日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

1年前を振り返って(政策の大転換を日本は出来るのか、2020年8月)

2021年08月15日 18時23分08秒 | 日々雑感
ちょうど1年前に日本の原子力政策等の政策の大転換は官僚の前例踏襲主義等により難しい旨を記した。しかし、経産省の新しいエネルギー基本計画の原案では、菅首相の2050年温室効果ガス実質ゼロ宣言を受けて、自然エネルギーの活用が大幅に増えたのは画期的だ。ついでに原子力政策の大転換もあるかと思ったが、何も変わらなかった。この裏には、推進派と反対派の激しい戦いがあるらしく、纏めきらなかったようだ。
菅首相のゼロ宣言は思い切った決断と感心したが、先進国に足並みを揃えるためであると知り、やはり日本は外圧が無ければ大転換は出来ないと改めて感じた。2021.08.15(犬賀 大好)

1年前を振り返って(新型コロナウイルスの重症者の数が何故減っているのか、2020年8月)

2021年08月14日 13時32分53秒 | 日々雑感
ちょうど1年前には、新型コロナウイルスの重傷者が減っている理由は不明だがその現象があるらしいと知って、近い将来インフルエンザと同様に流行性感冒の一つになっていくような気持にもなる、と楽観的な記事を書いていた。
しかし、予想は全くはずれ、2021年8月には、日本全体で2万人を超え、感染爆発し、留まる所を知らない。
政府は東京都等に出されている緊急事態宣言を9月末まで延長する予定のようだが、パラリンピックはやはり強行開催のようだ。当面感染者数は増加の一途だろう。2021.08.14(犬賀 大好)

オリンピックの商業化と選手の職業化

2021年08月14日 09時26分29秒 | 日々雑感
 先日閉幕した東京五輪はメダルを過去最大の計58個獲得し、金メダルも27個獲得したためか、大いに盛り上がり、世論調査でも国民の60%以上がやってよかったとの評価だ。

 金メダル選手はインタビュー攻めであったが、どの選手も異口同音に開催してくれた関係者に感謝するとのコメントを発していたのには少々違和感があった。コロナウイルスの蔓延する中、開催強行した関係者に感謝の気持ちを表したい気持ちからの発言であろうが、どこか上からの指示があったとも感じられたのだ。メダル獲得は本人の努力があったからであるが、国の手厚い支援があったればこそだ。

 国の支援で思い出すのは、かって社会主義国が国を挙げて選手を育成し、メダルを数多く獲得しオリンピックを国威発揚の場としたことである。今回の東京五輪でもその方式を真似ただけと見ることもできる。

 また、当初オリンピックは個人が趣味で始めたスポーツの延長線上にあったが、サポート体制やトレーニング機材を充実させ専業選手としてスポーツに集中することができるプロ選手の活躍が顕著となり、そしてトップレベルのアスリート達を見たいと言う人々の声も大きくなった。それとともにマスコミはスポーツをエンターテイメントとして持ち上げ、国際オリンピック委員会(IOC)も商業主義の傾向が強くなってきた。

 さて、オリンピックで金メダルを取ればマスコミを初めとする社会の寵児となり、選手ばかりでなく、指導者や両親、親族まで紹介される。選手を引退した後でも、競技団体の委員になったり、元メダリストとしてテレビに出演したりして、一生安泰で政治家への道も拓ける。このために、小さいころからの英才教育やチームを組んでの支援体制が盛んになり、スポーツの職業化が進むこととなり、体操一家の名前も生まれた。

 個人が趣味で始めたスポーツでオリンピックに出ることは難しくなってきたが、スケートボード選手の岡本碧優の活躍が印象に残る。オリンピックの最後の演技でも転倒し惜しくも4位となったが、演技後他の選手たちが涙の岡本の元へと近寄り担ぎあげて健闘を称える場面があった。このように歴史が浅い種目ではまだアマチュアイズムが残っている気がする。しかし数年後にはこのスポーツも選手強化がシステム化し、アマチュアイズムの発揮が難しくなっているのではなかろうか。

