様々な主張がある。現在自民党は公明党と連立政権を組んでおり、公明党は衆議院32名で、岸田派の46名にも及ばないが、歴代国交大臣を独占している。国交大臣は、道路や土木の工事だけでなく、ダムや港湾、不動産や航空など、国交省が所管する業界は幅広く、無数の利権を握っている。自民党が公明党に国交省大臣の席を譲る最大のメリットは選挙時における支援であろう。公明党の支持母体は創価学会である。宗教団体の信者は実に真面目だ。上の指示には忠実に従い選挙の際には手足となって活動するからだ。

 公明党が連立を組む理由は、大臣の席の確保もあろうが、与党となると国交省に関する利権に絡むメリットがあるからであろう。日本維新の会の馬場代表もこれに魅力を感じているからであろう、日ごろの発言も自民党寄りの傾向がある。先日も第1自民党と第2自民党の改革合戦が政治を良くする、と発言し、物議をかもしている。二大政党を目指す趣旨とされるが、野党をまとめようとする姿勢は皆無である。

 国民民主党も現在代表を選ぶ選挙中であるが、候補者二人の意見の主な違いも自民党に対する姿勢の違いであろうが、門外漢にはその違いがよく分からない。

 野党第1党の立憲民主党が野党をまとめようと苦労しているが、先行きの見通しは極めて暗い。野党の役目は与党の権力行使の行き過ぎを正すことであろうが、とかく何でも反対と批判されるが、やむを得ない。兎も角多勢に無勢の背景で自民党議員の気の緩みが目立つ。新たな大臣就任となると必ず起こる政治資金収支報告書を巡る不祥事、最近では洋上風力発電をめぐる秋本衆議院議員の収賄事件や松川るい議員のパリへの観光旅行気分の研修旅行とその対処法等、枚挙にいとまがない。

 岸田首相は、国防費の倍増や原発の再稼働等、の難問をさりげなく実行したが、野党の追及は甘く、その制限や限界等は明確になっていない。
世界は価値観が多様化する現在、二大政党政治は無理かも知れないが、少なくとも権力に媚びへつらわない勢力の拡大を願う。
2023,08,26(犬賀 大好ー941)