日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

生命の誕生とはやぶさ2

2014年12月17日 10時25分01秒 | 日々雑感
 12月はじめ、はやぶさ2号が打ち上げられた。目的地の小惑星は地球が誕生した46億年前と同時期に誕生し、その構成物質に有機物や水が含まれていると考えられている。地球誕生の謎に加えて、海の水の起源や生命の原材料となった有機物の起源も探ることに目的がある。順調にいけば、東京オリンピックが終了し、その余韻が残る間に帰ってくる計画である。
 人間を始めとする生物を構成する蛋白質の構成ユニットはアミノ酸である。そのアミノ酸を無機物から合成することは、実験室レベルで可能であるが、そのアミノ酸が更に複雑な有機物に進む過程は、全く分かっていない。ダーウィンの進化論では単純な組成から複雑な構造へと進化していくとの説であるが、生命誕生の謎に関しては全く触れられていない。
 ウイルスは、現在流行中のインフルエンザの元凶であるが、基本的にはタンパク質と核酸からなる粒子であり、生物の特徴である自己の複製は自分だけでは出来ず、他の細胞の中に入り込んでのみ可能であるという、生物と無生物の中間にある。生物誕生前に、このような無生物に近いウイルスの誕生があったと考えたくなるが、このウイルスですら何か他の生物が存在しなければ増殖出来ないとなると、では最初の生物は何であったか謎は深まる。それどころか、現在の自然科学でも生物・生命の定義すら出来ないほど生命の謎は深い。
 このような考えに対して「知的設計説」がある。これは「知性ある何か」によって生命や宇宙の精妙なシステムが設計されたとする説である。「知性ある何か」を神様と解釈すれば分かりやすい。宇宙のどこかに神様がおり、神様が生命の種を地球上に撒き、その種がまわりの環境に応じて進化し、現在の生態系が出来上がっていると言う説だ。神様を持ち出せば、色々な謎も一挙に解決する。そこで神様とは何者かを知りたくなくが、この説においては愚問となろう。兎も角、神様を持ち出さなければならないほど、生命誕生の謎は深いわけだ。はやぶさ2はこの謎に少しでも近づけるか。東京オリンピックより遥かに興味深い。(犬賀 大好-84)

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