 大会開催前国民の大半が開催に否定的であったが、開催後はやってよかったとの評価が大半だ。これをもって、大衆のいい加減さを嘆く人もいるが、選手が全力を出して活躍する姿を見て感激することは万人の共通感情だ。これこそがスポーツの力であろうが、これはなにもオリンピックに限らず、普通の国際大会でも同じことである。

 ゴルフ、テニスやサッカー等、ほとんどの競技には世界選手権やワールドカップがあり、オリンピック出場選手も次の大会に備えて訓練を始める等のコメントを発しているが、正にスポーツが職業なのだ。大金をかけてオリンピックをわざわざ開催する意義を改めて冷静に考える必要がある。
2021.08.14(犬賀 大好ー737)

菅首相がIR誘致反対を表明した横浜市長選

2021年08月11日 09時32分05秒 | 日々雑感
 任期満了に伴う横浜市長選(8月22日投開票)が行われるが、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致の是非が主な争点になると予想される。

 横浜市の現在の林市長は、人口減少社会の到来や超高齢社会の進展などによる社会経済状況の変化においても、将来にわたり成長・発展を続けていくための一つの手段として山下ふ頭におけるIRの実現に向けて、検討・準備を推進している。

 他方、IRの誘致に対し、横浜市民の71%が反対していることが7月始めに神奈川新聞社とJX通信社が合同で実施した市民意向調査で分かった。今回の調査では71%の反対の内、「強く反対」が53%を占めており、また2019年の調査では64%、2020年では66%と漸増し、今回71%に達したことも、単に一時的なムードでない民意の強さを物語っている。

 さて、市長選への立候補者は8名と過去最多となった。この内2氏がIR誘致に賛成、6氏が反対の立場であり、これも世論に便乗している感である。現職の林文子氏はIR実現を望む地元経済界などからの要請に応えて出馬した。住民の大半がIR反対であり、数的には林氏は不利であるが、他の候補の多くが反対の立場であることから、票が分散される可能性が大きい点で有利となるかも知れない。

 さて、驚くべきことに、菅首相が前国家公安委員長で元衆院議員の小此木氏への支援を表明したのだ。小此木氏は首相が推進してきたIR誘致について”地域の理解、市民の理解が十分に得られていない”として取り止め表明していたが、首相は林氏ではなく小此木氏を支持したのだ。いつの間にか、首相は誘致反対派に豹変したのか。

 この裏には、横浜市の事業者公募に対し、2グループの事業者が参加資格審査を通過したと明らかにされているが、いずれも中華系の企業だそうで、この参入を拒絶する目的があるのだそうだ。政府は米国の意向からラスベガス系のカジノ業者の参入を目論んでいたが、規制の厳しさ等から撤退を決めたそうで、それならば一層のことIRを止めてしまえとなったと勘ぐる事が出来る。

 また世論は当てにならないとの判断があるのでは無いだろうか。当面世論に便乗して誘致反対で当選し、時間が経てば熱も冷め、財政問題の現実に直面し、IR誘致に方向転換出来るとの読みがあるのでは無いだろうか。この間に規制を緩め米国系企業の参入をし易くすれば良いと。

 菅首相はIR推進の立場から、現職の林文子市長を支持するのが当然であろうが、林氏では当選できないとの判断でもあろう。当面の不利益を我慢して、将来の利を得るための高度な政治的な判断かも知れない。選挙民も馬鹿にされたものだ。

 IR誘致とは別次元の話として、少子高齢化社会の中で財政の健全化問題がある。財源確保の手っ取り早い方法がIRであろうが、IRは利権の巣窟であり、負の側面も大きい。誘致反対の立場の候補者の財政健全化の方法を是非聞きたい。2021.08.11(犬賀 大好ー736)

1年前を振り返って(老後資金2000万円問題は解消されたのか、2020年8月)

2021年08月09日 10時07分37秒 | 日々雑感
昨年の春先、老後資金2000万円問題がマスコミを賑わしたが、コロナ感染や東京五輪ですっかり忘れ去られた。この問題は少しも改善された訳ではないが、政府、日銀のデフレ対策の失敗が役に立っていると思われる。異次元金融政策は物価上昇率2%を目指していたが、もう10年になろうというのに実現されていない。しかし、この失敗のお陰で、物価上昇は起こらず、年金生活者は安心して生活が維持できている。2021.08.09(犬賀 大好)